介護の実務者研修は、介護福祉士試験の受験に必要な資格です。
「いつ受けるべき?」「いつまでなら間に合う?」など、受講タイミングに迷うかと思います。
当記事では、「実務者研修はいつ受けるべきか」という内容を解説。
試験前年の「春~夏頃」には受講開始したいところ。
「いつまでに受けるべきか」という点も含め、総合的に解説します。
実務者研修はいつ受けるべき?
実務者研修をいつ受けるかですが、介護福祉士試験までに間に合えば大丈夫です。
毎年1月に筆記試験があるので、なるべくその前年中には修了させたいですね。
実務経験が満2年を迎えた頃を目安とし、受講に動くと良いでしょう。
ただ初任者研修と大きな差があるワケでもないので、負担になるなら急がなくてもOKです。
順に説明します。
「実務経験を2年積んでから」がベストタイミング
実務者研修を受講するなら、総合すると「2年の介護経験を積んでから」がベストタイミング。
先の通り、介護福祉士国家試験の受験が視野に入るからですね。
介護福祉士の試験は、下記条件で受けることが可能です。
- 介護職の実務経験3年
- 実務者研修修了
介護福祉士の試験は、毎年1月下旬に筆記試験があります。
また実務経験は、実施年度の3月31日までに満たせば見込み受験が可能です。
もし次回の受験が可能ならば、その前年中に修了できるよう受講する事をオススメします。
実務者研修の受講期間はスクールで異なりますが、4カ月程度は見た方が無難。
早めに修了し、余裕を持ちたいなら4月頃。
そうでなくとも8月頃には受講し始めると、国家試験対策にも取り組みやすくなります。
いつまでに受講すれば、介護福祉士試験に間に合う?
介護福祉士試験では、実務者研修も修了見込みで受験する事が可能です。
その場合も、実施年度の3月31日までに修了すればOKです。
とはいえ、あえてギリギリで受講する理由もないでしょう。
そのつもりがあるなら、受験申込みと一緒に「研修の申し込み」も済ませておきましょう。
「初任者研修修了後」の受講推奨
実務者研修は受講条件もなく、誰でも取得できます。
しかし下記理由により、初任者研修修了後の受講をオススメします。
- 初任者研修修了者には、費用と内容の免除がある
- 研修は「経験者向けの応用技術・知識」が中心
- 介護福祉士の試験対策サポートもある
実務者研修は、初任者の内容と共通する部分も多くあります。
そのため実務者研修から取得しても、学習量は同じ。
初任者があれば、費用・内容共に免除もあります。
働く前から資格に費用や時間を使いすぎるより、現場も経験した方が良いです。
2年目からと言ったのは、学習面でのサポートがある事も理由です。
実務者研修を早めにとるメリット
実務者研修は、評価の高い介護資格。
その為、早めにとるメリットも存在します。
- 給料アップになる
- 介護福祉士試験に集中できる
- 就ける職種や他資格の取得に繋がる
まずは資格手当等の給料アップ。
実務者研修があれば、介護士の平均収入越えも期待できます。
ただ初任者研修との差は大きくないので、焦る必要はありません。
介護福祉士に興味のない人も、どこかのタイミングで受講する事をオススメします。
仕事で必要になるタイミングも
研修内容には、医療ケアも含まれます。
修了後に実地研修に参加すれば、喀痰吸引と経管栄養が行えるようになります。
また訪問介護のサービス提供責任者にもなれるメリットもあります。
仕事で必要と思ったら、受講を考えるべきタイミングかと思います。
ただ給料以外のメリットは、経験の浅いうちはあまり必要ない内容です。
仕事に慣れ、少し落ち着いたころ受講すれば十分かと。
結果的に2年働いたぐらいに受講するのが、1番バランスの良い選択かと思います。
転職活動中の受講もオススメ
もう1つ実務者研修の受講タイミングで、個人的にオススメなのが転職活動中。
多くの場合、実務者研修は働きながら取得する事になります。
そうなるとネックなのが、スクーリング日程です。
忙しい介護職では、「心身の余裕がない」「シフト調整を言い出せない」という方も多いはず。
仕事への意欲も伝わりますし、一石二鳥ですね。
金銭的な余裕がない方もいるとは思いますが、スケジュール面ではチャンスです。
今まで余裕がなかった方も、これを機に受講開始してみましょう。
実務者研修修了までにかかる期間
実務者研修の修了までにかかる時間は、およそ4カ月程度です。
実務者研修は、「通信+通学」の形で取得するのが一般的です。
この場合にかかる期間が、約4カ月という事ですね。
これも踏まえると、実務経験が満2年を迎えた年の「春~夏頃」には受講を開始したいですね。
通信なしの通学コースであれば、もう少し短い時間で取得する事も可能です。
ただ通学のみの教室は数も少なく、通信と併用する所が多くなります。
参考までに、実務者研修のカリキュラムは全部で450時間。
初任者研修保有の場合でも、320時間あります。
※参考「厚生労働省(実務者研修における「他研修等の修了認定」の留意点について)」
詳しいカリキュラムは、介護福祉士実務者研修とは?もご覧ください。
実務者研修スクール選びのポイント
ここまでを踏まえ、実務者研修のスクール選びのポイントをお伝えします。
- 大手介護スクールの修了期間目安
- 「受講期間」「タイミング」に関する注意点
上記2点についてお話しします。
各スクールの修了期間目安
ここで実際の介護スクールより、実務者研修講座の修了までにかかる時間を紹介。
今回は全国的、あるいは広範囲で展開してるスクールから一部紹介します。
スクール名 | 修了期間の目安 (通信+通学) | 対応エリア |
---|---|---|
ニチイ | 1カ月~ (初任者:4カ月、無資格:6カ月) | 全国的 |
三幸福祉カレッジ | 2ヶ月〜6ヶ月 | 全国主要都市 |
未来ケアカレッジ | 有資格者1ヵ月~ 無資格者6カ月~ | 関東・東海 関西・中国・九州 |
カイゴジョブアカデミー | 2カ月~ | 東京、神奈川、千葉、 埼玉、愛知、大阪、 兵庫、広島、福岡、 |
先にお伝えした内容通り、受講期間はどこも大体「初任者研修有」で2~4カ月。
「無資格」の場合で6カ月~となります。
資格情報サイトからも、資料請求等が出来ます。
スクール選びの注意点
スクール選びの際、「受講期間」「いつ受けるか」という点では下記点に注意です。
- 受けたい日程で受講開始できない可能性がある
- 受講期間が短いスクールでは、学習が追い付かない事もある
- 修了試験や欠席などで、修了が遅れる事もあり得る
まず自分が受けたい日程やエリアで、教室が見つからない事がある点。
思ったより先にならないと、受講開始できない事もあります。
お住まいのエリア次第では、通える範囲で教室が開校してない時期も出る可能性があります。
また受講期間は短い方が良いワケでもなく、それだけ学習ペースが速くなります。
時により「自宅学習が追い付かない」なんて声もあるので、無理なく学べるペースが大切です。
さらには、「急な用事で欠席した」「修了試験が上手くいかない」など…
思わぬ事で修了が遅れる可能性もあります。
受講は実務経験2年を経てからで十分ですが、春~夏頃には行動に移したいですね。
さいごに
という事で、実務者研修の受講タイミングの解説でした。
さいごに要点をまとめておきます。
- 実務者研修は、介護福祉士試験の前年中には修了させたい
- 急ぐ必要はないが、実務経験2年を迎えたら受講を始めたい
- 介護福祉士試験は見込み受験も可能
最低でも試験年度の3月31日に間に合えば良い
長々と語りましたが、介護福祉士試験に間に合えばOK。
試験は実務経験3年で受験できるので、それに合わせて受講すれば損はしません。
仕事に慣れてきたら、受講を考えてみましょう。
ただ先の通り、思う様にスクールが見つからない事もある点等には注意。
情報収集だけでも、早めに行うよう心がけましょう。
ちなみに自分は、ニチイで受講しました。
その時の感想は下記記事で紹介してます。
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