「在宅介護や高齢者にオススメな便利グッズ・介護用品」をまとめました。
当記事では、介護の場面毎に「こんな物が使える」という情報を網羅的に解説します。
自宅での介護、または高齢者の暮らしに役立つ物を紹介します。
- トイレや入浴、移動
- 食事や衣服
- 椅子や家電、見守りグッズ
こうした場面、場所に応じた便利グッズを扱います。
中には必需品ともいえるぐらい役立つ物もあるので、ぜひご参考下さい。
ただ自宅や心身の状況により、必要な物は異なります。
長いですがどこからでも読めるので、興味のある場所からご覧下さい。
在宅介護に使える「便利グッズ・介護用品」まとめ
在宅介護で使いやすい介護用品、便利グッズを紹介します。
場面や場所別に、「こんな物が使える」という情報を網羅的にまとめてます。
数あるグッズから、家庭で使いやすい物をテーマに選びました。
悩みに応じ、必要な物を手に取ってみて下さい。
排泄(トイレ・オムツ)グッズ
まずは排泄に関する介護用品ですね。
どう済ませるかは様々ですが、下記3パターンが多いかと思います。
- 自宅のトイレ
- ポータブルトイレ
- オムツ
排泄関係の悩みとしては、やはり汚れですね。
トイレに行ける方だと、立ち上がりや便座の痛み等もありますね。
これらを解消する便利グッズを紹介します。
トイレで便利な介護用品
トイレで使える介護用品には、下記の様なモノがあります。
- トイレ便座
- ポータブルトイレ
- トイレ用手すり
まずオススメしたい便利グッズは、置き型手すりですね。
工事不要で設置でき、立ち上がりが楽になります。
肘掛け感覚で使えるし、そう場所も取らないので使いやすいです。
トイレの床汚れには、トイレ用マットを使えば対応できます。
「拭けるモノ」や「使い捨て」タイプが、高齢者介護では使いやすいです。
クイックルワイパーなどで拭き掃除する手もありますね。
便座関係で自宅で使いやすい物だと、「便座シート」や「クッション便座」。
和式を洋式にする「簡易洋式便座」などがあります。
便座シートは、拭けるモノが掃除しやすくオススメ。
クッション性や冷感も同時に対策できます。
またポータブルトイレも、介護便座に含まれます。
これは室内どこでも置けるトイレで、中のバケツに排泄し交換して使います。
オムツ交換で役立つグッズ
オムツを使用する場合、下記グッズはぜひ一緒に使用しましょう。
- お尻拭き
- ラバーシーツ
まず欲しいのは使い捨てのお尻拭き。
汚れや臭いなど清潔保持のため、毎回使えるよう用意しましょう。
便汚れも落としやすい大判タイプがオススメ。
陰洗ボトルも洗うと、簡易シャワーでキレイに汚れを落とせます。
流せるタイプだと、トイレでも使いやすいですね。
⇒高齢者介護でのオムツの置き場所と収納方法
また失禁対策には、ラバーシーツも敷くと良いです。
尿汚れを受け止めて、ベッドシーツを守ってくれます。
繰り返し使えるタイプなら、洗って何度も使う事が出来ますよ。
加え、オムツから漏れてしまう時は、オムツや尿取りパッドのサイズを工夫しましょう。
オムツが大きいと隙間が出来て漏れ、パットの吸水量が少なくても漏れてしまいます。
ご家庭の場合、夜間のパッドは吸水量の多いモノがオススメ。
それぞれのサイズ選びは、下記をご覧ください。
トイレに行けるけど失禁が気になる方は、リハビリパンツを試して下さい。
使い捨ての紙パンツで、伸縮性に優れるので高齢者でも簡単に履けます。
オムツ類の捨て方と悪臭対策
オムツゴミを捨てる時は、多くの場合「可燃ごみ」として扱われます。
※自治体による
「蓋つきゴミ箱」や「消臭袋」を使い、悪臭対策をしましょう。
オムツを新聞紙に包んで捨てると、さらに効果的です。
またオムツ類や排泄用の消臭スプレーもあります。
上記方法と併せて使うと効果的です。
口コミ評価が高いのはコチラですね。
入浴関係の介護用品
在宅介護では、毎日の入浴が難しくなります。
- 身体が上手く洗えない
- 浴槽をまたぐのが辛い
- お風呂に入れず、清潔保持ができない
こんな悩みも増えてきますよね。
お風呂で使える介護用品には、浴槽手すりやバスボード。
浴槽台などがあります。
座ったまま出入りをしたり、浴槽の深さを解消するのに使用できます。
オススメを挙げるなら、「浴槽手すり」ですね。
浴槽にはさんで固定し、出入りの際に掴む事が出来ます。
もし迷ってるなら、まずはこちらから使用するのがオススメ。
身体を洗う自助具・シャワーチェア
洗う事に関しては、シャワーチェアや洗体自助具が使えます。
自助具には、足先や背中を洗いやすくする「柄付スポンジ」。
握る事が難しい方向けの「ループ付きタオル」があります。
立ち上がりや座位が安定し、お風呂での安全に繋がります。
お風呂用の介護用品は、下記でまとめてます。
詳しい使い方などは、詳細記事をご覧ください。
入浴出来ない時の便利グッズ
お風呂に入れない時は、下記グッズで清潔保持ができます。
- ドライシャンプー
- 身体拭き
「ドライシャンプー」とは、水のいらない洗い流し不要のシャンプーですね。
泡やスプレーを髪に馴染ませ、タオルでふき取ればOK。
寝たままで簡単に使え、家族介護で使いやすいグッズです。
大判のボディシートで、温めて使えるタイプもありますよ。
高齢者介護で使いやすい「衣服」
高齢者介護では、着脱がしやすく、安全な衣服を選びましょう。
自力・介助問わず、伸縮性があるデザインがオススメです。
よく前開きのシャツとも言われますが、普通のTシャツでもOK。
着やすさで考えるなら、伸縮性やサイズで選ぶのが良いです。
特に高齢者は寒がりなので、カーディガンなどで上手く調整するのがオススメ。
また靴下は、ゴム無しで締め付けないモノ。
加えて、滑り止めが付いてる物が安全で履きやすいです。
個人的なオススメは、こちらの「転倒予防靴下」。
自然と良い姿勢で歩けるという商品です。
尿漏れ対策ができる下着類
また高齢者向けの下着類には、布製の尿漏れパンツがあります。
これは吸水パッド付の下着ですね。
リハビリパンツを履く程ではないが、もしもの失禁が気になる時にオススメ。
介護靴
高齢者向けの靴であれば、介護靴から選ぶと良いです。
介護靴とは、施設高齢者向けにデザインされた靴です。
室内だけでなく、外出用もあるので、在宅介護でも使えます。
外履きだと、こんな感じですね。
柔らかく軽いのが特徴で、着脱も簡単に出来ます。
外反母趾やむくみがある方でも、利用できます。
「立ち上がり」を楽にする椅子
椅子やテーブルなどの家具類にも、高齢者向け商品があります。
どちらにしても高さ調整できる物が良いですね。
特にオススメしたいのは、下記の椅子類です。
- 立ち上がりをしやすくする「高座椅子」
- 靴の履き替えに便利な「玄関椅子」
椅子は立ち上がりや姿勢に関わり、使い勝手が大きく変わります。
※ベストな高さは「座面が身長の1/4」
床からの立ち上がりが辛くなったら、高座椅子から試してみましょう。
こちらは高さ調整機能付きで、組み立て不要。
和室・洋室どちらにも合い、オススメです。
食事に関する介護用品
「食べる事」に関するグッズには、下記があります。
- 介護用の食器
- スプーンやフォーク
- 食事用エプロン
代表的なのは、「滑り止め付の食器・トレー」や「握りやすいフォーク類」。
「ストロー付きカップ」などですね。
介護用食器と呼ばれるものは、滑らずすくいやすいデザインが特徴。
片手での食事にも対応した商品もあります。
ピジョンの「フォーク」「スプーン」は、定番商品ですね。
食べこぼしが気になる時は、食事用エプロンが便利です。
広範囲の食べこぼしを受け止め、衣服の汚れを防ぎます。
撥水加工で水にも強く、近年はオシャレなデザインも増えてきてます。
こちらも定番はピジョンの商品ですね。
介護食を楽に食べられる便利グッズも
食事といえば、高齢者には介護食を必要とする方もいます。
介護食とは、簡単に言うと食べやすく柔らかい食事の事。
そんな介護食を楽に作れる調理家電もあります。
例えば、「ミキサー」や「電気圧力鍋」ですね。
介護食を意識した商品もあり、ボタンを押すだけで食事を柔らかく出来る物もあります。
他にも現在は、他にも宅食やレトルトで介護食を食べる事もできます。
宅食だと、食事制限のある方に対応したメニューが特徴的です。
これらも介護負担の軽減に便利な商品・サービスですね。
歩行や移動を支える介護用品
歩くなどの移動を支えるグッズには、下記があります。
- 杖
- シルバーカー(歩行器)
- シニアカー
屋外での歩行を安定させるなら、杖やシルバーカー。
特にシルバーカーは、バッグの役目も果たせ、買い物でも活躍します。
シニアカーは、免許不要で乗れるスクーターの様な乗り物です。
主に充電式で使い、折り畳めるモノもあります。
免許返納後の高齢者にオススメですね。
室内用の手すり
室内の移動は、主に「手すり」が活用できます。
工事不要で置ける室内手すりには、下記があります。
- 玄関手すり
- 風呂手すり
- トイレ手すり
紹介してないモノですと、「玄関用の手すり」も導入がしやすく便利。
玄関の段差(あがり框)に置く、簡易手すりですね。
↑のように、「段差解消用のステップ台」がある商品も多くあります。
工事不要で段差解消も出来る優れモノですね。
工事で取り付けできる壁手すりには、下記のような種類があります。
- 縦手すり
- 横手すり
- L型手すり
立ち上がりに便利な「縦型」、歩行を補助する「横型」。
縦と横がセットになった「L型」ですね。
1本1万円程度で設置できるので、必要があれば検討しましょう。
段差解消スロープ
移動の妨げになる自宅の段差も、「置き型スロープ」を使って段差解消できます。
- 屋内用の「小型スロープ」
- 室外用の「中~大型スロープ」
スロープにも種類があり、主に室内用と室外用で分かれます。
上記は室内用で、小さく柔らかい素材が特徴。
躓きそうな小さい段差に使用できます。
工事不要でリーズナブルな為、導入もしやすく便利ですね。
室外の物は大型で、アルミ製などのより耐久性を重視した作りですね。
車椅子での使用も想定され、これを使えば車椅子で玄関段差を降りる事も可能。
「危険防止」「見守り」の便利グッズ
介護中や高齢者のいるご家庭では、離れてる時の危険が気になるモノ。
留守中や家の中での危険感知には、下記グッズが活用できます。
- 家庭用ナースコール
- 見守りカメラ
例えばナースコールは、「介護ベッド」「入浴時」など…。
自宅内で危険を知らせたり、呼び出しをするのに適してます。
こんな感じの「受信機」と「送信機」のセットでして、ボタンを押せば音で知らせます。
コレを使えば、病院や施設のコールを自宅で再現できます。
見守りカメラは、不在時の様子確認ができるモノです。
スマホアプリなどでカメラ確認し、機種によっては通話も出来ます。
認知症による徘徊防止対策
徘徊防止に使えるグッズには、下記があります。
- 人感センサー
- ドアセンサー
- GPS
家庭内で使うなら、人感センサー。
外出時の備えに持つならGPSという感じですね。
センサー類なら、オススメは↑の「ドアセンサー」ですね。
扉を開いた時、メロディーで知らせてくれます。
GPSはレンタル含め、色々と発売されてます。
気になる方は下記もご覧下さい。
ベッド周辺の介護用品
介護ベッドとは、高さ調整が出来るベッドです。
本体高さの他、頭や足側の高さ調整もできます。
立ちあがりも楽になるので、足腰に不安のある方は検討しましょう。
介護ベッドは、基本的に下記セットで販売されます。
- 介護ベッド本体
- マットレス
- ベッド柵
マットレスの上にベッドパッド、その上にシーツという敷き方をします。
ベッドパッドは、寝心地を快適にするグッズですね。
またベッド柵にも、種類があります。
ポータブルトイレや車椅子を使う場合、L字柵を使うと移乗がスムーズになります。
ベッドテーブルを使えば、ベッド上での作業や食事も可能です。
最も使いやすいのは、差し込んで使える「サイドテーブル」。
ベッドで過ごす時間が増えてきたら、こうしたモノも導入してみましょう。
高齢者向けの「便利家電」
生活で使う家電から、高齢者向けに便利なモノはこちら。
- シンプルリモコン
- お手元スピーカー
- 簡単スマホ
テレビやエアコンの操作を分かりやすくする「シンプルリモコン」。
大きなテレビ音を防止する「スピーカー」なんかですね。
テレビリモコンは、「ボタンが大きくシンプルなタイプ」が分かりやすいです。
こんな感じのタイプですね。
上記は、シャープやパナソニックなど12メーカーに対応してます。
特におすすめしたいのは、「ミライスピーカー」。
手元でなく部屋全体で使用し、「テレビの音を聴きやすい音に変える」という商品。
公共機関での導入実績もあり、メディアでもよく紹介されてます。
付属ケーブルを繋ぐだけで、接続も簡単です。
高齢者向けの「スマホ」「携帯電話」
近年は、高齢者もスマホや携帯を持つ時代になりました。
「ガラケー」や「簡単スマホ」であれば、上手く使える方も増えてます。
いざという時の連絡手段として、スマホを持って貰うのも良いと思います。
「簡単ダイヤル」や「発信制限」など、高齢者向け機能も色々とありますよ。
その他高齢者向け家電については、下記記事で詳しくまとめてます。
「介護保険と介護用品・住宅改修」の関係
福祉用品は、介護保険でのレンタル・購入に対応してます。
トイレやお風呂関係など、レンタルに適さない物は購入。
それ以外の物はレンタルに介護保険を適用できます。
希望するのであれば、まずケアマネ等に相談しましょう。
どの介護用品が何に対応してるかも、説明します。
レンタルに対応してる介護用品
下記用品は、福祉用具貸与として介護保険でのレンタルが可能です。
レンタルの場合、種目によって「原則とする対象介護度」が決まってる事があります。
対象者 | 福祉用品の種目 |
---|---|
要支援1~ 要介護1~ |
|
要介護2~ |
|
要介護4 |
|
※参考「厚生労働省(福祉用具・住宅改修)」より
レンタルに対応してるのは、「車椅子」や「介護ベッド」が代表的ですね。
原則1割負担でレンタルが出来ます。
※所得に応じ、自己負担額は最大3割になる可能性もある
要支援1からレンタルできるのは、「手すり」や「歩行器」。
主に歩く事をサポートする用品ですね。
介護ベッドがレンタルできるのは、介護度2から。
車いすやベッドの使用が増え、立ち上がりや歩行に少し心配があるイメージでしょうか。
購入に対応してる介護用品
介護保険での購入に対応してるのは、下記福祉用品です。
福祉用具販売 |
(※)入浴用いす、 浴槽用手すり、浴槽内いす、 |
---|
便座や入浴関係などの福祉用品が中心ですね。
これらは介護認定さえあれば、介護度は関係なく購入できます。
レンタルと同じく、自己負担額は原則1割。
所得の多い方は、最大で3割負担となる可能性があります。
ネット通販などは対象とならないので注意。
介護保険と住宅改修
介護保険は、住宅改修にも適用されます。
対象となる住宅改修は下記内容です。
住宅改修 |
|
---|
支給額は、「支給限度基準額(20万円)の9割(18万円)が上限」となります。
所得に応じ自己負担額は変わり、支給額は7割~9割まで変動します。
まずはケアマネ等に相談する事から始めて下さい。
介護用品はどこに売ってる?
介護用品は、下記の様々な場所で販売されてます。
- 介護用品店
- ドラッグストア
- ネットショップ
まず代表的なのは、介護用品店。
介護保険が適用されるような商品、「高額」や「調整が重要な品」などはこちらが主かと。
ケアマネから紹介されるケースもあるみたいですね。
杖やシルバーカーなども、専門店以外でも比較的見かけるかと思います。
またネット通販でも、おおよその物は販売されてます。
そのつもりであれば、ケアマネに相談し指定を受けた事業者を利用して下さい。
ただ通販では、大体の物がすぐ見つかります。
持ち運びが大変なモノ、よく使う消耗品を購入する時。
沢山の種類を比較したい時に便利かと思います。
さいごに
今回は、「在宅介護での便利グッズとオススメ介護用品」を紹介しました。
高齢者介護といっても、悩みや環境は人それぞれ。
今回はかなり網羅的に扱ったつもりですが、それでも紹介しきれないほど種類があります。
例えば、「歯磨きグッズ」や「入浴介助用の服装」。
転倒時の骨折を防ぐ「ヒッププロテクター」などですね。
さいごに関連記事を少し紹介します。
他にも、色々な介護用品を解説してます。
もし興味があれば、介護用品のカテゴリ記事もご覧になってみて下さい。
コメント