昔とは違い、携帯電話は若者だけの物ではなくなりました。
今の高齢者には、携帯電話に慣れ親しんだ世代が増えてきてますね。
たとえ認知症になっても、「携帯電話を使いたい」という方も多くいます。
しかし周囲としては、トラブルや上手く使えるかなど心配も多いもの。
本人の手続きが難しい時の解約方法なども、気になるところです。
当記事では、「認知症の方にオススメな携帯電話と解約方法」をテーマにお話しします。
発信制限など、認知症の方が「安心・安全に使える携帯電話」等も紹介します。
認知症になったら携帯電話は解約すべき?
認知症があると、携帯電話によるトラブルも出てきます。
しかし、解約すべきかは本人の症状や状況次第となります。
- 解約を考えるタイミングとよくあるトラブル
- 携帯を使うなら知っておきたい安心機能
- 認知症がある時の解約方法
本項では、まずこれら内容に触れていきます。
解約が正解とは限らない
認知症があっても、解約する事が正解とは限りません。
軽度の症状であれば、通話位なら使いこなせる方もいます。
様子次第ですが、本人の関心が強いうちは無理に取り上げない方が良いでしょう。
上手く使えば、下記の様なメリットもあります。
- 通話での居場所、状態の確認ができる
- 「携帯がある」という心の安心感が持てる
- 上手く使えば、施設入居しても気軽に話が出来る
本人が外出先で困った時、こちらから所在や様子を知れるなど…
携帯電話がある事で、安心できるメリットもあります。
また私達がスマホが無いと不安なのと同じく、あるだけで「心の安心」に繋がる面もありますね。
有料老人ホームなどの民間施設であれば、携帯電話の持ち込みも可能。
面会が難しい今、貴重な連絡手段となってます。
注意したい認知症による電話トラブル
認知症による携帯電話トラブルには、下記の様なモノがあります。
- 思い込みから、110番などにかけてしまう
- 頻繁に電話があって、対応が大変
- 使い方が分からず、混乱する
いずれも、認知症の方によくあるトラブルです。
ご家族としては、頻繁な電話に困る事が多いでしょうか。
上手く言葉かけをしたり、環境を整えたり、安心や理解を促す対応が必要です。
また電話に出る時間を決めるなど、ご家族の負担を大きくしすぎない工夫も大切です。
認知症の時でも使える携帯機能【ワンタッチ発信・発信制限】
残念ながら、認知症の方用の携帯電話は今のところありません。
しかし、下記の様な機能・工夫で対策も可能です。
- ガラケーなど、慣れ親しんだ操作ができる機種選び
- 登録番号への「ワンタッチ発信」
- 決まった番号のみに発信できる「発信制限」
ガラケー、スマホ共にワンタッチ発信等の簡単操作が出来る物もあります。
こうした機種は、電話アイコンも分かりやすく、視覚的にも分かりやすいですね。
また発信制限は、主にガラケーでの機能ですね。
AQUOS ケータイ4等の機種であれば、本体設定で発信制限できます。
機種や環境で、上手く使えるように工夫しましょう。
継続・解約はどう判断すべき?
使用を継続するかは、本人の状況や心境を見て判断して下さい。
携帯電話がある事で「平穏が乱れてる時」。
能力的に「携帯電話の使用が難しい時」、「本人の関心が薄れた時」などが解約タイミングかと。
慎重に判断しましょう。
もし使用を続けるのであれば、ご本人が正しく安心して使える事も条件ですね。
先述の工夫なども取り入れつつ、判断して頂ければと思います。
認知症がある時の「携帯電話の解約方法」
高齢者の方の契約解約方法は、主に下記です。
- 本人と一緒にショップで手続き
- 本人と一緒に電話をかけて解約
- 委任状を用意し、代理人が手続き
本人と一緒に手続きを進めるか、委任状を用意して家族が代理人になるかですね。
いずれにしても、本人の意思確認が必要になります。
また認知症により手続きが難しい場合、成年後見人による解約手続きも可能です。
その場合、後見人が同意書等を用意し解約する形ですね。
委任状や同意書は、キャリアHPからもダウンロード可能です。
下記はドコモのページですが、書類や手続きの参考になると思います。
※参考「ドコモ(本人確認書類)」
その他の方法は、オンライン手続きで解約する方法もあります。
例えばAUは不可ですが、ドコモの場合はdアカウントでログインすれば可能です。
認知症の方にオススメな携帯電話
認知症があるけど、携帯電話を使いたい。
そんな時にオススメしたい携帯電話を紹介します。
認知症の方でも上手く使えると思います。
高齢者に安心な「かんたんスマホ」
まずは高齢者向けスマホとして、オススメな商品。
「分かりやすさ」と「安心」に特化したスマートフォンですね。
初めてスマホを使う方にも、分かりやすい画面表示が特徴。
スマホという事で不慣れな方もいるかもですが、見やすさならコチラ。
よく使う連絡先を4件まで登録し、ホーム画面からワンタッチでかけられます。
認知症のある施設高齢者も、家族との連絡に使っていました。
危険番号からの電話は分かりやすく警告表示。
間違って出た時も、警告ガイダンスを出し音声録音します。
分かりやすくセキュリティも高い、高齢者向けスマホですね。
発信制限を使うなら「ガラケー」
家族など「決まった相手だけに発信したい」という時、発信制限の機能を使います。
ただ発信制限は、スマートフォンだと使いにくい機能。
機能を使うのであれば、ガラケーの使用がオススメです。
例えば下記機種は、本体で発信制限の設定が可能です。
発信制限の方法は、「電話帳からの発信に限定」「電話番号を指定」という形。
登録は複数件可能です。
下記手順で行います。
- 「電話機能」⇒「通話設定」⇒「事業者サービス設定」と選択
- 「発着信制限」を選び、操作用暗証番号を入力
- 「電話帳に限定」か「電話番号指定」を選び、完了
他にも「音声の聴きとりやすさ」、画面を見やすくする「はっきりビュー」など…
様々な機能があります。
施設の認知症の方も使ってましたが、問題なく使えてました。
認知症がある時の便利グッズ
最後に認知症対応中のご家族へ、参考情報をお届けします。
認知症があると、普段の生活でも混乱や不安が出てきます。
例えば、下記の様な場面。
- テレビのリモコンが上手く使えない
- 家での様子を知りたい
- 外出先で何かあったら心配
高齢者にとって身近な娯楽はテレビ。
しかし、近年は操作も機能も複雑化しています。
もしリモコン操作が難しい場合、シンプルな代替リモコンがオススメ。
設定も簡単なので、すぐに使い始める事が出来ます。
また家での様子や徘徊が心配な時には、見守りカメラや徘徊防止グッズが活用できます。
センサーチャイムでの外出検知、緊急情報を登録したステッカーなど…。
いざという時の備えとして用意してみましょう。
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