介護にあたり、どうしても避けられないのがトイレ・オムツ交換といった「排泄介助」。
家族介護をされている方で、苦労してる方も多いでしょう。
排泄介助では、介護者が汚れを拭きとり、本人に代わって清潔に配慮する必要があります。
そんな時に必須とも言えるのが、「おしりふき」ですね。
今回は、介護で使用する「おしりふきの種類や選び方、オススメ商品」を解説します。
介護負担の軽減に、ぜひお役立てください。
「介護用おしりふき」の種類と選び方
まず「おしりふき」について、家族介護を前提として簡単にご説明します。
ご家庭の場合は、市販のおしりふきを購入し、使用していただく事になります。
一般的には、使い捨てのウェットタイプが主流です。
汚れを拭きとる目的もあり、ウェットタイプをまず持っておきたいですね。
これも家庭で再現できるので、詳しくは後述します。
おしりふきの種類
「おしりふきの種類」は、大きく下記2種類に分ける事が出来ます。
尿・便等の汚れを拭きとるのに使用します
【ドライタイプ】
水気を拭きとるのに使用できます
濡らしてウェットタオルとしても使用可、ウォーマーで保管もできる
冒頭で話した通り、基本的にはウェットタイプを使用すればOKです。
ドライタオルは、ウォシュレットや陰部洗浄の際に水気を取るのに使用。
または「周囲を濡らさないようガード」等の使い方をします。
商品種類による「サイズ」「厚さ」の違い
お尻拭きは、商品によってサイズや厚さも異なります。
大きさにより種類や呼び方が異なりますが、基本的にお尻拭きとして使用が出来ます。
- 「からだふき」
- 「清拭タオル」
- 「ぬれタオル」
より大きく厚手の物は、「身体拭き」「タオル」等の呼び方がされます。
実際の商品名には色々とありますが、どれもお尻を拭くのには問題ありません。
お尻拭きの選び方
お尻拭き選びの知識として、下記点を覚えておくと良いかと思います。
- 無香料、ノンアルコールがお肌に優しい
- 取り出し口がきちんと閉まる
- 用途やサイズ
お肌に優しいのは、「無香料・ノンアルコール」タイプですね。
特にこだわりがなければそちらを使用すると良いでしょう。
また取り出し口が上手く閉まらないと、中のタオルが乾いてしまいます。
下記の様なしっかり蓋が出来るタイプがオススメです。
また大判で厚手の物は、価格が高くなる傾向があります。
…とはいえ、あまり小さく薄手では便汚れがなかなか落ちません。
使用用途に合わせ、上手くサイズ選びするとコスト削減に繋がりますね。
介護用のオススメお尻拭き
それでは、介護用のオススメお尻拭きをご紹介します。
今回は使いやすい「ウェットタイプのお尻拭き」から選びました。
使用シチュエーション別に、オススメ商品を選んでみたのでご参考下さい。
ドライタオル等、その他お尻拭きについては別に後述します。
トイレに行ける場合は「流せるタイプ」
トイレでの使用が中心の場合、標準サイズの「トイレに流せるお尻ふき」がオススメです。
拭いた後にすぐ流せるので、使用後の処理が楽ですね。
最近では流せるタイプも商品種類が多く、探しやすいですよ。
トイレで使用する場合、便汚れなどもある程度ウォシュレットで落とす事が出来ます。
標準サイズでも、特に不自由なく使えるかと思いますよ。
場所も取らないので、1つトイレに常備しておくと安心です。
オムツ交換時は「厚手で大きめのおしりふき」
便など汚れを落としにくい場面では、小さいタオルでは使いにくい時があります。
手も汚れてしまうし、薄いタオルでは頼りなさを感じますよね。
特にオムツ交換を中心に使用する場合、大きく厚手のお尻ふきがオススメです。
排便時の拭きとりやすさが違います。
便汚れがある時は、必要に応じボトルのお湯で流すと楽になります。
汚染したパッドを抜き、オムツカバー上で洗浄・ふき取りを行います。
もっと大きいタイプは「からだふき」
お尻ふきの大きさで不便を感じたら、「からだふき」もお尻ふきに使えます。
大判で分厚いので、手ごわい便汚れ相手でも頼れる商品です。
身体拭きは、入浴出来ない時の清潔維持の商品ですね。
もちろんお尻を拭くのに使ってもOKです。
厚手の大判サイズなら、織って拭き取り面を変えながら使用すると、便汚れの時も楽かと思います。
洗い流さないタイプのボディソープもあるので、持っておくと排泄時にも便利です。
詳しくは、下記記事で紹介してます。

おしりふきを温めて使用する方法
排泄介助で清拭タオルが冷めてしまった時、「寒い」「冷たい」という声が多くあります。
介助される側にとって、冷たいタオルは不快感を感じる事が多いのです。
お尻ふき用のウォーマー等、温め手段を解説していきます。
「お尻ふき用のウォーマー」を使う
市販のお尻ふき用のウォーマーもあるので、ご紹介します。
例えば、下記商品が該当します。
Combi「クイックウォーマー ハンディ」
こちらは持ち運べるタイプのウォーマー。
市販のお尻ふきを、30分で45度まで温めが可能です。
下記条件のお尻ふきであれば、温めつつ使用できます。
- パッケージサイズが「幅170×奥行110×高さ65mm以下」
- パッケージの取り出し口がシールでない
- トイレに流せるタイプは、破れやすくなるので注意
ただこの条件全てに当てはまる商品は少なく、ちょっと苦労するかもです。
探してみたところ、トイレに流せるおしりナップ が、「サイズ」と「取り出し口」の面で対応可。
流せるタイプなのが気になりますが、試せてないので使用感まではお伝え出来ないです。
「電子レンジ」でお尻ふきを温める方法
もう1つ、電子レンジで温める方法もご紹介します。
下記のお尻ふきは、電子レンジでの温めに対応してます。
アクティ「温めても使えるからだふきタオル」
こちらの商品は、電子レンジやウォーマーに対応してます。
正確には身体拭きなのでちょっと大判ですが、お尻を拭くのにも問題なしです。
1本ずつの個別梱包なので、衛生面も安心ですね。
レンジやウォーマーに頼らないのであれば、お湯に浸し絞る方法もあります。
ちょっと手間ですが、商品種類に関わらず使えるのでオススメ。
後述するドライタオルでも、やりやすい手段だと思います。
ドライタオルの使い方
ドライタイプは、主に水気を拭きとるのに使用します。
おしりふきというより「介護用使い捨てタオル」と言った方が良いですね。
商品を探す際も、「使い捨てタオル」「ドライタオル」ぐらいで探した方が、見つかるでしょう。
ボトルのお湯で陰部やお尻を洗浄した後などは、そのままだと水でビタビタです。
ドライタオルは、そんな時に素早く水気を拭きとる事ができます。
※トイレットペーパーだと、紙がお尻にくっつくので不便
工夫を凝らせば、利用の幅が広い介護タオルです。
「介護場面別」でお尻ふきを使い分けよう
おしりふきは、必要となる場面を考えると選びやすいです。
- トイレなら「流せるタイプ」
- オムツ交換なら「厚手の大判タイプ」
- 要介護者に配慮するなら「温められるもの」
この様に相手の状態に合わせ選ぶと、排泄介助の負担軽減につながるかと思います。
ウェットタイプは、どうしても、「乾いてしまう」事があるので注意。
最後まで”ちゃんと使える”商品を選ぶのも大切です
またここまでは、介護者目線で語りましたが…
高齢者がご自分で使用されるケースもあるかと思います。
その場合は、蓋の開けやすさ・取り出しやすさなどを重視してあげると良いでしょう。
お尻拭きとあわせて使用したい介護用品
トイレ介助やオムツ交換が必要な時、持っておきたい介護用品・知識などをご紹介します。
お尻拭きと一緒に使用を検討してみて下さい。
排泄介助での持ち物
まず排泄介助の際に持っておきたいのは、下記の用品。
※関連記事へリンクしてるので、ご参考下さい
他にも「陰洗ボトル」も持っておきたいですね。
便汚れなどをお湯で洗い流す、陰部洗浄に使用します。
市販の物もありますが、ペットボトルの蓋に穴をあける等して代用も可能
排泄関連で役立つ介護用品と知識
手すりや洋式便座など、トイレの環境を整える事でも介護が楽になります。
トイレに行って失禁の機会が減れば、介護者としても楽ですね。
⇒和式トイレが工事不要で洋式に!簡易洋式便座のオススメと選び方
またトイレやお部屋に家庭用ナースコールを置けば、介護が必要な時に音で知らせる事も可能。
ご自宅が2階建ての時など、高齢者のピンチに気付きにくい時に便利です。
他にも、排泄介助でお役に立てそうな知識等を下記にまとめてます。
興味をひくものがあれば、ご覧になってみて下さい。
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