高齢になり失禁が気になってきた時、だけどオムツはちょっと嫌。
そんな時に使用したいのが布製の尿漏れ対策パンツ。
綿などを中心とした布製のパンツで、「高齢者向けパンツ」や「失禁パンツ」とも呼ばれます。
リハパン等と違い、普通の下着と同じデザインなので、オシャレを楽しみたい方にもお勧め。
男女別に機能や種類、オススメ商品などを詳しく解説。
失禁パンツが中心ですが、「布(綿)パンツ」も含め、介護用パンツを総合的に紹介。
メリットも多い商品なので、ぜひ利用検討ください。
「介護用布パンツ(失禁パンツ)」とは?
介護用布パンツとは、失禁対策や履きやすさを重視した布パンツです。
具体的な定義はあまりなく、下記の様な布パンツを指す事が多いです。
- 履きやすく、ゆったりした作り
- 高齢者向けのデザイン
- 失禁対策の吸水パッドがある
全体的には、高齢者が履きやすいゆったりした作りが特徴ですね。
吸水パッドが付いていたり、尿取りパットが装着しやすいデザインもよくあります。
肌ざわりを重視したタイプは、「綿パンツ」と呼び区別したりもしますね。
こんな感じで、ぱっと見は普通の下着と変わらないデザイン。
介護と言うより、「高齢者向けパンツ」という方が正しいかもしれませんね。
実際、普通の下着そのものであり、単に履きやすい布パンツを指す事も多め。
介護を必要とする人の自立を促すのにも適してます。
介護用布パンツ・失禁パンツの「特徴・使い方」
介護用布パンツは、基本的には普通の下着として利用できます。
軽度の尿漏れであれば、布製失禁パンツで対応が可能です。
またお尻周りを広くカバーする商品も多く、尿取りパッドの併用も可能です。
これら介護用布パンツの特徴と使い方を具体的に解説します。
尿漏れパンツの機能と使い方
介護用や高齢者向けパンツには、下記の様な特徴があります。
- 吸水パッド付
- 尿取りパッドが装着しやすい
- デザインがゆったりしている
この「吸水パッド」とは、尿取りパッドとは別にパンツ本体に備わってる機能。
軽い尿漏れ程度であれば、対応できます。
見た目は普通の下着と同じため、男女別でデザインも異なります。
実物は、こんな感じのパンツです。
こちらは女性用ですね。
素材は綿などが多く使用され、履き心地が良くお肌にも優しい下着です。
※吸水部には、ポリエステルがよく使用されます
布製パンツと尿取りパッドの併用方法
布製パンツで尿取りパッドを併用する時は、リハビリパンツと同様の方法でOK。
布製パンツの中にパッドを敷くだけで大丈夫です。
パッドは白い方が吸水面なので、コチラを陰部にあてます。
大きいパッドを使う時は、広い方が後ろ(お尻)側ですね。
陰部とパッドがしっかり密着するように当てると、尿漏れしにくくなります。
テープ付パッドを使えば、ズレによる尿漏れ防止にも役立ちます。
介護布パンツ(失禁パンツ)の利用メリット
介護での布パンツの使用メリットは、肌に優しく介護を感じさせない事。
リハビリパンツと比べた場合、履き心地やデザインの良さで優れてます。
- 失禁の量や回数は少ない
- お肌に優しいものを使いたい
- リハビリパンツやオムツに抵抗がある
オムツ類と違い、肌へのダメージが少ないのがメリット。
本体機能や尿取りパッドとの併用により、リハパンと布パンツの良いとこ取りも可能です。
デザインなど、自分の好みを反映できるのも利点ですね。
尿漏れパンツの選び方
商品選びの際は、「素材」や「吸水パッド」などに注目ですね。
軽い失禁などであれば、吸水パッド付の商品。
必要性を感じない時や尿取りパッドを使用するつもりならば、無しの商品で良いかと思います。
パンツ・尿取りパッド共に吸水量が多いタイプは安心ですが、その分ごわつきます。
布パンツは履き心地の良さも魅力なので、失禁量に合わせ適したものを選びましょう。
介護施設で使用する際は、ご家族様にご用意いただいてます。
劣化や汚れた時の事も考え、5枚程度~欲しいですね。
「リハパン」と「尿漏れパンツ」どちらを選べば良い?
もし「リハパン」と「尿漏れパンツ」の選択に迷ったら、下記の事を確認してみましょう。
- 失禁の量、パンツを汚す事はどれぐらいか
- 本人がどれぐらい下着の管理ができるか
- 介助者がトイレに付き添うのか
失禁の量や頻度、ご本人のトイレ自立状況なども考えて決めましょう。
汚して交換する時の事まで考えると、絞り込みやすいと思います。
介護でのパンツ選びは、本人が「気分よく利用できるか」も重要です。
はっきりと意思表示できる方なら、ご本人に相談すると良いでしょう。
他にも、パンツ選びの実例を出しておくので、参考にしてみて下さい。
- 毎回ではないが、失禁が少しあるので「吸水パッド付の布パンツ」
- 失禁はあるがトイレに行けるので「布パンツ+パッド」
- パンツを汚す事が多いが、自分で履き替えられるので「リハパン」
本人の自立状況やお肌の事などを考え、無理なく衛生的に利用できるものを選んで下さい。
オススメの「高齢者向け尿漏れパンツ」
ここからは、「オススメの尿漏れパンツ」をご紹介します。
パンツのサイズや吸水量、素材に注目し男女別にまとめました。
バリエーション重視で選んでみたので、ぜひご参考下さい。
女性向け尿漏れパンツ
まずは、女性用の尿漏れパンツでオススメを紹介します。
レディースはデザインや商品種類が豊富なので、好みが分かれるかもしれませんね。
今回は吸水量に応じて、商品をピックアップ。
ピース工房 尿漏れパンツ(100cc)
こちらは吸水量100ccの布パンツで、失禁が気になる方向けの尿漏れパンツです。
サイズ | M・L・LL |
---|---|
吸水量 | 100cc |
身生地素材 | 綿素材 80% ナイロン18% ポリウレタン2% |
吸水部分は3層構造になっていて、横漏れ防止機能も付いています。
お尻周りなど広くカバーしているので、安心感がありますね。
パッドを併用する時もあてやすいかと思います。
スタイルコンフォータブル 吸水ショーツ(30cc)
普通のパンツに近いデザインの「吸水ショーツ」です。
吸水量こそ少ないですが、その分履き心地が良いのが特徴です。
サイズ | M・L・LL・3L |
---|---|
吸水量 | 30cc |
身生地素材 | 綿95% ポリウレタン5% |
「20代~全年齢対象」なので、介護用というより軽失禁対策ショーツという感じですね。
まだまだ介護用品は必要ないという方にも、オススメしやすい商品です。
吸水パッドは薄型の5層構造、身生地と同系統の色で目立ちにくいです。
履き心地にこだわり、抗菌防臭加工もされているので、快適に過ごす事が出来ます。
trust map 失禁パンツ(150cc)
吸水量150ccなので、失禁量が多い方も安心の介護パンツ。
お尻側の吸水部分が幅広く、就寝時も安心です。
サイズ | S・M・L・2L・3L |
---|---|
吸水量 | 150cc |
身生地素材 | 綿100% |
吸水部は6層構造で、後ろ側まで広くカバーしてくれています。
サイズも豊富に用意されており、花柄タイプも発売されてます。
「失禁回数は少ないけど、吸水量が多めが良い」。
「尿取りパッドを使う程ではない」という方にオススメです。
GUNZE快適工房 ウエストらくらくショーツ
本体綿100%で吸水パッドなし、ゆったりめの女性用パンツです。
GUNZEの快適工房は、肌着の快適性を追求したロングセラーブランド。
サイズ | M・L・LL |
---|---|
吸水量 | - |
身生地素材 | 綿素材 100% |
履き心地が良く、ゆったり感があるので、高齢女性用の下着に適しています。
綿100%なので、お肌が弱い方も安心です。
吸水パッド無しなので、高齢者用の普通下着としても使えます。
また、綿パンツに尿取りパッドを使用したい方にオススメ。
介護施設では、こちらを利用されている方が多いです。
ゆったりしつつもちゃんとフィットし、良い商品だなと思い見させてもらってます。
もし綿パンツの持参や購入を求められたら、こちらをオススメします。
男性向け尿漏れパンツ
男性向け尿漏れパンツのオススメ商品を紹介します。
メンズ物は、トランクスやボクサータイプが主流です。
今回は、しっかりフィットし尿漏れを防ぎやすいボクサーパンツを特集。
カラダ快適研究所 男性用失禁パンツ
介護を感じさせないスポーティーなデザインながら、吸水量150ccの安心できる介護パンツ。
サイズ | S・M・L・XL |
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吸水量 | 150cc |
身生地素材 | 綿100% |
人を選ばないシンプルなデザイン、吸水部も同系統の色で目立たない。
150ccと吸水量にも優れています。
シーンや人を選ばず広く利用できる尿漏れパンツですね。
テイジン-鉄仮面- スマートボクサーパンツ(160cc)
こちらも吸水量に優れた尿漏れパンツです。
薄型なので違和感も少なく使用できます。
サイズ | M・L・LL・3L |
---|---|
吸水量 | 160cc |
身生地素材 | 綿95%、ポリウレタン5% |
吸水部が薄型なので、見た目にも介護用を感じさせにくく、履き心地も良いです。
ムレやすい部分にメッシュ生地を使用し、通気性を良くしています。
薄型ながら特殊素材でしっかり吸収するので、安心して使用できます。
テイジン スマートトラッドボクサーパンツ(20cc)
こちらは失禁が少ない方向けの尿漏れパンツ。
介護用というよりは、普通の下着に失禁対策機能がついた感じですね。
サイズ | M・L・LL・3L |
---|---|
吸水量 | 20cc |
素材構成 | 綿95%、ポリウレタン5% |
吸水部が色でも目立たないよう配慮されており、普通のボクサーパンツと変わらない見た目です。
ストライプ柄で、若々しくオシャレなデザインも良いですね。
他と比べ吸水量が少ないので、失禁が少ない方にオススメです。
吸水後のサラサラとした履き心地やアンモニア防臭性能にこだわっています。
布パンツと併用にオススメしたい尿取りパッド
次に介護用布パンツと併用する「尿取りパッド」は、どんな物が良いかという話を。
布パンツとパッドの併用をする場合、リハパンは不要だが失禁パンツは不安な方だと思います。
そうであれば、小さめの尿取りパッドがオススメです。
少量の失禁が増えてきたら、パッドと併用をご検討ください。
失禁量が少なければ「ポイズ」がオススメ
私からオススメしたいのは、日本製紙クレシアの「ポイズ」シリーズ。
吸水量は全体的に少なめですが、小さめなので違和感なく使えます。
300ccぐらいまでなら対応してますし、同サイズの他商品と比べてもコンパクトです。
上記は、レギュラーの120ccサイズ。
夜間用であれば300cc、小さめであれば10ccまで対応してます。
場面や体調などで「リハパン」等と使い分ける
介護では、布パンツやリハパンなど1つの方法にこだわる必要はありません。
例えば、「日中は布パンツと尿取りパッド」。
「夜間やおなかの調子が悪い時はリハパン」など、場面に応じた使い分けを推奨します。
パッドの大きさを使い分けるのも有効なので、ご本人にあった方法を考えてあげましょう。
⇒介護用尿取りパッドの種類と選び方
ちなみにパッド類などのオムツゴミの捨て方は、自治体により異なります。
可燃ごみとして扱われる事がほとんどですが、念のため確認しておくと良いですね。
まとめ
今回は、「高齢者向けの失禁パンツの選び方やオススメ商品」についてお届けしました。
年をとり仕方ないとはいえ、失禁があると気分も暗くなるもの。
オムツを思わせるパンツに抵抗がある方もいらっしゃいます。
失禁パンツもリハパンも一長一短なので、気分よく衛生的に使用出来るパンツを選んで下さい。
記事中では触れませんでしたが、高齢者向けの下着に「ヒッププロテクター」もあります。
これは尿漏れでなく、転倒時の骨折を予防する為の商品です。
下記記事で解説してるので、興味があればご覧ください。
自宅のトイレを使用する事が難しい場合、ポータブルトイレを使用するという手もあります。
ベッドにラバーシーツを敷く事で、介助者の負担を減らせる事もあります。
排泄やトイレ関係の介護用品は沢山あるので、上手く使用し快適な生活に繋げて下さいね。
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