高齢になり足腰が弱り、立ち上がりが辛い。
長時間疲れず、くつろげる椅子が欲しい。
そんな方の為に、「高齢者向けの椅子の選び方とおすすめ商品」をまとめました。
- 椅子の特徴と機能
- 高齢者向けの椅子の選び方
- おすすめの高齢者向け椅子
高齢者向けといっても、特徴や使い道も様々。
ただ共通して言えるのは、「立ち上がりが楽で疲れない椅子選び」が大切です。
オススメ商品はもちろん、目的に合った理想の椅子に出会えるよう、選び方から解説します。
「高齢者向けの椅子」はどんなモノ?
高齢者向けの椅子といっても、具体的な決まりはありません。
その為、使い道や目的にあった物を選ぶ事が大切です。
オススメ商品を紹介する前に、その特徴や選び方からお話しします。
高齢者向けの椅子は、商品名では「高座椅子」や「介護チェア」などと呼ばれます。
その他の機能や特徴は、椅子によって異なります。
万能に使える商品は少なく、失敗を防ぐには「どう使いたいか」を明確にする必要があります。
「立ち上がりが楽」で「疲れにくい」
高齢者向け椅子の共通点は、立ち上がりが楽で疲れにくい事ですね。
その為、下記の特徴を持った商品が多いです。
- 手すりが持ちやすい
- 座面の高さ調整ができる
- 安定感やクッション性が高い
立ち上がりに注目すると、「手すりが持ちやすく、力が入りやすい」。
「座面の高さを立ちやすい位置に調整できる」という使い方が可能になります。
また「和室」と「洋室」、どちらにおいても馴染むデザインの椅子も多いですよ。
「休息用」と「活動用」で使い分けよう
高齢者向けの椅子が欲しい理由は、人それぞれでしょう。
ただ大まかには、主に下記の理由になると思います。
- 立ち上がり等を楽にしたい
- 寝たきり防止や休息に使う
- 食事や交流、体操などの活動に使いたい
立ち上がりについては、前述の通り。
その他2つを見ると、「休息」か「活動」かになりますね。
「休息用」と「活動用」では、使うべき椅子が異なります。
椅子をどう使いたいかを事前に考えておくと、失敗も少なくなります。
活動に使うなら、「背もたれが低めで、動きやすい物」等が選択肢に入ります。
高齢者向けの椅子の選び方
ここからは、高齢者向け椅子の選び方を具体的に紹介します。
良い椅子の選び方の1つに「良い姿勢で座れる」という考え方があります。
「何が良いか分からない」という時に、参考にしてみて下さい。
欲しい機能や好みのデザインなど、気分よく使える物を選びましょう。
正しい姿勢で使える椅子を選ぼう
なぜ椅子での姿勢が大事なのか。
それは悪い姿勢で座ると、下記の様な悪影響がある為。
悪い姿勢で座ると…
- 背中が丸くなる
- お尻の痛み、褥そうの原因になる
- 食事や立ち上がりなど、動作がしにくくなる
例えば、お尻が前に滑る「ずっこけ座り」は特に良くないですね。
立ち上がりも食事もしにくく、動きにくさの原因になります。
加えてお尻も痛くなるし、床ずれの原因になる可能性もあります。
高齢者向け椅子の理想と、真逆の椅子になってしまいますね。
長時間使用するのであれば、座面のクッション性も大切です。
詳しい選び方は、次項から解説します。
椅子座面の「高さと奥行」の選び方
椅子座面の高さと奥行は、座った時の姿勢に大きく影響します。
例えば、「奥行が深すぎる」「座面が高すぎる」ような椅子は、ずっこけ座りの原因になります。
膝が上がらず、”自然にかかとが床につく”のが、ちょうど良い奥行と高さになります。
高齢者の平均身長を考慮すると、座面高さは35~40cmが立ち上がりやすいです。
「高さ調整機能」があると、調整が効きやすくオススメ。
また椅子の幅も、姿勢や座りやすさに影響します。
狭いと窮屈ですし、広すぎると姿勢が崩れやすくなります。
「座面の傾き」と「クッション」について
座面には「5℃前後の傾き」があると、姿勢の維持がしやすくなります。
傾きが無いと、お尻が前に滑りやすくずっこけ座りの原因に。
傾きが強すぎると、後方に引かれ過ぎて立ち上がりしにくくなります。
また座面のクッションは、柔らかすぎると姿勢が崩れやすくなります。
ほど良い固さで、長時間快適に座れる物がベスト。
背中のカーブに合った形が良いですね。
椅子とは別に、座布団やクッションを使用するのも有効。
その際は、座面が高くなり過ぎない様注意しましょう。
またテーブル高さ等も、快適性に影響します。
あわせて選び方を知っておくと良いですね。
「背もたれ」と「肘掛」の選び方
背もたれの高さは、休みやすさや動きやすさに影響します。
頭までサポートするタイプは、「休息用」として使うのに優れます。
椅子の使用場面と目的に応じ、選ぶと良いですね。
一般的に背もたれの角度は、「95~105°位」が多くなります。
それ以上寝かせたい場合は、下記機能付きの椅子を選ぶと角度変更が可能です。
椅子の「背もたれ変更」が出来る機能
- 『リクライニング機能』
⇒「背もたれ」のみが傾く - 『ティルト機能』
⇒「座面と背もたれ間の角度を維持」しつつ、椅子が傾く
ティルト機能は、車椅子等の介護に重きを置いた用品に多いです。
一般商品から選ぶなら、リクライニング機能ですね。
また肘掛は、「肘を曲げた時に肘が付く高さ」が目安。
立ち上がりに使用する場合、少し長めで握りやすいデザインを意識して選びましょう。
おすすめの高齢者向け椅子
それでは、おすすめの高齢者向け椅子をご紹介します。
先述の選び方も意識してますが、機能や価格のバリエーションを最重視してます。
その点だけご了承ください。
大商産業「高座椅子 VT-250」
まずは、高齢者向け椅子に欲しい機能を搭載した商品から。
「リクライニング」と「座面高さ調整」に対応しています。
大商産業「高座椅子 VT-250」
参考価格 (Amazonより | 約17,990円 |
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サイズ | 【幅】63cm 【奥行】72~134cm 【高さ】99~108cm 【座面高】37~46cm |
機能 | ・7段階リクライニング ・座面高さ4段階調整可能 |
備考 | ・カラー2種類 ・オットマン付きVerも有り |
主に休息用のイスとして使いやすい商品です。
「テレビを見てくつろぐ」なんて時にオススメですね。
リクライニングは7段階、座面高さは4段階の調整が可能。
山善「高座椅子 KMZC-55」
こちらは機能を充実させつつ、少し背もたれを低くしたタイプ。
完成品で届くので、組み立ても不要です。
山善「高座椅子 KMZC-55」
参考価格 (Amazonより | 約9,700円~ |
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サイズ | 【幅】54cm 【奥行】54cm 【高さ】68~80cm 【座面高】27/31/35/39cm |
機能 | ・リクライニング3段階 ・背もたれは折りたたみ可能 ・座面高さ4段階調整可能 |
備考 | ・組み立て不要 |
リクライニングは3段階調整可能で、背もたれは折りたたみ可。
座面高さは4段階の調整に対応。
「サイズ」「機能」「価格」のバランスが良い商品ですね。
背もたれが高くない方が良いという時は、こちらが良いかと。
山善「優しい座椅子 SKC-56H」
組み立て不要は嬉しい人が多いと思うので、山善さんよりもう1つ紹介。
こちらは、座面が低く場所を取らないタイプ。
手軽に立ちやすい環境が作れ、組み立ても不要。
山善「優しい座椅子 SKC-56H」
参考価格 (Amazonより | 約7,700円~ |
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サイズ | 【幅】57cm 【奥行】51cm 【高さ】56cm 【座面高】22/26/30cm |
機能 | ・背もたれは折りたたみ可能 ・座面高さ3段階調整可能 |
備考 | ・カラー2種類 ・組み立て不要 |
小型椅子のメリットは、持ち運びが楽でスペースを取らない事。
椅子を使う程ではないが、立ち上がりを楽にしたい時にオススメ。
和室にも合うデザインなので、どこでも使えます。
皆と視線も合うので、使いやすいと思います。
興味があれば、調べてみて下さいね。
タンスのゲン「回転式ハイバック高座椅子」
こちらは、回転式で足置きもある椅子。
高齢者向け椅子にある機能を満載した商品ですね。
タンスのゲン「回転式ハイバック高座椅子」
参考価格 (Amazonより | 約18,800円 |
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サイズ | 【幅】60cm 【奥行】66~125cm 【高さ】82~98.5cm 【座面高】40cm |
機能 | ・リクライニング ・オットマン付き ・回転式 |
備考 | ・カラー2種類 ・オットマンなしVerも有り |
デザイン・機能的に、休息用のイスにオススメ。
オットマンと言うのは、足置きの事ですね。
リクライニングと併用すると、快適に休む事ができます。
立つ時は、きちんと下げる様に注意しましょう。
ottostyle.jp「ダイニングチェア 介護椅子」
「介護施設では、どんな椅子を使ってる?」。
その答えが、下記の様な商品です。
ottostyle.jp「ダイニングチェア 介護椅子」
参考価格 (Amazonより | 約7,200円~ |
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サイズ | 【幅】53cm 【奥行】55cm 【高さ】79cm 【座面高】33/36/39cm |
機能 | ・座面高さ3段階調整可能 |
備考 | ・カラー豊富にあり |
ここまでに紹介した椅子と比べ、かなり普通ですね。
シンプルな物を求める方にオススメです。
普段使い用のイスとして、無難に使いやすい商品です。
座面高さも3段階で調整可能で、簡単な機能は付いてます。
食事時やダイニングでくつろぐ時なんかに使われます。
アイリスオーヤマ「玄関椅子」
玄関椅子とは、靴の脱ぎ履き等で使用する椅子です。
立ったままでの脱ぎ履きが不安定、玄関に腰かけると立ちにくい。
そんな時に活用します。
アイリスオーヤマ 玄関椅子
参考価格 (Amazonより | 約7,200円~ |
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サイズ | 【幅】55cm 【奥行】29cm 【高さ】60cm 【座面高】23.5~45.5cm |
機能 | ・座面高さ6段階調整可能 |
備考 | ・カラーは2種 |
こちらは標準的なコンパクトタイプ。
玄関椅子については、別記事で詳しく解説してます。
【関連情報】立ち上がりや転倒が不安な時の便利グッズ
高齢者向け椅子が欲しい時は、「足腰や転倒が心配」という悩みもあるかと思います。
最後に関連情報として、高齢者の家庭生活を安全にするグッズを紹介します。
家の中で簡単に使用できる物ばかりなので、知っておくと便利ですよ。
例えばこんな事ができる
※クリックで解説記事へ
他には、立ち上がりが辛い時は「介護ベッド」の導入を考えても良いかと思います。
使用したい場面、機能など、椅子と共通する所も多いですね。
必要となった時の為にも、知識を持っておくと役立つと思いますよ。
もう1つ椅子繋がりとして、座ってできる体操の情報も。
活き活きとした身体作りには、運動も大切です。
そうした介護予防の体操には、座ったまま簡単に出来る内容も多くあります。
良い椅子が見つかったら、活用してみてはいかがでしょう。
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