老人介護において、今や必須とも言える介護用ベッド。
しかしその機能や使い方、種類までとなると、意外と分からないもの。
そこで当記事では、介護用ベッドのおすすめ商品と選び方をまとめました。
記事の内容
- 介護用ベッドの種類(機能やサイズ)、使い方
- 介護用ベッドの選び方、介護保険の適用
- オススメの介護用ベッド
実際の介護経験を活かしつつ、介護用ベッドを総合的に解説。
機能や選び方を説明したうえで、おすすめ商品をご紹介します。
介護が必要ない高齢者にも便利ですので、使いやすいベッドとしてご参考下さい。
介護用ベッドとは
介護用ベッドとは、特殊寝台や電動ベッドとも呼ばれる福祉用具です。
介護用ベッドは、リクライニングや高さ調整等の機能が大きな特徴です。
これらの機能により、高齢者の生活動作を助けます。
現在の介護現場において、必需品とも言える福祉用具ですね。
介護ベッドは、介護をするのに適した電動ベッドという事になりますね。
介護ベッドは高齢者の自立を助け、介護負担も軽減する
介護ベッドの普及により、高齢者も介護者も快適な生活が送れるようになりました。
高齢者の自立した生活を助け、介護者の負担を軽減します。
- 高さ調整により、立ち上がりを楽にする
- リクライニング機能を使い、ベッド上で食事
- 脚上げ機能による「ずり落ち防止」「浮腫み改善」
各種の調整機能により、その時々で使いやすいベッドにできます。
体調不良等で起きられない時も、ベッド上で快適な生活が可能です。
介護者の負担も軽減できる
介護ベッドを使えば、介護をする側の負担も軽減できます。
例えば、こんな感じですね。
- オムツ交換時に高さをあげ、腰痛を防止
- 高齢者の自立を助け、介助量を減らす
- 高さ調整により、移乗時の負担を軽減
介護をする側、される側共に、非常にメリットの大きい福祉用具ですね。
介護保険でレンタル可能
介護ベッドは、介護保険でのレンタル対象です。
購入の場合は適用されません。
(※一定以上の所得がある場合、2割または3割負担となる)
介護ベッドのレンタルは、原則として介護度2以上から可能です。
また必要とする理由があれば、自治体によってそれ以下や要支援でも可能な場合もあります。
介護用ベッドの種類と機能
それでは、介護用ベッドの機能や種類を具体的に解説します。
介護ベッドは、電動モーター数で使える機能が異なります。
ベッドの使い方や選び方を確認しましょう。
介護ベッドの機能と使い方
介護用ベッドの基本的な機能と使い方は、主に下記になります。
ベッドの機能 | 機能の説明 | 使う場面 |
---|---|---|
背上げ (リクライニング) | 頭側の高さを上下できる |
|
脚上げ | 脚側の高さを上下できる |
|
高さ調整 | ベッド全体の高さを上下できる |
|
基本的な機能は、「頭」「脚」「ベッド全体」の3つの調整ですね。
これらの機能の有無は、後述するモーター数で変わってきます。
これらの調整は、付属のベッドリモコンで行います。
リモコンは、商品により角度や高さを表示できるタイプも有ります。
他にもある介護ベッドの便利機能
基本的な機能以外にも、商品により様々な機能があります。
- 頭と足を同時に角度変更
- ティルト機能(ベッド自体に傾斜をつける)
- ベッド高さを他より低めにできる「低床ベッド」
ティルト機能はあまり見られないですが、他2つは割とポピュラーですね
同時の角度変更は、自動的にちょうど良い高さにしてくれるので重宝します。
ベッドの移動の為のキャスターとブレーキも、機能の1つですね。
介護ベッドの種類による違い
介護ベッドがどの機能に対応してるかは、ベッドのモーター数で違います。
また商品により、ベッドサイズも異なります。
「機能(モーター数)」と「サイズ」でベッドの種類を確認してみましょう。
介護ベッドの「モーター数による違いとオススメ種類」
介護ベッドのモーター数による機能の違いを説明します。
モーター数により、下記の様に機能タイプが分かれてます。
モーター数 | 機能 |
1モーター |
|
1+1モーター |
|
2モーター |
|
3モーター |
|
モーター数が多いほど、色々な機能を不自由なく使えるという事ですね。
モーター数が少なくなると、機能が使えなかったり、連動操作しかできなくなります。
全ての機能を使用するなら「3モーターベッド」ですね。
要介護者に使用する場合、全ての機能は必要になるので3モーターがオススメ。
元気な高齢者であれば、機能を絞れば価格も抑えられると思います。
介護ベッドのサイズ
下記が介護ベッドの基本的なサイズ一覧です。
使用者の身長により、適したベッドサイズが異なるので注意しましょう。
ベッドサイズ | 大きさ | 適した身長の目安 |
---|---|---|
ミニ | 幅83 × 長さ180cm | 150cm未満 |
レギュラー | 幅91 × 長さ191cm | 150cm以上~ |
ロング | 幅100 × 長さ205cm | 170cm後半 |
最も標準的なのは、レギュラーサイズですね。
ベッドの全長・全幅でみると、上記より少し大きくなります。
またベッドは大きければ良い訳でなく、大き過ぎると部屋で幅を取り介助がしにくくなります。
介護ベッドの選び方
介護ベッドを選ぶ時は、ここまで説明した下記点に注目です。
介護ベッドを選ぶ時のポイント
- 機能(モーター数)
- ベッドサイズ
- 付属品
介護において特に重要なのは、高さ調整機能。
背上げは起こす際や不調時の食事に必要ですし、脚上げがないとずり落ちの心配もあります。
ベッド自体の高さ調整も、立ち上がりや移乗のしやすさに関わります。
介護ベッドの購入時には、付属品も要チェックです。
「サイドレール(ベッド柵)」や「介護用マットレス」など、本体以外にも必要物があります。
介護において、ベッド機能は全て必要というのは既述の通り。
オススメをするならば、付属品が揃った「レギュラーサイズの3モーターベッド」が標準的な答えになりますね。
おすすめの高齢者向け介護用ベッド
それでは、オススメの高齢者介護ベッドをご紹介します。
同シリーズで他バリエーションがある時は、補足してお伝えしてます。
パラマウントベッド「Q-AURA(クオラ)」
まずは、機能と安全性に優れた介護ベッドからご紹介します。
業界大手のパラマウントベッドの商品です。
パラマウントベッド「クオラ(Q-AURA)」
参考価格 (Amazonで確認) | 【本体のみ】 ⇒134,000円 【サイドレール+マットレス込み】 ⇒163,500円 |
---|---|
ベッドサイズ (レギュラー) | 長さ209.6 × 全幅99.6cm 全高64.1〜99.1cm 質量81.5kg |
モーター数 | 3モーター |
アピールポイント | ・らくらくモーション ・高い安全性 ・見やすい表示パネル |
商品バリエーション | ミニサイズ、2モーターも有り ベッドボードは「樹脂・木製」から選べる |
搭載機能の「らくらくモーション」は、ワンボタンで安定した姿勢で起きあがれます。
らくらくモーションとは?
- ずり落ち防止の為、脚から挙がる
- 頭側が上がる
- 頭が上がってくると、降りやすいよう徐々に脚側が下がる
※寝る時は、逆の動作となる
この流れを、ワンボタンで出来る機能ですね。
介護ベッドの基本機能は全て標準以上
またこのベッドは、安全性が高いのも特徴。
角度調整時に、背中と膝が狭くならないよう、角度制限機能が付いてます。
また高さの低い低床ベッドとしても使えますが、挟み込み防止の為、一定以下の高さで一時停止し、その後も低速で下がります。
リモコンの表示パネルも高水準です。
角度や高さ表示はもちろん、液晶パネルも非常に見やすいデザインとなってます。
パラマウントベッド「楽匠Zシリーズ(3モーションタイプ)」
同じくパラマウントベッドより「楽匠Zシリーズ」です。
パラマウントベッド「楽匠Z(3モーションタイプ)」
参考価格 (ヤフーで確認) | 【サイドレール+マットレス込み】 ⇒245,500円 |
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ベッドサイズ (レギュラー) | 長さ207.3 ×幅99.9cm 高さ61.7〜105.2cm 質量88.5kg |
モーター数 | 3モーター |
アピールポイント | ・らくらくモーション ・ラクリアモーション ・見やすい表示パネル |
商品バリエーション | ミニサイズ、2・1モーターも有り セーフティボード、スマートハンドル等 |
新規追加のラクリアモーションは、らくらく~のパワーアップ版とも言える内容。
ベッドに傾斜を付けられるようになり、より快適で安定した姿勢で起き上がる事が可能です。
商品バリエーションやオプションが充実
楽匠シリーズは、とにかくバリエーションが豊富なのも特徴。
3モーターの他、2・2モーターからも選べます。
楽匠シリーズでは、他にも下記の様な機能も選べます。
収納ボックス付きの掴みやすいベッドボード
停電時にも手動でベッド操作ができるハンドルです
ニトリ「リクラック2」
続いて、ニトリの介護ベッドをご紹介します。
シンプルさや安さを求めるなら、こちらがオススメ。
ニトリ「リクラック2」
参考価格 (公式で確認) | 約139,000~186,000円 (サイズ・付属品で異なる) |
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ベッドサイズ | 2サイズ有り ・幅107×奥行213×高さ105cm ・幅107×奥行204×高さ103cm |
モーター数 | 3モーター |
商品バリエーション | マットレス付属販売あり |
シンプルな3モーターの介護ベッドです。
奥行がある方のタイプは、ヘッドボードが棚付きになっていて物が置けます。
販売は、「本体のみ」か「マットレス付き」か選べます。
ヘッドボードの仕様も含めると、バリエーションは合計4種類ですね。
sashikei「家庭用介護ベッド」
「もっと安い介護ベッドが欲しい」という方は、こちらがオススメ。
背上げと足上げを個別操作できる2モーターで、10万円程度で購入できます。
元気な高齢者でベッドをお探しの方にピッタリですね。
sashikei「家庭用介護ベッド」
参考価格 (Amazon確認) | 約70,000円~ |
---|---|
ベッドサイズ | 幅96×奥行199×高さ71.8cm (高さ4段階調整) |
モーター数 | 2モーター(背上げ+脚上げ) |
商品バリエーション | 2カラー マットレス+手すり付属 ※同メーカーで1モーターverもあり |
セット販売ですし、この価格はリーズナブルですね。
リモコン操作は背上げと脚上げの個別操作に対応。
組み立て時に、4段階に高さ調整も可能です。
1モータータイプだと、もうちょっと安く買えます。
プラッツ「ミオレットⅢ」
最後は、プラッツより「ミオレットⅢ」です。
基本機能に加え、こまかなこだわりも可能な良ベッドです。
プラッツ「ミオレットⅢ」
参考価格 (ヤフーで確認) | 【サイドレール+マットレス込み】 ⇒184,000円 |
---|---|
ベッドサイズ (レギュラー) | 長さ204 ×幅100cm 高さ68.5〜102.5cm 質量85.5kg |
モーター数 | 3モーター |
アピールポイント | ・ベッドの垂直昇降 ・ライジングモーション ・ひざ脚ボトムの屈曲位置調整可 ・足先上げと足先下げの切り替え可 |
商品バリエーション | ショート・ロングサイズ対応、 2・1モーターも有り |
ミオレットⅢは、こまかなアピールポイントが沢山ある介護ベッド。
まずベッドが垂直昇降するので、スペースが狭い場所でも安心です。
(通常は少しスイングするので、狭いとぶつかる)
ワンボタンで、起き上がり等にあわせ頭と足の角度変更が可能。
ミオレットⅢの他機能
ミオレットの特徴は、他にも色々あります。
ひざ脚ボトムの調整は、「膝関節の位置」と「ベッドの脚上げ箇所」をフィットさせる機能。
ピンをずらすだけで、2段階調整ができます。
もちろん、ロングやショートサイズ、1・2モーターも対応。
商品バリエーションもかなり豊富です。
介護ベッドに関連する介護用品
介護ベッドと一緒に使用を検討したい介護用品をご紹介します。
例えば、ベッドテーブルなんかもありますね。
ベッド上での食事が摂れるグッズです。
また失禁やベッド上でオムツ交換があれば、防水シーツも使用しましょう。
布団やマットレスを汚染から守ってくれます。
最後に、他に役立ちそうな関連記事をまとめておきます。
どれも簡単に導入できる物なので、必要に応じ使用して下さい。
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