普通の食事が食べにくい、飲み込みにくくなった。
そんな方に向けた食事に、「介護食」「やわらか食」等があります。
でも家で介護食を作るのは大変ですし、正しい作り方も分からない。
そんな時にできる「自宅で簡単に介護食・やわらか食を食べる方法」を紹介します。
調理のレシピ本からやわらか食の選び方まで、自宅向け介護食情報をお届けします。
宅配やレトルトで自宅で「介護食・やわらか食」を食べる
家庭で介護食を食べたい時には、下記手段があります。
自宅で介護食(やわらか食)を食べるには?
- レトルトの介護食
- 介護食の宅配サービス
- 自分で作る
自分で作るのはもちろん、介護食は意外と簡単に食べられます。
店頭で購入するなら、「市販のレトルト食品」。
おかずの種類や栄養にこだわるなら「やわらか食の宅配」がオススメです。
購入費用はかかりますが、手軽に美味しい食事が楽しめます。
レトルトの介護食
市販のレトルト食品にも、介護食に対応した商品が多くあります。
例えば、下記の商品シリーズですね。
- キューピー「やさしい献立 シリーズ」
- アサヒ「バランス献立 シリーズ」
- エバースマイル「ムース食・とろみ飲料シリーズ」
これらは「ユニバーサルデザインフード(UDF)」と呼ばれる商品。
UDFは、誰もが美味しく食べられる食品のこと。
嚥下状態だけでなく、パックの開けやすさにも配慮されてます。
レトルト介護食でオススメは?
嚥下状態の良い方は、キューピーやアサヒのレトルト食品がオススメですね。
キューピーのシリーズは実際食べてみましたが、美味しいですよ。
ドラッグストア等でも購入する事が出来ます。

逆に飲み込みが悪い方は、エバースマイルがオススメ。
ムース食品を中心に、トロミ付き飲料も扱ってます。
介護食の宅配サービス
しっかりした食事にこだわるなら、介護食の宅配サービスが便利。
栄養士によるバランスの良い多彩な「やわらか食」を楽しめますよ。
定期購入もできるので、介護食を自宅で毎日食べたい方に便利です。
今回は、2つのオススメ宅配サービスをご紹介します。
やわらかダイニング(やわらか食)
「やわらかダイニング」は、冷凍の介護食を宅配するサービス。
冷凍なので管理しやすく、食べる時はレンジで温めればOK。
すぐに食べられない時なども、無駄になりません。
その名の通り「やわらかさ」にこだわっており、3段階から選べます。
- ちょっとやわらか宅配食(厚焼きたまご程の硬さ)
- からりやわらか宅配食(だし巻き卵程の硬さ)
- ムースやわらか宅配食
メニューもそれぞれで豊富に用意されています。
※ちょっとやわらかは100種類以上、他は50種類以上
注文方法も簡単で、普通の通販ショップと同じ感覚で使用できます。
メディカルフードサービス(栄養制限食)
「メディカルフードサービス」も同様に、冷凍の介護食の宅配サービス。
やわらか食だけでなく、栄養価の管理に強いのが特徴。
例えば、こんな食事に対応してます。
- カロリー制限食
- 糖質制限食
- 塩分制限食
糖尿病や高血圧など、食事の栄養制限がある方にオススメしたいサービスです。
自分でやわらか食を作る(介護食のレシピ本)
最後は「自分で介護食(やわらか食)を調理する方法」ですね。
形や柔らかさなどを工夫すれば、ご家庭でも介護食を作れます。
手間ではありますが、好みの物を好きなように食べられます。
やわらか食のレシピ本も多く出版されてますので、ご紹介します。
介護食といっても、ちょっと食べやすい程度からムース食まで様々。
コツなんかも掲載されてるので、参考になるかと。
嚥下状態やレシピなど、必要に応じピンときた書籍を手に取ってみて下さい。
やわらか食を作る調理家電も
介護食・やわらか食を作れる調理家電もあります。
下記の様に、調理家電にも介護食を意識したモノが結構あります。
- 食事を柔らかくする「電気圧力鍋」
- 下ごしらえやペースト食に便利な「ミキサー・フードプロセッサー」
- 介護食を意識した「ユニーク調理家電」
特にユニークなのが、ギフモの「デリソフター」という商品です。
これは見た目や味はそのままに、食事を柔らかく出来る調理家電。
内鍋にセットして、ボタンを押すだけの簡単操作でOKです。
詳しくは下記記事で紹介してます。

レシピは資格学習でも学べる
他にも、介護食の資格で学習する方法もあります。
資格と言っても、レシピ集や学習目的の強い内容ですね。
「レシピや調理を知りたい」という気軽な気持ちでチャレンジできます。
通信学習で気軽に学べるので、もし意欲があればどうぞ。
自分に合った介護食の知り方(柔らかさの選び方)
ここまで紹介した介護食には、色々なやわらかさがありました。
購入・調理、どちらにせよ「どんなやわらかさを選べば良い?」という疑問があると思います。
そこでUDF区分の選び方から、「噛む・飲む力に応じたやわらかさの選び方」を紹介。
UDFの区分 | 噛む力・飲み込む力の目安 |
---|---|
容易に噛める | 食べ物が普通に飲み込める |
歯ぐきでつぶせる | 一口大の物なら食べられる |
舌でつぶせる | 細かい物なら食べられる |
噛まなくて良い | お粥や細かい物も食べにくい |
※参考「日本介護食品協議会」より
噛む事に重度の障がいがある時などは、医師や専門家に相談して下さい。
水分が飲みにくい時はトロミ剤を使用すれば解決する可能性もあります。
ただその場合も、一度は専門家へ相談した方が良いと思います。
また先程の宅配サービス「やわらかダイニング」でも、食事の柔らかさを選べました。
UDF区分を参考に選び方を見ると、下記が目安になるかと思います。
- やわらか食「容易~歯ぐきで潰せる」
- かなりやわらか食「歯ぐき~舌で潰せる」
- ムース食「噛まなくて良い」
公式の方でも、選び方の相談に応じてます。
迷った時は聞いてしまった方がすぐ解決しますよ。
食事介護の関連情報
介護食を必要とする場合、飲み込み以外にも食事の悩みがある方もいると思います。
例えば、こんな悩みはないでしょうか。
- 手が上手く動かず、食事がすくえない
- 食べこぼしてしまう
- 在宅介護中で、食事の介助に不安がある
最後に、こういった食事の悩みを解決する情報をお届けします。
食事を食べやすくする「食器・滑り止め」
もし食事が上手く口に運べず困ってるなら、こちらの福祉用品が役に立ちます。
- 介護食器(器やスプーン)
- 滑り止めやトレイ
- 食事エプロン
食事を食べやすくしたい時は、介護食器類が便利です。
握りやすい箸やスプーン、食事がすくいやすいお皿等ですね。
意外とオシャレな商品も多く、自然に使えますよ。

また「滑り止め」や「専用トレイ」を使用すれば、食器類を固定できます。
スプーンの使用中に、食器が滑ってしまう時はこちらが便利。

食べこぼしによる衣類汚れを防ぐ時は、食事用エプロンが有効。
使用に抵抗がない時は、お試しください。

在宅介護で食事に不安がある時
在宅介護中ですと、家族の食事の様子が不安な方も多いと思います。
食事の際の注意点としては、「正しい姿勢での食事」ですね。
やや前傾姿勢をとると、食事がしやすいです。
またやや古い書籍ですが、食事介護に特化した解説書もあるのでご紹介します。
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