「採用が得られない」「パートから正社員になれない」。
需要が高い介護職でも、こんな悩みは多くの人が抱えてます。
そこで今回は、介護職が正社員になる方法をテーマに解説。
記事の内容
- 介護職で正社員になる方法や条件
- 正社員になれない時の動き方
- パートや派遣から正社員を目指す方法
介護業界では、フルタイムで全シフトに入れれば正社員になれます。
その条件を満たしてても正社員になれないなら、そこはかなり厳しい職場と考えて良いです。
正社員の基本条件から、なれない時の解決策。
不定期なシフトを避けつつ社員になるポイント等、働き方を具体的にお伝えします。
介護職で正社員になるには?
介護職で正社員になるのは、そう難しい事ではありません。
未経験や無資格からでも、正社員としての採用は多くあります。
自分に合った時間で働ける職場選びが重要です。
介護職における正社員の条件
介護業界でも正社員になるには、夜勤含めフルタイムで全てのシフトに入れる事が基本条件です。
それ以外の条件は緩く、下記要素はあまり重視されません。
- 年齢
- 保有資格
- 実務経験
無資格未経験でも、介護職員として正社員採用を受ける事が出来ます。
ただ資格については少し注意が必要で、初任者研修の取得が求められる職場もあります。
特に訪問介護で働くには、初任者研修の資格が必要です。
施設介護士ならば無資格で働けますが、無資格者に身体介護を行わせない施設もあります。
職場によっては、初任者研修修了まで正社員扱いを受けられない事もあり注意が必要です。
独り立ちの可否に関わらず、試用期間後に正社員となるのが一般的。
夜勤をしないと正社員になれない?
介護職員が正社員になるには、不定期なシフトへの対応が厄介。
例えば入居施設では、早番や遅番だけでなく、夜勤もこなさねばなりません。
職場によっては、夜勤の1人立ちを目安に正社員扱いとなるケースもあります。
ただルールや頑張りしだいでは、正社員として認める職場も増えてます。
※詳しくは後述
多少の妥協は許されるので、その辺りは職場と要相談ですね。
正社員とそれ以外での業務の違い
職場によっては、正社員と非常勤で業務範囲に差がある事もあります。
その理由には、主に「勤務時間の違いを考慮して」と言うものが多いですね。
こればかりは職場によりルールが違うので、はっきりと断言はできません。
イメージとしては、「利用者対応以外の雑務が増える」感じですね。
なので「基本的な業務が出来る」という事も、正社員の条件になり得るという事ですね。
その目安として、「各シフトの独り立ち」や「初任者研修の取得」が求められる事も…。
無資格・未経験でも、すぐ正社員雇用する職場が多いのでご安心下さい。
正社員雇用を有利にする資格
介護職は訪問介護以外ならば、未経験・無資格でも正社員になる事は可能です。
どちらかと言うと、先ほどの「フルタイムで全てのシフトに入れる」事の方が重要です。
ただ未経験者も持っておきたい資格に「初任者研修(旧ヘルパー2級)」があります。
これは介護の入門資格で、誰でも取得が可能。
初任者研修の保有を応募条件とする求人もあり、選べる求人や採用確率もアップします。
働きながらの取得もキツイので、前もって取得するメリットは大きいですね。
また初任者は、訪問介護において業務上必須となる資格です。
資格や仕事など、総合的な解説は下記記事を参考下さい。
介護職で正社員になれない原因と対応策
介護職でも、正社員になれないパターンは存在します。
例えば下記の様な時ですね。
介護職として正社員になれない時
- 正社員として採用を得られない
- 試用期間を過ぎても正社員になれない
- 出勤時間などの制限で正社員条件で働けない
(パートや派遣から正社員になりたい)
こんな時はどうすれば良いのか、対応策を見ていきましょう。
正社員として採用を得られない
採用を得やすい介護業界ですが、面接に落ちる事は普通にあります。
「全力で臨んだのに落ちてしまった」なんて事は、私も経験してます。
…かと思えば、あっさり採用を得られる時もあります。
正社員採用を有利にするポイント
繰り返しですが、介護職で正社員採用を得るには下記の内容を意識しましょう。
介護職で正社員採用を得る為のポイント
- 初任者研修の取得
- 全シフトにフルタイムで対応できるか
- 面接でのマナー
自分が働ける条件で、正社員雇用を受けられる事が大切です。
出勤シフトの話ですと、夜勤や不定期OKなら入居施設。
夜勤や土日を避け、日中中心ならデイサービスという具合です。
介護職の面接では、「人柄」や「続けられそうか」という点が重視されます。
基本的なマナーを見直し、清潔感や誠実性を意識してみましょう。
試用期間の「不当延長」「解雇(クビ)」
もし「試用期間に正社員になれない」等とお悩みなら、転職を検討すべき職場かもしれません。
数は少ないですが、不当に解雇や試用期間を延長する企業もあります。
無断欠勤や勤務態度など、正当な理由が無いなら、離れるべき職場の可能性が高いです。
「独り立ち」できず正社員になれない事も
あとは、能力や資格評価により正社員になれない事もあります。
介護職では、下記の様な場面です。
- 独り立ちができてない
- 初任者研修を修了してない
例えば、夜勤の独り立ちがまだなので正社員扱いを受けられない。
初任者研修がなく、できない業務があるので非常勤扱いのままといったケース。
また新人への指導が十分でない事もあり、何が悪いかはケースバイケースですね。
ただそうした厳しい規定のある職場は、あまり多くない印象です。
無理に粘るよりは転職を
無資格未経験でも、介護施設ならば普通に正社員にはなれます。
出勤時間やシフト面で条件を満たしてるなら、正社員になれない事は少ないです。
変な職場で長く粘るなら、早々に別の職場に転職してしまった方が賢明でしょう。
こうしたトラブルを回避する為にも、入職前に正社員雇用の条件。
会社の規定等をよく確認したいですね。
「夜勤に入れない」トラブルも
私が見たなかでは、本人の意思はあるが夜勤をやらせてもらえず、正社員になれない。
正社員扱いでも、夜勤手当の収入がなく低収入に悩むケースもありました。
特養のワンオペ夜勤、難しい利用者を抱えてるユニット等に多いパターンですね。
その際は、ワンオペ夜勤や重度化の進んだ職場を避けた転職がオススメ。
もし今現在資格がないならば、初任者研修を取りつつの転職も検討しましょう。
スクールでは、修了者向けの転職サポートも行ってるので期待するのもアリかと。
「派遣」「パート」からは正社員にはなれない?
介護職では、パートや派遣からも正社員になる事が可能です。
それぞれご紹介します。
パートから正社員になる方法
パートから正社員を目指す場合、手っ取り早いのが正社員と同じ条件で働く事です。
夜勤NGなどの条件があっても、フルタイムなら正社員になれる職場もあります。
ただ自分でもある程度の妥協は必要ですし、仕事での頑張りも認められる必要もあります。
ただ職場改善として、下記の様な取り組みも進んでます。
- フルタイムで働く職員を全て正社員とした
- 8時間勤務の職員を正社員に近い待遇にした
- パートと正社員の中間となる雇用形態を容易
※参考:介護労働安定センター(職場改善好事例)より
介護現場では、パート社員頼りの面も多くあります。
パート職員のモチベアップを目指し、条件緩和や待遇アップも少しずつ進んでます。
「夜勤や遅番が出来ない」「土日出勤は無理だし…」と、諦めるのは早いですよ。
こうした情報を知ったうえで転職相談すれば、選べる職場も変わってくると思います。
派遣から正社員になる方法
まず派遣については、「紹介予定派遣」があります。
これは直接雇用を前提とし、派遣期間後に互いに合意すれば雇用が成立する仕組みです。
互いのミスマッチを防げる等のメリットがある働き方ですね。
詳しくは、下記記事で解説してます。
気持ちがあるなら、まずは相談してみましょう。
介護職の正社員は「土日休み」「夜勤なし」も可能?
介護での正社員は、不定期なシフトや夜勤もこなさなくてはなりません。
正社員採用を目指すうえで、これがネックになる方も多いでしょう。
しかし、これは入居の介護施設のお話。
上手く職場を選べば、正社員でも「土日休み」や「夜勤無し」で働く事は可能です。
土日や祝日に休める職場
介護の正社員で土日休みが可能なのは、下記の様な職場です。
正社員で土日休みの職場例
- 訪問介護
- デイサービス
- デイケア
「訪問介護」や「通いの介護施設」がメインですね。
これらは入居施設と違い、決まった時間に介護サービスを提供する職場が多い為です。
逆に入居の介護施設では、24時間対応なので土日休みは難しいです。
ただ上記の職場も、全てが土日休みというワケではありません。
…とはいえ、入居施設よりはそれに近い働き方が可能ですね。
夜勤が無い職場もある
先述の「訪問介護」や「デイ」は、主に日中のみ対応する事業所が多いです。
よって、正社員でも夜勤無しで働く事が可能です。
しかし近年では、「夜間対応の訪問介護」や「お泊りデイ」などのサービスも増えてきました。
休日と同様に、夜勤の有無も事前によく確認しましょう。
夜勤を避けたいのなら、個人的にはデイサービスが探しやすいと思います。
職場探しは「転職コンサルタント」も活用しよう
ここまでで述べた他にも、個人により様々な勤務希望があると思います。
しかし実際に転職活動を始めると、求人だけでは情報が足りません。
直接問い合わせる方法もありますが、ちょっと効率が悪いです。
そんな時は、転職サイトのコンサルタントの活用をオススメします。
「希望条件にあった求人」や「条件の良い非公開求人」の紹介もあります。
転職アドバイスも受けられるので、理想の職場が探しやすくなりますよ。
ネガティブ情報も共有してくれるので、慎重派も安心です。
正社員で「掛け持ち」「Wワーク」は可能?
正社員で掛け持ち勤務ができるかは、職場の規定次第です。
許可がでれば、他の仕事とのWワークも可能です。
ただ正社員の介護職でWワークは、現実的にはちょっと厳しいです。
まず体力が持たないかと思います。
稼ぎたいのであれば、夜勤回数を増やせないか交渉した方が近道だと思いますよ。
掛け持ち勤務をしたいなら、パートや派遣で働いた方が賢明かと。
介護では正社員と派遣ではどっちが良い?
介護では、派遣社員の時給相場の高さもあり、あえて派遣として働く人もいます。
確かに派遣の方が時間や働き方の融通が利きますし、給料も悪くないです。
夜勤専従で稼ぐなど、非常勤ならではの働き方もあります。
ただ正社員にも、「福利厚生の充実」や「様々な面での安定」のメリットがあります。
一概にどちらが良いとは言い切れないですね。
ただ私が経験した限りでは、人手不足の悪影響を最も受けてるのは正社員です。
多少のボーナス差位しかない事もあるので、あえて非正規で働くのも賢い方法でしょう。
残業や休日出勤など、無理な勤務がたたり、体調を崩す人も少なくありません。
シフトがキツイ、辛いと感じたら、派遣やパートで身を守るのも賢い働き方かと思います。
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