いつまでも夜勤を教えてもらえない、急に夜勤回数を減らされたなど…。
介護職に意外とあるのが、「夜勤をやらせてもらえない」という悩み。
「いつから夜勤に入るのか?」と、色々心配な方もいると思います。
当記事では、「介護夜勤に入るタイミングとやらせてもらえない理由」をお伝えします。
「夜勤から外された時の原因」などについて解説します。
リーダー職として夜勤に関する判断に関わってきており、実情をお伝え出来ると思います。
介護職はいつから夜勤に入るのか?
まずは、夜勤に入る為の条件からお話しします。
介護現場で夜勤業務は、日勤帯より職員数も少なく、仕事が難しい時間帯。
事故や体調不良も多く、危険が多い時間ですね。
その為、利用者の安全を守るには、介護士としての確かな知識や能力が必要となります。
その為、いつ夜勤に入るのかは指導者や管理者の判断に委ねられます。
夜勤は独り立ちの最終段階
先程の通り、一般的な正社員は「独り立ちの最終段階」として夜勤デビューします。
日勤帯の基本的な業務をマスターし、夜勤以外は出来る状態ですね。
一般的には、下記の様な状態です。
- 基本的な利用者対応や業務を理解している
- 基本的な介助を安全に行える
- 仕事へ誠実である
- 観察すべき点を理解し、記録や周囲に伝える事ができる
例えば、移乗やトイレ誘導、服薬介助などが安全に出来る。
利用者の状態や伝えるべき情報を理解し、申し送りができるといった具合。
この判断をするのは上司や指導者ですので、周囲の信頼も必要ですね。
ストレス耐性など、メンタル面も問われる事もあります。
夜勤に入るタイミング
夜勤に入るタイミングとしては、未経験者で入職後3ヶ月~ぐらいが目安ですね。
ただ前項で話した内容含め、慎重な職場や未経験者を対象にした例になります。
実際はそうとも限らず、もっと夜勤デビューが早い事もあります。
人手不足の職場だと、即戦力を期待される経験者は即夜勤という事もあり得ます。
介護派遣などで、夜勤専従として入職した場合も同様です。
いずれにせよ環境や個人により、夜勤に入るタイミングは異なるという事ですね。
介護夜勤をやらせてもらえない理由
自分の意志とは別に、「なかなか夜勤に入れない」。
または「夜勤回数が減らされてしまった」。
そんな時は、下記理由が考えられます。
- 介護資格を持ってない(無資格)
- 仕事での評価・信頼が低い
- 夜勤希望者が多い
- 悪質な職員都合
具体的に見ていきます。
無資格である
いくら仕事が出来ても、無資格だと夜勤に入れない職場は多いです。
夜勤に入る条件に関して、法律などによる明確な決まりはありません。
しかし、職場ルールとして「無資格者は夜勤ができない」とする場所はよくあります。
その場合、介護職員初任者研修を修了すればOK。
何にせよ、介護職員の必須資格と言えるでしょう。
仕事に対する評価・信頼が低い
独り立ちの話に似てますが、上司が「危険」と判断すれば夜勤に入る事は出来ません。
新人指導で夜勤を教える際も、「その段階にあるか」という指導者のチェックがあります。
指導者が「まだ早い」と判断すれば、夜勤をやらせてもらう事は出来ません。
この判断は上司の主観も多分に含まれ、なかなか評価を覆せない事もあります。
「自分や利用者を守る為の判断」か「不当な評価」かは、ケースバイケースで難しいところです。
1人夜勤の施設は独り立ちしにくい
特に1人夜勤の施設は、夜勤デビューまでの敷居が高いです。
1人夜勤の場合、業務負担も多く他職員のフォローも出来ません。
夜勤指導の際も、より慎重な判断がされます。
それだけでなく、休憩が取りにくい等様々な問題点が指摘されています。
焦らなくてOKです。
急に夜勤から外された時の原因は?
「以前は夜勤に入れたのに全く入れない」という事もあります。
その場合、何らかの理由で評価が下がってしまった可能性があります。
例えば、下記の様な原因ですね。
- 職員ミスによる介護事故を頻繁に起こした
- 介護事故を隠す等をした
- 利用者や家族からクレームがあった
- オムツ交換や巡視をしていない
特に服薬ミス等は、多発すると服薬介助から外されてしまう事も…。
そうなると夜勤にも入れないという事態にもなり得ます。
先述のように、この判断は上司となるシフト管理者が行います。
自分に非がなくとも、不当な評価を受けて外される可能性も考えられます。
夜勤中の手抜きはバレる?
夜勤中の手抜きはNG、バレてないつもりでも意外と周囲は分かってます。
さらに夜勤中は人の目も少なくなります。
その為、あらぬ疑いをかけられてしまうケースにも注意したいですね。
ただ介護夜勤では、つい手抜きをしたくなる状況があるのも分かります。
少しぐらい手を抜かないと、仕事が回らない状況もよくあります。
評価を落とさない為には、出来なかった事は自分から申告した方が賢い方法ですね。
また特養のワンオペ夜勤など、厳しすぎる夜勤環境もあります。
「手抜きしないと無理だ」というぐらい追い詰められてるなら、転職を考えるのも1つです。
夜勤希望者が多い
何も問題は無く夜勤にも入れてるけど、回数が減った。
そんな時は、他に夜勤に入りたい職員が増えた可能性が高いです。
夜勤手当の収入アップ効果は高く、夜勤に入りたい職員は多々います。
新規職員が増えたり、誰かが「夜勤を増やして」と強く訴えると回数は減る事になります。
夜勤回数を増やして稼ぐ気持ちが強いなら、夜勤専従としての転職も検討しましょう。
悪質な職員都合
極稀ですが、悪質な職員都合で夜勤に入れない事もあります。
例えば、下記の様な内容ですね。
- 夜勤者が確保できており、夜勤を教える気が無い
- 夜勤に入りたい他職員を贔屓している
- 意地悪で故意に評判を落とされた
疑わしかったり、納得いかない理由があれば、信頼できる上司に相談して下さい。
夜勤手当は収入に大きく関わるモノですし、生活にも影響が出る方もいるでしょう。
もし不当な理由で夜勤をやらせてもらえないなら、転職すべき状況かと思います。
夜勤をやらせてもらえない時に出来る事
「夜勤をやりたいのにやらせてもらえない」「何故夜勤に入れないのか分からない」。
そんな時は意思表示や周囲への相談が必要です。
悪気なく指導が始まらないケースもあるので、その意思を伝える事から始めましょう。
まずは「上司」「指導者」に相談する
夜勤に入れない原因を知るには、まず上司に相談しましょう。
一般的な介護職員なら、「フロアリーダー」や「介護主任」ですね。
その理由や課題を聞き出せると思います。
能力的な事に原因があっても、焦りは禁物です。
相手の言葉に納得でき、自覚があるなら、出来る事から地道にスキルアップに励みましょう。
ただ自分でも自信が無いのなら、夜勤デビューを急がなくて大丈夫です。
夜勤以外に働くうえでの問題が無ければ、そこで頑張る価値はあると思います。
収入や環境に問題があれば転職も考える
焦る必要はありませんが、夜勤手当が無いと収入が少なくなるのも事実。
夜勤に入れる見込みが薄く、収入面で生活が苦しくなるなら転職を考えるのも手です。
例えば下記の様な場合、夜勤デビューの見込みが薄い可能性があります。
- 仕事のレベルが自分より高すぎる
- 人間関係が悪く、信用されてないと感じる
- 指導者にその気がない
介護の質や仕事レベルの差により、職場の合う合わないもあります。
職場と自分の差が大きいほど働きにくく、人間関係でも苦労します。
「仕事が出来ない人」のレッテルを貼られると、様々な悪影響があります。
夜勤手当の取り合いで不当な扱いを受けてる場合も、望みは薄いと思われます。
人間関係や働きやすさで判断しよう
夜勤が出来ない原因を探っていくと、その裏にある様々な事情が見えてきます。
「職場と自分のミスマッチ」、「人間関係の問題」等が発覚する事もあるでしょう。
そうした問題が解決できず、夜勤が出来ない状況が続くなら、異動や転職を検討して下さい。
現在の職場で、夜勤をやれるよう頑張る方向で良いと思います。
最終的な判断は、人間関係や働きやすさ重視で決めて良いと思います。
「夜勤に入りやすい職場」とは
夜勤への入りやすさを重視した、職場選びの方法をご紹介します。
- 夜勤者が2人体制以上
- 1人体制なら、小人数で連絡やサポート体制の整った施設
- 夜勤専従になる
夜勤への入りやすさを考えると、夜勤者が2人体制以上の施設がオススメです。
有料老人ホームや従来型の特養や老健、サポート付き高齢者向け住宅などですね。
仕事に自信がつくまでは、複数人体制の施設を選ぶと夜勤デビューもしやすいですよ。
また夜勤に入れないだけでなく、指導ペースが早すぎて職員が潰れる事態も発生してます。
もし選ぶなら、「利用者の少なさ」と「緊急時のサポート体制」を重視ししましょう。
転職サイトでの相談も活用する
職場により「夜勤の職員配置」や「連絡体制」、「利用者の特徴」などは異なります。
同じ種類の施設でも結構差があるので、求人を色々と見比べてみましょう。
自分での判断が難しければ、転職サイトでも相談を受け付けています。
マイナビ介護職 が細かな配慮やサポートに優れており、オススメ。
稼ぐ目的なら夜勤専従もアリ
また「夜勤回数をこなして稼ぎたい」なら、夜勤専従で働くのも手です。
但し、これは仕事に慣れたベテラン向けの働き方なので注意。
また独り立ちで躓く可能性も高い為、複数人体制の施設を選ぶ方が無難です。
夜勤専従の場合、派遣や高収入も視野に入れて探せる【レバウェル介護 派遣】 がオススメ。
まとめ
今回は「介護職が夜勤をやらせてもらえない理由と解決方法」をお伝えしました。
夜勤指導を不適切なタイミングで始めると、利用者だけでなく職員も傷つける事があります。
教える側も慎重にならざるを得ないし、その判断も難しいところです。
かといって収入を考えると、ある程度は夜勤もこなしたいのも本音。
ここで紹介した夜勤デビューしやすい職場を選ぶ事で、収入も働きやすさも維持する事が出来ます。
無理せず自分に合ったレベルで働け、長く働ける職場を選んでいきましょう。
コメント
今年1月に老健に転職しました。入所施設を知りたかったのと夜勤を経験したいと思ったからです。今までデイサービスで働いていたので夜勤経験はないです。たまに宿直をやっていましたが、10時に見守りをして入り口の鍵を閉めるといった仕事内容です。今のところは夜勤手当が13000円と破格なため早く夜勤をしたいとは思っていますが、皆さん大変そうです。あと、主任と相性が悪くいつも監視されてるようでしんどいです。借金もあり転職したばかりなのですが蓋を開けてみれば行きあたりばったりの指導、ウォシュレットのないトイレ、雨漏りをする建物、冷暖房がきかないエアコンと酷い設備。どうしたらいいか悩んでいます。
かなり古い施設みたいですし、気持ちの面でも苦労が多そうな職場ですね。
経験上、忙しさや雰囲気はすぐには変わりませんし、厳しいと思ったら早めに見限って転職もアリと思います。
ただ夜勤手当も高いですし、夜間と日中で雰囲気が違う職場も結構あります。もう少し頑張れそうなのであれば、夜勤に入ってから見定めても良いかもしれません。
特養や老健での経験は自信にも繋がりますし、後の楽に繋がるところもあります。
いずれにしても「身体と気持ちの健康を優先に、長く働ける職場で頑張ってほしい」というのが同業者としての思いです。
早期転職も介護では珍しくありませんので、ご自身の気持ちに正直に決めて大丈夫だと思いますよ。