介護施設には、入居だけでなく通いの施設があります。
デイサービスやデイケアという通所施設です。
初めて働く方に向け、デイサービスの仕事内容と転職情報を紹介します。
- デイサービスの仕事内容
- デイサービスとデイケアの違い
- 必要な資格や転職時の注意点
これらの内容を介護士向けに解説します。
必要資格やデイケアとの違いなど、「デイ(通所施設)で働く事」についてお話します。
デイサービスの目的と仕事内容
デイサービスとは、通所介護と呼ばれる通いの施設です。
「家にいながら、日中は介護施設に通う」といった使い方をされるサービスですね。
レクリエーションや介護予防を精力的に行ってるのが特徴です。
デイサービスの職場特徴
デイサービスは、先述した通り「在宅生活をしながら介護サービスを受けられる施設」。
入居施設と比べると、サービス提供時間が限られてるのも特徴。
サービス時間は制度によって決まってますが、その内容は事業所により異なります。
「日中のみ」「土日休み」など、不定期なシフトを避けて働きやすい職場ですね。
他介護施設と比べると、レクリエーション重視なのも特徴。
介護士の仕事は身体介助だけでなく、娯楽の提供も含まれます。
デイには「高齢者の社会参加や活性化を促す」目的もあり、他より精力的に行われます。
また介護職員の他、下記職種なども配置されます。
- 管理者
- 生活相談員
- 看護職員
- 機能訓練指導員
これらの多職種連携により、利用者様へサービスを提供します。
デイサービス介護士の仕事内容
デイサービスの介護士は、下記の様な仕事を担当します。
- 食事、入浴、排泄の介助
- 機能訓練、健康(バイタル)チェック
- レクリエーションの企画・提供
- 送迎
介護士の仕事は、基本的には「日常的な介助・支援」。
食事や入浴、排泄の介助は、他介護施設でも共通する介護士の仕事です。
デイサービスでは、1日のスケジュールにそって、これらのサービスを提供。
介護職員だけでなく、他職種と連携協力し利用者様をみていきます。
レクリエーション業務
レクリエーションの内容は、各施設や職員により個性が分かれるところです。
- レクの準備(物品の準備や計画書作成)
- レクリエーションの実施
- レクリーションの評価・反省
定番を言うと、脳トレや塗り絵、季節イベントなどですね。
やってみるとレクも結構手間がかかるもので、色々と準備が必要です。
利用者様対応以外にも、介護士は細かな仕事も行ってます。
送迎業務
送迎業務は、言葉の通り「利用者様の送り迎え」ですね。
デイサービスでは、利用者様の送迎も職員の仕事の1つ。
福祉車両を運転し、施設と自宅間を送迎します。
福祉車両とは、リフトで車椅子が乗車できる車ですね。
車内に手すりも付いており、高齢者が乗降しやすい作りになってます。
送迎業務は、運転者と介助者複数人で対応します。
介護職員がドライバー兼務する事も多いですが、専属ドライバーを雇用する職場もあります。
自信のない人は「送迎無し」の求人がオススメ。
デイサービス介護士の1日の流れ
デイサービス介護士の仕事を、1日の流れにそって紹介します。
- 9:00 自宅にお迎え
- 9:30 到着、バイタルチェック
- 10:00 入浴やレクリエーション
- 12:00 昼食
- 13:00 静養やリハビリ体操など
- 15:00 おやつ
- 17:00 自宅へお送り
出勤後は予定や各情報の確認し、その後に送迎業務。
バイタルチェックなどを済ませたら、入浴介助やレク。
昼食を済ませ、休憩やおやつ、別レクの実施。
最後に利用者様を自宅へ送り、片付けや記録業務などを行い終了。
デイサービスの色々な種類【お泊りデイ・認知症デイ】
デイサービスは日中のみのサービスですが、お泊りデイというものもあります。
お泊りデイは、日中の利用者を対象に宿泊(24時間)のサービスを提供します。
24時間なので、介護士も夜勤があります。
※宿泊分は、介護保険対象外
また認知症の方に特化した、認知症デイサービス(認知症対応型通所介護)も。
認知症の診断を受けた方が利用できる施設で、12名以下を定員としています。
認知症対応型の主なサービスは、デイと変わりません。
利用人数を少なくし、認知症の方が馴染みやすくしたり、認知症ケアに特化したサービスです。
デイサービスとデイケアとの違い
デイケアは、正式には「通所リハビリテーション」と呼ばれます。
デイサービスが日常支援や社会参加を主とするのに対し、デイケアはリハビリ重点の施設。
心身に障害を持つ方を対象に、自立した日常生活を送れるよう「心身機能の維持回復」を図ります。
※医師の指示を受けた方が利用できます
医師が置かれるほか、理学療法士、作業療法士などのリハビリ専門職も配置されます。
デイサービスと比べ、医療職が中心となり提供されるサービスですね。
介護士の仕事は、生活支援や介助の他、リハビリのお手伝いもあります。
専門職の仕事に間近で見ながら業務が出来るので、スキルアップに繋がりますね。
デイサービス介護士に必要な資格
デイサービスを含む介護施設では、無資格でも働けます。
未経験者の採用もありますが、基本的な介護資格や運転免許が必須になる事も。
デイサービスで働くのに有利となる資格を紹介します。
介護職員初任者研修
他の介護施設も同様ですが、未経験者でも初心者研修を保有しているのが望ましいです。
※初任者研修修了を応募条件に設定している職場も
無資格の採用でも、入職後に職場から取得を促される事がほとんどです。
採用の可能性を高め、選べる職場を増やす意味でも、事前の取得をお勧めします。
資格取得サポートをしている職場を選ぶのも手です。
転職サイトでも、上記条件で求人が調べられるので活用してみて下さい。
レクリエーション資格や運転免許も
デイサービスでは、他にも「車の運転免許」があると有利です。
施設車両は白ナンバーであり、第一種運転免許でOKです。
オートマ車がほとんどですので、AT限定でも問題ありません。
またレクリエーション重視の施設なので、介護レクの資格も有用。
採用・実務面の両方で有利を取れます。
レクリエーション介護士など、在宅学習で取れる資格もあるので挑戦してみて下さい。
デイサービスへの転職アドバイスと注意点
デイサービスへ転職する際に、覚えておきたい注意点。
お伝えしたいアドバイス等を紹介します。
「送迎なし」の職場がオススメ
記事中で少し触れましたが、送迎の運転業務がない職場もあります。
専属のドライバーを雇用してたり、委託してたりするケースですね。
個人的には、「送迎無し」としてる職場がオススメです。
…というのも、運転中の事故が無いとは言い切れない為。
大きな車で狭い道を通る事もありますし、相手がいなくとも車をぶつける可能性もあります。
また運転中のトラブルで、利用者がケガをする危険もあります。
「送迎なし」の求人は、意外とあるので探してみて下さい。
夜勤が無いので「給料重視」で転職
デイサービスで働く際の注意点の1つに、夜勤が無い事があります。
「夜勤をしたくない」という方にはメリットですね。
ただ夜勤手当で収入を増やせないデメリットもあります。
入居施設と比べ、収入アップのチャンスは少なくなります。
こうした事情も踏まえ、転職活動の際は「給料」のチェックが大切になります。
収入を意識した転職活動をしないと、不満の原因になるので注意です。
転職サービスで情報収集しよう
そうした情報収集には、介護系の転職サービスが便利です。
「収入」や「送迎の有無」など、希望を出せばマッチングも行ってくれますよ。
求人掲載数も充実しており、無料で利用できるので活用しましょう。
デイサービスはキツイ?
デイサービスでは、職員からよく下記業務がキツイと話が聞かれます。
- 送迎
- レクリエーション
- 入浴介助
送迎はドライバー雇用がある施設を選べばOKなので、他2つですね。
デイサービスでは、レクだけでなく入浴介助の量も結構多め。
意外と体力も使う仕事ですね。
特に介護職員でも、レクの仕事は好き嫌いが分かれます。
毎日実施だけでなく、その準備もキツイとの声もよく聞かれます。
個人の適性もあるので、何となくで決めた方は今一度よく考えてみましょう。
ただレクや娯楽の提供は、他の介護施設ではあまり積極的に行えてないのが現状。
デイサービスならでは魅力なので、興味のある方はぜひ挑戦してみて下さい。
⇒介護未経験者にオススメの施設は?
まとめ
今回は、デイサービス介護士の仕事をご紹介しました。
他施設と比べると、「日中のみ」「レクリエーション」の2点が特徴的ですね。
※食事や入浴の介助などは、他施設でも共通の仕事です。
また介護士は施設の種類によって、働く感覚も利用者様も違います。
「夜勤が無理だけど、レクも不安」という方は、他で日勤パートという方法もありますよ。
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