高時給で働ける介護派遣ですが、「いつ切られるか」という心配はつきもの。
人手不足で知られる介護業界でも、やはり派遣切りは起こり得ります。
今回は、「介護派遣の派遣切り事情」を解説します。
- 介護で派遣切りが起こる場面、前兆
- 介護派遣が切られない為に出来る事
- 派遣切りにあった時の対処法
上記を中心にお話しします。
派遣切りがあるといっても、数は少なく仕事にも困りません。
介護派遣は、他と比べあまり不安なく働けます。
少しでもリスク回避し、安心して働けるよう参考になれば幸いです。
介護業界でも派遣切りはある?
まず派遣切りとは、「派遣会社を解雇される」。
あるいは、「派遣契約が解除されたり更新されない」事を言います。
当記事でも、そちらを中心にお話しします。
人手不足の介護業界でも、派遣切りにあう可能性はあります。
ただ数は少なく、たとえ派遣切りにあっても心配は少ないです。
まずは介護における派遣切りの実態から説明します。
介護派遣は切られる事は少ない
まず第一にお伝えしたいのは、「派遣切りはあるが心配する程ではない」という事。
介護派遣が切られる事は、現場で見てても少ないです。
現在も介護現場は人手不足が続いています。
また新規職員の採用をしたくても、応募がない介護施設も珍しくありません。
半数以上の介護事業所で「職員不足」
令和2年度の調査では、程度はともあれ「職員不足」を訴える介護事業所は60.8%。
※参考「介護労働安定センター(令和2年度 介護労働実態調査結果)」
そんな時の戦力として、介護派遣の需要は未だ高いのが現状です。
数字で見ても、介護派遣に需要があるのが分かると思います。
介護でも派遣切りは起こり得る
少ないとは言っても、介護業界でも派遣切りはあります。
詳しい理由は後述しますが、「人員不足が解消した」。
あるいは、「人件費などのコスト」による問題等ですね。
契約期間がある以上、施設側は更新しないという選択をする事ができます。
コロナの影響はある?
現場感覚ですと、コロナによる介護職員の人員変化は感じてません。
コロナの影響で介護を始める方もいますし、感染リスクを恐れ辞める方もいます。
介護派遣への影響は少ないと考えて良いでしょう。
ただ突発的な欠員は増えました。
家族が感染したり、接触者となり出勤できないケースは増えてます。
介護派遣は3年以上同じ職場で勤務できない
介護に限らず、同一事業所での「派遣社員の契約期間は最大3年まで」です。
「60歳以上の派遣労働」は例外
これは3年ルールと言われるモノ。
派遣会社での無期雇用、派遣先での雇用受け入れを促す目的があります。
※参考「厚生労働省(派遣先の皆さまへ 派遣社員を受け入れるときの主なポイント)」
3年を超えて同じ職場で勤務する場合、派遣先での直接雇用に切り替える。
あるいは、派遣会社と無期雇用派遣の契約を結ぶ必要があります。
派遣から「正社員・パート」へのスカウトもある
派遣切りはあるのも事実ですが、それで終わりではありません。
派遣先の介護事業所から、直接雇用のスカウトがある事もあります。
管理者次第ですが、収入はそのままにスカウトがある事もあります。
また人手不足が解消しても、それは一時的なモノに過ぎません。
良い職員なら、できれば職場に残したいと運営側は考えます。
実際、介護現場でもよくそんな誘いは見聞きしてきました。
必ずしもではないですが、これも考えると急に仕事を失うリスクは低いです。
介護で派遣切りが起こる理由
介護で派遣切りが起こる理由は、人件費のコスト削減が多くを占めます。
しかし、派遣切りをする理由はそれだけではありません。
- 人件費の削減
- 職場のニーズに合わない働き方
- 能力や評判
ご覧のように様々な要因があります。
自分のリスク回避の為にも、その理由を細かく理解しておきましょう。
派遣は「人件費」がかかる
派遣社員を雇い続けるのは、施設としては人件費がかかります。
やはり1番多いのは、「職員が増えた」「人件費がかかる」という理由で契約更新されないケース。
頼る理由が無くなると、コスト削減で切られてしまうのは介護派遣でも起こる事です。
ただ人手不足の問題は、介護業界が1番悩んでる事でもあります。
先述のように、現場の職員不足は続いてます。
未だ現場では、人手が増えても誰かが辞めるの繰り返し。
まだまだ介護派遣の出番はありますね。
「需要のない働き方」をしている
コストをかけても派遣社員を雇うのは、人員が必要だから。
もし人員確保が出来てるなら、使用者からすれば派遣を雇う理由が減ってしまいます。
使用者が「使いにくい」と感じた場合も同様です。
自分の勤務時間の希望が出せるのは、非常勤のメリットです。
しかしあまりに需要のない働き方を希望してると、派遣切りにあいやすくなります。
- 平日週1日など、勤務日数が少ない
- 時間を指定しての短時間
- 無資格なので、身体介護が出来ない
(※ただし施設ルールによる)
誤解の無いよう言うと、上記の様な働き方も需要はあります。
身体介護以外の仕事も沢山あるし、短時間でも食事・入浴介助などで助かる事もあります。
ただあまりに出勤条件の縛りがキツイと、シフトを組むうえで使えない人材になってしまいます。
人手不足な介護施設でも、職員が潤ってる時間は存在します。
出勤条件を絞りすぎると、雇用を得にくいのはパートも派遣も同じですね。
「管理者の交代」で発生する事も
介護での派遣切りが起こりやすいケースとして、管理者が変わった時があります。
その場合、突然一斉に派遣切りとなる事もあり得ります。
「派遣に頼るか、やめるのか」は、やはり管理者の考えによるところが大きいですね。
前任者が派遣を肯定してても、後任が派遣切りをするケースもあります。
また介護派遣には、居室担当や委員会・会議の参加。
過度な残業などを求めない施設が大半です。
運営側としても、その面でも直接雇用の職員の方が使いやすかったりします。
現場としては、介護派遣の必要性は高いと感じてますね。
派遣切りの前兆はある?
派遣契約は、契約満了日の30日前までに更新の有無が決まります。
※参考「厚生労働省(有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準)」より
介護派遣でも、3か月契約を繰り返すパターンが多めです。
時期が来たら、派遣会社の担当者と話をして下さい。
現場での事を話すと、職場で派遣切りの前兆はあまりない印象です。
第3者的な立場ですと、「今度から派遣雇用を辞めるらしい」という噂は耳に入ってきます。
しかし内密での話なので、派遣の介護職員が気付く事は難しそうです。
「仕事の態度」や「周囲の評価」が悪い
ほぼ少ないですが、自分の態度や評価で契約更新されないケースもあります。
- 職員と上手くいかない
- 仕事の態度や評価が良くない
例えば、周囲の職員に協力的ではない。
「仕事の方法、利用者の接し方に問題がある」など、評判を落とした為の派遣切りもあり得ります。
ただこれに関しては、真面目に働いてれば問題ないです。
事故失敗は誰にでもあるし、利用者から誤解され怒られるのも、介護では普通の事です。
ここで言うのは、指示された仕事を拒否する。
手抜きをしたり、暴言など、明らかな問題行動などがある場合です。
私の知る内容だと、「身体介助や入浴介助を拒否、嫌な顔をされ仕事が頼めない」というケース。
多少の事であれば、心配ないです。
介護派遣が派遣切りされない方法は?
ここからは、「介護派遣が切られない為に出来る事」をお伝えします。
同じ介護派遣でも、切られやすい人とそうでない人がいます。
派遣切り回避で個人でできる事は、介護事業所のニーズを理解しておくこと。
需要がある時間、勤務条件で働く
介護で派遣切りのリスクを回避するには、需要のある働き方を考えるのも大切です。
介護施設でも、忙しい時間とそうでない時間があります。
さらに言えば、時間によって「職員の確保しやすさ」も違います。
例えば、下記の様な職員は介護事業所はとても助かります。
- 早番や遅番、夜勤が出来る
- 出勤日や日数の融通が利く
- 8時間勤務が可能
例えば介護施設では、「平日の日勤帯(9:00~18:00)」は職員確保が容易です。
これは、その時間を希望するパート職員が沢山いるからです。
日勤帯の介護派遣は、パート職員と競合してしまい需要が高くないと言えます。
あるいは土日に働ける職員が不足しているのです。
「夜勤」「土日出勤可」が狙い目
土日OKや夜勤専従の職員は、需要が高く切られにくいですね。
日勤しかできない方は、土日出勤や細かな仕事でカバーしましょう。
特に夜勤専従は、介護派遣ならではの働き方。
収入アップを求める職員に人気の働き方ですね。
仕事での評価を高める
もう1つ、仕事が出来るのも大事なポイントの1つ。
「仕事が出来る」のは、技術や速さだけではありません。
職員や利用者と上手くやれるのも、大きな評価ポイント。
- 仕事が丁寧で速い
- 適切な対応が出来る
- 職員や利用者に好かれ、信頼されている
要は、いかに「この人と働きたい」と思わせられるかですね。
派遣切りせざるを得ない状況でも、スカウトに繋がる可能性大です。
その際は「自分に合わない職場」と割り切り、気にしない様にしましょう。
介護で派遣切りにあった時の対処法
いくらリスク回避してても、派遣切りあう事はあります。
それでも、介護派遣ならば焦る事はありません。
ここからは、もし派遣切りにあった時の対処方法をご紹介します。
直接雇用を相談する
介護派遣といえど、良い人材なら手放したくはありません。
もし自分にその意思があるなら、パートや正社員で働けないかと持ち掛けてみましょう。
自分で「居心地が良い」「続けたい」と思えるなら、周囲も貴方を評価してる可能性が高め。
知り合いを見てると、パート社員で仕事を続ける方が多いですね。
管理者次第ではありますが、手ごたえを感じてるなら言ってみる価値あり。
「派遣+パート」で安定を図っておく
派遣切りにあっても良いよう、派遣とパートで掛け持ちする方法もあります。
片方の職場で直接雇用で働く事で、仕事を失うリスク回避が出来ます。
どちらも非常勤ですし、掛け持ち勤務の調整もしやすいかと。
最終的には、どちらかをパート勤務に切り替えられると理想じゃないでしょうか。
Wワークについては、下記記事を参照ください。
派遣切りにあっても、介護派遣は仕事に困らない
色々と話しましたが、介護派遣であれば仕事には困りません。
資格と経験があれば、どこでも働けるのが介護業界の最大のメリット。
それよりも、いかに良い職場で働けるかが重要です。
介護の職場は沢山あれど、待遇もよく働きやすい職場は多くありません。
長く働ける場所を見つけるのは、介護業界ではなかなか難しいです。
そう考えると、様々な職場で働ける介護派遣はメリットが大きいですね。
正社員と比べても、働きやすいです。
派遣で働き、良い職場があれば継続して働けるようアプローチするのがオススメ。
売り手市場を活かし、上手く転職活動して下さい。
コメント