介護士というと、「賃金の安さ」や「労働環境の悪さ」をイメージするかと思います。
現にそういった職場が多く、割に合わない仕事と感じる現職の介護士も多いでしょう。
ただ本当に割に合わないのかというと、そうとも限りません。
やりがいは抜きにして、仕事と待遇に満足して働いている介護士も一定数います。
介護士は割に合わない仕事なのか?
仕事は割に合わないと感じるのは、仕事に対しての対価が安すぎる時ですよね。
「仕事量がきつ過ぎる」「給料が安すぎる」など、何かしらの不満を抱えている時です。
介護士の場合は、どうでしょうか?
介護士が仕事に感じる不満
給料は決して高い方ではありませんし、心身負担も多く時間も不定期。
人の命を預かる仕事でもあり、職員不足による労働環境の悪化の問題もあります。
総合的には、割に合わない職場が多いかと思います。
介護が割に合わない理由とは?
- 給料が極端に低い
- 仕事量や責任が極端に多い
大体の場合、このどちらか(或いは両方)に当てはまるのではないでしょうか。
他業界より平均年収は低い
厚生労働省の過去データでは、介護職員の平均年収は賞与等込みの単純計算で360万円ほど。
調査元や時期が異なりますが、令和元年の民間全体の平均年収は約430万円でした。
参考:国税庁(民間給与実態統計調査結果)より
はっきり言って、介護業界の給与水準は他より低いですね。
賞与や処遇改善のある職場も増えたとはいえ、給料が極端に低い職場も数多くあります。
人事評価が機能してない職場もあり、仕事の粗や失敗を指摘される事はあっても、頑張りや努力などを給料のプラス評価で実感しにくいのも、不満の原因でしょう。
課題が多い労働環境
介護士不足により、1人1人の労働負担は過剰になっている現実もあります。
誰かの家族やその命を預かる仕事ですので、その責任も大きいです。
給料の問題もありますが、個人的にはこの労働負担がバランスを崩してる要因に思えますね。
現に役職に就いても、収入アップより負担を憂う方がほぼ大多数に見えます。
休みが取れず時間も不定期など、身体の負担やストレスは決して少なくありません。
人員配置基準と実態が合ってない環境も多く、まだまだ労働環境には課題が多く残ってます。
介護業界内での仕事や給料の格差
一方で、「今の仕事はかなり楽」「休みも給料も満足」なんて声もあるのも事実。
介護業界で転職回数を重ねましたが、業界内の格差も激しいというのが正直な意見。
息つく暇なく働いても定時に帰れない職場もあれば、余裕がありすぎる位の環境もあります。
職員の確保状況や利用者の数や質による「仕事の大変さ」の違いは、確実にありますね。
⇒シフトがきつい介護施設には要注意!その原因や特徴、解決方法とは?
給料もたとえ基本給が同じでも、各種手当による格差などが分かりにくい形で存在します。
夜勤手当もおよそで見て、1回で5,000~10,000円程の開きがあります。
仕事が割に合うかは自分が決める事
色々話しましたが、介護士が割に合うかどうかは「自分次第」です。
これを言ったらお終いな感じですけど、究極はコレ。
他人の世話は大変ですが、一般介護士であれば営業成績を問われる事もありません。
それぞれの仕事の質や各自の適性が異なる以上、結局は「自分がその仕事をどう見るか」です。
自分にとって介護が「やれる仕事」ならば、業界内で割に合うと思う仕事をすれば良いのです。
仕事量に悩んでいるなら、楽と思える職場を見つけましょう。
次項から、そのヒントとなる情報をご紹介します。
職場が割に合わないか見極めるには?
ここまでの通り、介護は待遇や働きやすさの職場格差が激しい業界です。
介護士が満足感を持って働くには、給料と労働環境の問題をクリアせねばなりません。
また「業界内でもまぁ良い環境で働けてる」という肯定感も、モチベーション維持には大切です。
それでは、自分の職場の良し悪しはどう判断すれば良いでしょうか?
給料や休日での目安
過去に平均給料や休日を調べたところ、下記の様なデータがありました。
労働条件で判断する際の参考になれば。
介護士の平均給料と休日
- 【常勤の月給】平均月給25万(賞与等考慮で30万)
【非常勤の時給】平均時給1,110円 - 平均年間休日110日(月9日)
詳細記事 ⇒ 介護士の年間休日や有休休暇はどれぐらい?
正社員の月給だと、手取りで平均20万円ちょっと位でしょうか。
もっと給料の伸びしろがあって良いとは思いますが、十分暮らしていける収入です。
下を見ればキリはないですけど、極端に収入が低いワケでも無いです。
平均年収である400万円位も、介護士でも目指せる範囲内です。
介護系転職サイトの高収入特集を見れば、目標収入の目安も見えてくると思います。
待遇と大変さのバランスで決めよう
職場選びの難しさとしては、給料の高さと仕事の大変さは、必ずしも比例しない点が挙げられます。
余裕を持って働き収入を維持できる職場もあれば、その逆も存在します。
どちらも満足いかない職場は、割に合わない仕事と言えるでしょう。
また仕事の大変さは個人で感じ方が違う点にも注意です。
極端にキツイ職場は別として、何をどう大変と感じるかは人それぞれです。
自分にとって仕事が辛い(或いは楽)なら、それが真実です。
「収入」と「仕事の大変さ」のバランスは、自分の基準で判断して下さい。
職場と自分の適性がマッチしているか?
介護現場でキツイと感じる場合、職場と自分の適性がマッチしてない可能性もあります。
介護に向いてないという意味ではなく、タイプややりたい事の不一致ですね。
「レクより身体介護」「仕事への考えやレベル」等といった内容です。
仕事が少なく暇だからと言って、自分にとって楽とも限りません。
施設形態による仕事の傾向はあるので、自分の適性を考えた職場選びも重要になります。
介護士ならではの強みも知っておこう
介護士は高給ではないですが、隠れた強みももある仕事です。
採用の敷居が低く、スキルがあれば食いっぱぐれない点では、収入は安定してると言えます。
職場選びにさえ注意すれば、割に合わなくもない仕事だと思いますよ。
幸い売り手市場なので、転職活動もしやすい業界です。
介護に関心がある位の人なら適性は十分、後は自分にとって満足度の高い環境を選ぶだけです。
給料や休日等の労働条件がそこそこ良く、業務の質が自分とマッチしている事が大切ですね。
難しければ、転職支援サービスを使って相談してみると良いでしょう。
求人を眺めているだけでも、意外と得るものはありますよ。
まや介護福祉士などの資格取得でも、待遇アップや仕事の幅を広げる事に繋がります。
評価や環境の改善の為に自分で出来る事もあるので、並行して取り入れていきましょう。
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