介護職の間でも、日々多くの会議が開催されます。
そして会議の内容を伝えるには、議事録の作成も必要です。
ケアカンファレンスや委員会など、「議事録が書けない」と苦労してる方も多いでしょう。
当記事では、介護職向けに「議事録の書き方と記入例」を解説します。
介護での議事録は「いつ」「誰が」書く?
介護職は、意外にも会議の場が多い仕事です。
そして会議の後には、会議の議事録を作成する必要があります。
まずは議事録をいつ・誰が作成するのか?
その目的等、基本的な事を確認しましょう。
介護で「議事録作成が必要な会議」
介護業界では、日々様々な話し合いが行われます。
その中でも、議事録を必要とする会議は下記等です。
- サービス担当者会議
- ケアカンファレンス(ユニット会議など)
- 委員会
- 運営推進会議
いずれも「介護サービスの質確保・向上」の為に必要な会議ですね。
義務付けられた内容も多く、これらは定期的に開催する必要があります。
会議議事録の作成目的
下記は、会議議事録の主な作成目的です。
- 会議内容の共有(決定事項や経緯など)
- 備忘録
- 会議開催の証明
会議では、様々な事柄について”決定”がされます。
しかし、会議には全ての職員が参加できるワケではありません。
会議に参加したけれど、内容を忘れてしまう事もあります。
他にも、残された議題や話し合いの経過など、次回会議に必要な情報もありますよね。
議事録は決定事項を明確にし、皆で共有する為の備忘録の役割もあります。
先述の様に、開催義務のある会議も多くあります。
健全な運営をしてる証明の1つとなるので覚えておきましょう。
会議の議事録は誰が書く?
議事録の作成は、もちろん参加者が行います。
実際の現場では、下記の様に書記を決める事が多いですね。
- 管理職やリーダー等の役職者
- 決まった職員が担当
- 持ち回りで交代する
重要度の高い会議では、管理職やケアマネ等が担当になる事が多め。
一般的な介護士でも、議事録の作成機会はあります。
例えば「ケアカンファレンス」「委員会」等の書記は、交代制をとる事が多いですね。
「油断してたら議事録作成を頼まれた」とならないよう、メモは必ず取りましょう。
介護における「会議議事録の書き方と記入例」
それでは、議事録の具体的な書き方を確認します。
議事録を書く際は、細かな書式はあまり問われません。
必要事項さえ記入してあれば、大丈夫です
議事録の基本的な書き方
会議議事録には、主に下記内容を記入します。
- 会議名
- 開催日時と場所
- 作成者、参加者
- 議題と内容
- 次回の開催日時
議事録作成方法は、先述の通り主にパソコンを使います。
Excelが主流ですが、ワードや手書きでも大丈夫です。
※手書きの場合は、ボールペンを使用
また多くの職場では、議事録作成用の原本ファイルが用意されてます。
これを活用すれば、PCが苦手な人でも議事録が作成可能です。
また、そのまま印刷すれば手書きにも対応できます。
議事録のテンプレートが無い場合は?
議事録用の原本が無い場合、自分でゼロから作らなくてはなりません。
特に決まりが無いのであれば、必要事項さえ記入しておけば問題ありません。
職場の人に確認しつつ、自分がやりやすい方法で作成しましょう。
またWeb上でも、WordやExcelの議事録テンプレートを公開してる方がいます。
私の方からは、記入例をいくつかご紹介します。
介護事業所における「議事録の作成例」
それでは、議事録の記入例を紹介します。
文面や表現に決まった書き方は、あまりありません。
ただし、見やすく書く必要はあり、その感覚を掴む手助けとなれば幸いです。
ケアカンファの議事録作成例
ケアカンファは、より良いケアの為に関係者で行います。
情報の共有、問題解決に向けた話し合いですね。
会議の在り方もそれぞれなので、シンプルな内容を用意。
ユニット会議を意識してます。
○○ ケアカンファレンス 議事録 | |
開催日時 | R3.9.20(月)16:00~17:00 |
---|---|
開催場所 | 新館1F会議室 |
議事録作成者 | ○○ |
参加者 | 介護課:△△主任、○○… |
内容 | 〇〇 〇子様 2.衣類の劣化、不足が目立つ △△ △男様 2.昼夜逆転気味、眠剤が合わないのでは? ~省略~ |
次回開催 予定日 | R3.10.18(16:00~) |
委員会の議事録記入例
続いては、委員会の議事録作成例です。
委員会も様々ですが、私が書きやすいという理由で防災委員会の記入例を用意。
防災委員会 議事録 | |
開催日時 | R3.9.20(月)13:30~14:30 |
---|---|
開催場所 | 新館1F会議室 |
議事録作成者 | ○○ |
参加者 | 介護課:○○介護課長、△△主任、○○… 看護課:××、… |
内容 | 議題①【防災訓練の振り返り】 ・火災以外を想定した訓練も必要では? ・次回の訓練は、〇月頃を予定。 議題②【その他(各職員より)】 ・消火器の場所が分からない職員も多いのでは? |
次回開催 予定日 | R3.10.18(13:30~) |
議事録作成のポイント
議事録で難しいのは、「議題の内容」にあたる部分。
作成の際は、下記ポイントを意識すると良いですね。
- 各議題とそれに対する結論を分かりやすく書く
(必要があれば経緯も) - 大事な要点を記入しつつ、短く分かりやすく
- 文末表現は揃える
我流になりますが、具体的に解説します。
「議題」「経緯」「結論」を意識
個人的には、「①議題」「②経緯(意見)」「③結論」への意識が大切だと思ってます。
どういう問題があり、どういった意見が出て、どんな結論になったのか。
これを要点を絞って記載します。
例えば、こんな感じでしょうか。
- 転倒事故が多い【議題】
- 居室での転倒が多く、センサー対応が間に合わない【意見】
- 間に合わない場合を想定し、手すりを設置する【結論】
会議の際は、議題を記したレジュメもよく配布されます。
ある場合は、それに沿って議事録を作成しましょう。
議題と結論のみでも、基本的には伝わります。
結論に説明不足がある場合、交わされた意見を箇条書きで書くと短く分かりやすくなります。
結論が出ず保留となった場合は、そう記載して大丈夫です。
文末表現は「常体」を使う
文体は、「~だ、である」調の常体による文末表現が主流。
短い表現なので、すっきりと読みやすい内容になります。
「~です、ます調」でもOKですが、文末表現は揃えた方が良いですね。
また議題毎などに適度に改行を挟むと、より見やすくなります。
見る側の負担も考え、冗長な表現は控えるようにしましょう。
記録業務でも「分かりやすい書き方」を意識しよう
介護職員が作成すべき記録は、議事録だけではありません。
介護記録やヒヤリ・事故報告など、日常の業務でも様々な文章記録を作成します。
これらも議事録と書き方で共通する事は多いですよ。
事実の要点を抑え、分かりやすくですね。
この機会に「他の記録の書き方」も考えてみましょう。
介護職員としての成長にも繋がるはずです。
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