介護職員初任者研修を取得するには、スクーリング(通学)が必要です。
 学校の様に教室に通わなくてはなりません。
しかし「スクーリングって何をするの?」と、具体的な内容が気になりますよね。
 実技や筆記試験、指導方法も含め、不安がある方もいると思います。
そこで私の経験をもとに、初任者研修のスクーリング内容についてまとめました。
- 初任者研修の勉強内容やスケジュール
 - 筆記や実技試験について
 - スクーリング時の服装の選び方
 
これから資格取得を目指す方のお役に立てれば幸いです
初任者研修のスクーリング内容

介護職員初任者研修のスクーリングは、主に下記方法で学習を勧めます。
- オリエンテーション
 - 講義(座学)
 - 実技指導
 
講義はテキストを使った学習、実技は介護技術を学ぶ内容ですね。
スクールにより異なりますが、前半に講義、後半が実技という事が多め。
 9:00~17:00の様なスケジュールだと、午前に講義、午後に実技、といった感じになります。

またそれとは別に、オリエンテーションや筆記試験もあります。
 ヘルパー2級から初任者に変更になった際、筆記試験が追加となり、施設実習が無くなってます。
幸い私はどちらも経験してますので、記事中で詳しくお話しします。
スクーリングのスケジュール

初任者研修は、主に通信学習後にスクーリングが開始されます。
通信コースを選んだ場合、受講開始後はまず通信学習を行います。
 期間終了後にスクーリング開始という流れですね。
スクーリング開始後の流れは下記になります。
- オリエンテーション
 - 講義・実技
 - 振り返り
 - 筆記試験(施設実習)
 - 修了
 
1つずつ内容を紹介します。
講義(座学)の内容
講義とは、テキストを使用した講師の授業ですね。
勉強の内容は、「介護サービスの制度」や「認知症や高齢者の理解」などが中心です。
 介護サービスや身体の老化といった基本的な介護知識を学びます。

1時間ぐらいおきに休憩をはさみつつ、講義を聞くというものです。
 修了時の筆記試験はあるものの、講義中のテストや課題は少ないです。
正しくはスクールによるのでしょうが、無い所がほとんどでしょう。
通信学習と講義について
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通信学習の場合、「通信で学べるのは講義内容の一部のみ」です。
たとえ通信コースを選んでも、通学は必須なので注意しましょう。
デメリットは、資格取得までが長くなりがちな事ですね。
ご自身が無理なく学習できるコースを選びましょう。
実技の内容
初任者研修の実技では、基本的な介護技術を学びます。
大雑把に羅列すると、下記の内容ですね。
- オムツ交換
 - 更衣介助
 - 車イス操作や移乗介助
 - シーツ交換
 
要介護者を着替えさせたり、ベッドから起こしたりといった方法を学びます。

介助者役と要介護者役、共に研修生が交換で担当。
 講師の指導のもと、実践していく形になります。
初任者研修でよく登場するのが、片麻痺の設定。
脱健着患なんて言葉をよく聞かされると思いますが、片麻痺対応の理解もポイントとなりますね。
褥瘡予防の為、たるみなくキレイにシーツを換える方法を学びます。
実技のテストについて
実技試験は基本的にありませんが、スクールにより簡単な確認テストがあります。
講師による確認はあると思いますが、厳しいチェックは無いでしょう。
 指導に基づき、繰り返し実践する形がほとんどでしょう。

介護の実技でよくみられるポイントは、「声掛け」と「安全性」です。
手順と声掛けを上手くリンクさせながら、焦らず覚えていきましょう。
 遅くなっても大丈夫ですので、声掛けと安全・安心を意識するのがコツですね。
⇒初任者研修の内容が覚えられない時の学習方法
初日のオリエンテーションについて
オリエンテーションとは、研修講座そのものについての説明の場です。
 初任者研修の受講を開始すると、まず最初に行われます。
内容は次の様になります。
- 研修スケジュールの説明
 - 教材の配布
 - 講師、研修生の自己紹介
 

通信コースの場合、少し流れが変わるかもしれません。
 受講初めやスクーリング初日にする事として、お聞き下さい。
オリエンテーションの内容は、学習の進め方や準備ですね。
その後でスクーリング開始となるのが一般的な流れです。
自己紹介は、スクーリング初日の内容になるでしょう。
 「名前と初任者研修を受けた理由を簡単に」というのが、定番でしょうか。
筆記の試験対策は必要?
介護職員初任者研修は、スクーリング最後の筆記試験に合格してはじめて取得出来ます。
初任者研修の筆記試験は、難しくないので大丈夫です。
 確認程度の簡単な内容で合格率も非常に高く、落ちても再試験可能なのでご安心ください。

「研修をちゃんと受けて欲しい」という意味合いが強く、落とす為の試験ではないです。
試験での出題ポイントが話される事も多く、不安な方はここでしっかり復習しておきましょう。
講座での学習以外に、独学での勉強が必須という事もありません。
 講義をちゃんと聞いて、不安な所は自分で確認する位で大丈夫だと思います。
勉強が苦手な方も、安心して挑戦して下さいね。
初任者研修のスクーリング時の「服装と持ち物」

初任者研修のスクーリングでは、服装に関して介護現場ほど厳しい規定はありません。
しかし、いくつか注意点があります。
実技指導では、介助をしたり受けたりする事になります。
 相手を抱えたり、抱えられたりがあるので、危険が無く動きやすい服装を選びましょう。
危険が無く動きやすい服装を選ぶ
研修の場では、シンプルかつ動きやすい服装が望ましいです。
- 無難なのは「Tシャツ+チノパン」
 - 金具等が無くシンプルなデザイン
 - 腕時計やアクセサリーはNG
 
上着を脱いだら、「シャツ+シンプルなズボン」というスタイルが無難でしょう。
 その場で着替えられるとも限らないので、Tシャツ+チノパンあたりがベストかと。
介護士の服装については、下記記事で解説しています。
 ⇒介護ユニフォーム(制服)の選び方

腕時計やアクセサリー等は、その場ですぐ外せるようにしておきましょう。
 女性で髪が長い方は、結わえておくのがベスト。
介助用エプロンが必要なことも
スクーリング時の服装として、エプロンの着用が必要になるスクールもあります。
 「介助者用エプロン」という物ですね。

実際には、↑画像の様なスタイルになります。
 エプロンに関して厳しく言われる事は少ないので、家庭用の物で代用可能です。
職場によっては着用が必要な事もあるので、用意して損はないと思いますよ。
 衣服と同じく、「動きやすいデザイン」を意識して選びましょう。

またスクーリング時には、ほとんどの所で名札を着用する事になります。
アイロンでエプロンに貼り付けが必要になる事もあるみたいですね。
スクーリング時の持ち物
スクーリング時の持ち物は、講師の指示に従っておけばOKです。
基本的には、テキストと筆記用具で大丈夫。
 筆記用具はボールペンと鉛筆、消しゴムを用意します。

また場合により、下記の物が必要になる事もあります。
- 前開きの服(Yシャツやカーディガン)
 - 飲み物
 - エプロン
 
主に実技で使用する持ち物ですね。
前開きの服は「更衣介助の練習」に使用します。
 エプロンの指示があった時は、毎回実技で着用するので持っていきましょう。
あとは、飲み物ですね。
 これはトロミを付けたり等の練習、体験に使用します。
お昼休憩は1時間あるので、外で食べてもOKです。
施設実習について
施設実習は現在義務ではないので、スクールにより有無は異なります。
※現在は任意なので、日数はもっと少ないと思われます
実習側、指導側、両方とも経験しましたが、主に以下の様な内容になります。
- オムツ交換や食事介助の見学
 - 入浴介助の見学
 - コミュニケーション
 
職員が一緒について、これらの様な事を見学してもらう形ですね。
 事故リスクもあるので、危険な介助をさせるような事はありません。

お話し好きな利用者様もいらっしゃるので、コミュニケーションに重点を置く感じですね。
 会話や見て学ぶ事が中心ですね。
少なくとも私は、その様に経験しましたし、そう指導してきました。
実習先はスクール側で決定される事がほとんどでしょう。
 私の時は、グループホームやデイサービスにお世話になりました。
初任者研修講座はスクーリング重視で選ぼう
初任者研修講座は数多くありますが、大きな違いはスクーリングになるでしょう。
費用以外では、特に下記の様なポイントを見ましょう。
- 授業時間やスケジュール
 - 教室へのアクセス
 - 受講生の人数
 
通える事を最優先に選ぶ
初任者研修講座を選ぶなら、スクーリング先の教室の場所や時間は要チェック。
通える事を最優先にスクールを選んで下さい。
働きながら取得を目指す場合、スクーリング日程も必ずチェックしましょう。
 週2回や夜間対応などもありますので、無理なく通えるコースを選んで下さい。

大手の介護スクールから選ぶと、費用が高めな分、教室の選びが楽になります。
資格取得できなければ意味が無いので、費用より大切な項目かもしれません。
教室毎の受講人数も見る
スクーリング時の人数が多いと、実技指導で順番待ちするケースがあります。
 順番待ちや時間がないなどで、せわしない教室もあります。
実技指導は「初任者研修の醍醐味」なので、おろそかになってしまうのは考え物。
 個人的には、少人数制のスクールがオススメです。

余談ですが…
 私は初任者は地域のスクールでしたが、実務者は全国的に対応しているニチイで受けました。
少人数制で実技も十分に受けられ、雰囲気も穏やかで良好でした。
 恐らく初任者研修も似たような感じだと思うので、気になる方はご検討ください。
教室の雰囲気は?
初任者研修は、老若男女色んな方が受講します。
 どなたでも浮くことなく、自然に講義を受けられますよ。
詳細は、下記記事でも説明しています。

和気あいあいと、楽しみながら介護が学べますので、ぜひ挑戦してみて下さい。
 雰囲気で選ぶなら、先述の通り私からはニチイがオススメですね。




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