介護職員処遇改善加算で給料アップ 制度を分かりやすく解説

介護職員処遇改善加算とは 介護の制度

介護士の悩み1つであるお給料。
それを不安を解消する為の制度が介護職員処遇改善加算です。

年収アップに関わる大切な仕組みではあるのですが、少々分かりにくいのも事実。
当記事では「介護職員処遇改善加算」を分かりやすく解説していきます。

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介護職員処遇改善加算とは

介護職員処遇改善加算(処遇改善)」は、介護士不足を解決するため

  • 介護職の賃金アップ
  • 職場環境の改善

などで、人材の確保や定着率を上げる事を目的とした制度です。

 

昇給の仕組みを整えたり、職場環境の改善に取り組むなど、
要件を満たした事業所“に対して、介護職員の賃金改善の為のお金が支給されます。

介護職員の為の制度なので、この加算が適用されるのは「介護職員」のみ。
資格や雇用形態関係なく適用され、職員に賃金として還元する事が義務づけられています。

 

介護事業所の9割が加算を取得している

「厚生労働省の平成30年度の調査」では、介護事業所の91.1%が「処遇改善加算」の届け出をしています。つまり介護職員の9割以上は制度による賃金改善を受けています

どれだけの「お金が加算されるか」は満たした要件によって変わりますが、
ほとんどの事業所で何等かの加算を取得し、制度を活用しているのが分かりますね。

 

「介護職員処遇改善加算」が取得できる要件

どれだけの加算が取得できるかは、3つの「キャリアパス要件」と「職場環境等要件」のうち、どれだけ満たしているかで決まります。

要件を満たした数により、「加算Ⅰ~Ⅴ」という形で評価があり支給額が変わり、
介護職員1人当たりの月額で、最大3,7000円相当~12,000円相当が支給されます。

 

キャリアパス要件とは

「キャリアパス要件」は、昇給やスキルアップの制度が整っているかを確認する項目です。
以下は、厚生労働省による基準です。

  1. 介護職員の職位、職責又は職務内容等に応じた任用等の要件、賃金体系を定め、全ての介護職員に 周知していること
  2. 介護職員の資質向上のため計画を策定し、研修の実施又は研修の機会を確保し、全ての介護職員に 周知していること
  3. 介護職員の経験若しくは資格等に応じて昇給する仕組み又は一定の基準に基づき定期に昇給する 仕組みを設け、全ての介護職員に周知していること。

引用元:厚生労働省(平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要)より

 

ざっくり言うと、

  1. “役職や仕事に応じた給料を設定“し、キャリアアップを分かりやすくしているか
  2. 研修や資格取得のサポートをして、”スキルアップ“に取り組んでいるか
  3. 経験年数や資格取得による昇給の基準を定めているか

…という事を、職員に周知し実施しているかという事です。
給料・スキルアップの基準をしっかり作れているかを評価されているのです。

職場環境要件とは

「職場環境等要件」というのは、キャリアパスと違い、
賃金以外で「働きやすい環境を作っていますか?」という内容です。

厚生労働省の資料より例をあげると

  • こころの健康等の健康管理面の強化
  • 事故・トラブルへの対応マニュアル等の作成による責任の所在の明確化
  • 職員休憩室、分煙スペース等の整備

引用元:厚生労働省(平成28年度介護従事者処遇状況等調査結果のポイント)より

緊急時の対応方法や、休憩室、喫煙所など、
きちんと整備され分かりやすい方が働きやすいですよね。

介護職の「メンタルケア」を専門とする職員が置かれている事がありましたよ。
「人間関係」や「看取り」など、介護士のメンタルケアを必要とする声も多くあるんです。

 

介護職員処遇改善加算を実際に受け取る

処遇改善はいつどれだけもらえるのか

処遇改善加算の「支給額」や貰える「タイミング」など、
介護士が実際に手当を受け取るまで、事業所によって違いがあるんです。

「処遇改善どうなってるの!?」となる前に、確認してみましょう。

処遇改善加算がもらえるタイミング

処遇改善は、給料明細に「処遇改善手当(加算)」として記載されます。

毎月の「給与」として支払われるところもあれば、年数回に分け「賞与」と共に支給されるところもあります。経験上多いのは「賞与」と共に支払われるケースです。

 

事業所によって分配方法が違う

処遇改善加算によるお金は、まず事業所に支給されます。
そこから介護職員にお給料として分配される仕組みです。

事業所が満たした要件によって、加算額が違うとお話ししましたが、
実は、加算されたお金を、職員にどう分配するかは事業所に任されているんです。

 

例えば、持っている資格は同じでも「勤続年数の多い人に多く支給する」とか
「介護福祉士に多く払う」など、事業所の方針に任されています。

そういった事から、「介護福祉士」は給料アップに強い資格と言えますね。
ぜひ取得を目指しましょう。

処遇改善を巡るトラブルに注意!

「処遇改善手当」が賞与と共に支給される事が多く、分配法も事業所に任されているというのもあって、ちょっとしたトラブルがある事があります。

退職する事を伝えたら、「賞与や処遇改善手当が大幅に減らされてしまった」なんていうケースもあり、実際にそういう人もみてきました。
事業所には、支払い方法を明確にし介護職員に周知する事を求められてますが
そうした不満や不公平を感じる人もいるようです。

処遇改善の支払い基準がしっかりした職場を選びたいものですね。
上記の様な「退職トラブル」については、事情に合わせ、賢く対応してください。

「介護職員等特定処遇改善加算」が創設される

処遇改善では介護士の経験能力を評価

2019年秋(10月)実施予定の介護報酬改定において、厚生労働省は「経験・技能のある職員に重点化を図り、介護職員の更なる処遇改善を進める」としています。

そこで「介護職員等特定処遇改善加算」の創設が決定しました。
「新加算Ⅰ~Ⅱ」として、条件を満たした事業所へ今までの加算に上乗せして支給されます。
以下が、新加算を取得する条件です。

  • 現⾏の介護職員処遇改善加算Ⅰ~Ⅲまでを取得
  • 職場環境等要件に関し、複数の取組を行っている
  • 介護職員処遇改善加算への取組について、
    ホームページへ等へ掲載し⾒える化を⾏っている

参考厚生労働省(2019年度介護報酬改定について)より

新しい加算を支給された事業所は、勤続10年以上の介護福祉士に対し「月給8万円の改善」か、「年収440万円以上」を確保する必要があります。

 

平均処遇改善額についても以下の様に記載があります。

  • 「経験・技能のある介護職員」は「その他の介護職員」の2倍以上
  • 「その他の職種(役職者を除く全産業平均水準(年収440万円)以上の者は対象外)」は「その他の介護職員」の2分の1を上回らないこと

参考厚生労働省(2019年度介護報酬改定について)より

 

「経験10年以上の介護福祉士は月収8万円アップ」と話題になりましたが、
少なくとも1名は確保されるという事で、全ての介護福祉士には当てはまりません

10年という勤続年数も「事業所の裁量に任せる」あり、
まだまだ細部にわたって細かく規定が出来ている訳ではないようです。

経験・能力のある職員に重点化」とある様に、
今後ますます介護福祉士の需要が高まるとみて良いでしょう。

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介護業界が魅力ある職場となれるよう、今後の制度改正の動きに注目したいところです。

「介護職員処遇改善加算」は魅力ある職場の指標となる

「処遇改善加算」は、「介護士の為の職場改善」に取り組んだ事業所ほど支給されます。
加算を多くとれている職場は、介護士にとって働きやすい環境と見れますね。

これから就職したいという時、なかなか外から伺い知る事は出来ませんが、
見学の際に「休憩室」など職場環境を意識して見てみるのも良いでしょう。

 

就職支援サイト」にも介護専門のコンサルタントがいますので、
サービスを利用して相談してみるのも良いと思いますよ。

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経験・能力のある介護士は今後ますます重宝されていきます。
「介護福祉士」や「リーダー経験」は転職の際にも大きなアピールポイントとなりますので、積極的にスキルアップに動いてみましょう!

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