「給料が安く休みも無い」「人間関係が最悪」。
介護職の間では、たびたびこうしたブラック介護施設が話題になります。
実際にも、労働環境が悪い施設は少なからずあります。
転職時に注意しようにも、外部から見分ける事はなかなか難しいです。
働く前に出来る職場の見極め方を解説していきます。
求人におけるブラック介護施設の特徴と見分け方
まずは、「求人広告で分かるブラック介護施設の特徴」を確認します。
常に求人広告を出している
まず「求人募集を常に出してる職場」には、警戒が必要です。
環境の悪さにより職員が定着せず、人手不足に陥っている可能性があります。
この手の話の定番事項ですが、実際そういった職場が多いのが事実です。
「求人チラシに毎週必ず掲載してる」なんかは、特に分かりやすい例。
地域の求人チラシ、ハローワーク等をみれば、お住まいの地域の介護施設を判断しやすいかと。
転職サイトを使用する場合は、信頼できるユーザーファーストのサービスを選ぶ事です。
給料や休日の誇大表現
「月収〇〇万!」「年間休日〇日」など、魅力的な表現は鵜呑みにしない方が良いです。
「残業一切なし」などもそうですね。
結局は条件や職員数次第であり、実現が難しいケースも多いです。
ブラック介護施設の例でいえば、「夜勤専従で正社員OK」みたいな募集。
裏を返せば、夜勤ができる正社員不足が深刻な可能性もあります。
事実、夜勤のキツイ連勤が発生している職場だった事もありました。
美味しい話ほど、注意深く見ないとダメですね。
過度な期待はせず、その裏の意図まで読み取りましょう。
給料内訳まで確認しよう
特に介護求人では、給料があまりはっきりしません。
介護士の給料は各種手当による影響が大きく、夜勤数や資格によって収入に差が出ます。
「夜勤手当」や「残業込み」の事もあるので、要注意。
![](https://crane-kaigo.com/wp-content/uploads/2019/05/介護士の給料・年収-160x90.jpg)
また給料が高い求人は、大抵の場合「処遇改善込み」で表記してます。
給料内訳がはっきりした求人を選んだ方が、失敗が少なくなります。
面接で分かるブラック介護施設の特徴と見分け方
続いて、「面接でのブラック介護施設の見分け方」も確認します。
面接は会社が合否を決めるだけでなく、自分が会社を見定める場でもあります。
職員の対応や雰囲気など、そこで働けるかを考えながら臨んで下さい。
面接官の態度が悪い
面接官は「介護施設の顔」です。
威圧的だったり態度が悪いなど、違和感を感じたら要注意です。
実際に面接官は「施設長」や「介護課長」など、社内で地位の高い人間である事が多いです。
…よって、ここで感じた印象や問題は、就労後も感じ続ける可能性が高いです。
自分の上司となり得る人間ですので、その人の下で働けるかをよく考えて決めましょう。
「横柄なだけ」という人が大半なので注意。
時間や約束を守らない
約束や時間にルーズ過ぎる職場にも注意が必要です。
約束が守れない施設は要注意
- 面接時間になっても、いつまでも待たされる
- 約束した期限を過ぎても、結果通知がない
- 勤務条件や待遇の話が曖昧
多少であれば仕方ないですが、あまりにいい加減な対応をする職場はNG。
お客への配慮が無く約束が守れない施設は、社内の人間も大事に出来ません。
働くうちにいずれ大きな不満や不信感に繋がる可能性があります。
「待遇や勤務条件が曖昧」な時も注意
給料や休日等、勤務条件の話が具体的に出来ない職場も危険です。
大抵の場合、「労働者に不都合がある」か「職場規定がいい加減」かのどちらか。
都合の良い話しかしない施設も、怪しいです。
面接でお金の話はタブーな風潮がありますが、職員にとっては重要な話です。
「面接後の即採用」で危険なケースとは?
介護職の面接では、「ぜひ来てほしい」と即採用が決まる事があります。
よく危険と言われる即採用ですが、全てNGと決めつけるのは早いです。
介護人材の不足もあり、ブラック施設でなくとも介護職の即採用はあります。
即採用を受けた時、警戒すべきは下記雰囲気を感じた時。
即採用で危険な例
- 自分の人柄をよく見ていない
- とにかく人をいれたい
即採用でも特に危険なのは、「誰でも良いから入れてしまえ」という施設。
相手をよく見ず、適当な面接をしてると感じたら、辞退を考えても良いでしょう。
極端な例だと、「今から働く?」なんて職場もありました。
「職場の印象」が良ければ採用承諾もアリ
逆に面接官や職場の印象が良ければ、即採用を受けるのも悪くないです。
「面接後にすぐ電話がきた」ぐらいなら、気にする必要はないです。
他施設の面接がある場合、その予定を伝えてOK。
おかしい話ではないですし、即採用するぐらいの人材なら待てる職場がほとんどです。
職場の雰囲気が悪い
介護の面接はほぼ職場内で行われ、働く職員の様子も垣間見えます。
また面接と同時に、職場見学を行ってくれる施設も多くあります。
そこでもし「雰囲気が悪い」と感じたら、避けた方が良いでしょう。
こんな施設はNG
- 罵倒や怒鳴り声
- 悪臭や不潔感
- 笑顔や挨拶が無い
これらに気付いたら要注意、大抵の場合は働きにくいです。
特に職員が利用者を怒鳴ったり馬鹿にしてる施設は、まずやめておきましょう。
笑わせる為にふざけあう事もありますが、悪意や相手の不快感はすぐに感じ取れるはず。
あるべき姿でないのはもちろん、業務過多や人間関係の悪さなど…、
他にも様々な問題を抱えてる可能性が高めです。
最終判断は「働きたい」と思えるかどうか
色々と書きましたが、全てにおいて完璧な施設は存在しません。
また求人や面接から見えるのは、施設の一部分にすぎません。
最終的な判断をする時、何を基準をすべきか考えてみましょう。
「信頼できない」「不安」だと思ったら避ける
少なくとも、求人や面接の段階で不安を感じたら、その職場は避けるべき。
- この会社は信頼できない
- 何だかおかしい
- 自分には合わなそう
言葉で上手く表せずとも、こうした違和感は感じ取れるはず。
経験上、転職活動時の印象はその後もほぼ変わりません。
職場に不信感を持ったまま働き始めてもモチベーションも上がらないし、精神的に不健康です。
何だかんだ言っても、最終的な決断方法はシンプル。
逆に「ここは嫌だ」と思ったら、働くべき職場ではありません。
そこで失敗したら、その経験を活かして次の職場を探しましょう。
もし転職先がブラック介護施設だったら?
働き始めてから、職場がブラックだと分かるケースも多々あります。
感じ方は人それぞれですが、下記の様な例はブラックと判断して良いかと。
ブラック介護施設の特徴
- 休憩をとらせて貰えない
- 連勤や休日出勤が当たり前にある
- 給料の支払いが遅れたり、サービス残業を強制させられる
心身に悪影響があるなら、すぐに逃げる事です。
ただこうした介護施設では、人手不足も進んでいます。
退職時の引き止めなど、ちょっと苦労があるかもしれません。
もし現在困ってるなら、下記もご参考下さい。
![](https://crane-kaigo.com/wp-content/uploads/2020/07/退職引き止めの断り方-160x90.jpg)
働きやすい介護施設を見つけるには?
何かと労働環境の悪さが言われる介護業界ですが、雇用改善に努力する施設も多くあります。
そういったホワイトな介護施設を見つけるには、どうすれば良いのか?
その可能性を高めるには、やはり情報収集が必須です。
働きやすい介護施設を見つけるには?
- 色々な求人を比較する
- 施設見学をする
- 第3者の意見も取り入れる
色々な求人を比較する
極端な労働条件など「求人のおかしさ」は、他求人と比較すると気付く事が出来ます。
働きたい施設形態や条件が決まったら、出来るだけ沢山の求人をチェックして下さい。
求人を選ぶ際は、明確な情報を多く掲載してる職場が望ましいです。
また「自分に合った施設種類」を選ぶのも、介護士の転職では重要です。
収入や休日数などだけでなく、自分の適性も考えながら転職活動に臨みましょう。
![](https://crane-kaigo.com/wp-content/uploads/2020/10/介護士に向ている人とは-160x90.jpg)
職場見学にいく
気になる職場があったら、可能な範囲でその介護施設の情報を集めます。
- 施設ホームページを見る
- 職場見学に行く
特に介護では、職場見学は重要です。
「雰囲気」や「介護の質(レベル)」など、細かなミスマッチも働きにくさに繋がります。
可能な範囲で職場の空気は感じておきたいですね。
ブラック施設を見極めるのにも、職場見学は有効な手段です。
また職場見学や面接では、質問をぶつける事で施設が抱える問題が見える事もあります。積極的に活用しましょう。
![](https://crane-kaigo.com/wp-content/uploads/2020/09/介護の職場見学方法-160x90.jpg)
相談できる相手を持つ
仕事は人生において大切な選択ですし、なるべく失敗は避けたいもの。
簡単に決められるものじゃありませんし、一人では上手く判断出来ない時も出てきます。
もし行き詰まってしまった時は、誰かに相談するのが効果的。
自分では分からない気付きも増えますし、話す事で自分の考えも整理できます。
家族や転職コンサルタントなど、悩みを話せる相手を持っておきましょう。
転職サイトを活用する
慎重に転職活動をするにあたり、現代では転職サイトが欠かせなくなりました。
求人掲載数やコンサルタントによる相談アドバイスなど、沢山の情報がここに集まってます。
介護のお仕事なら、介護専門の転職サイトを利用しましょう。
介護はチームワークの仕事なので、雰囲気や人間関係を重視が良いと思います。
気になる求人の内部情報を尋ね、職場見学をする等すれば、必要な情報も集まってくるでしょう。
先ほど紹介した通り、介護系だと「きらケア」がそれらの情報に強いです。
待遇だけでなく、総合的なマッチング重視で進める事をおすすめします。
コメント