訪問介護の登録ヘルパーとは？働き方や必要資格、仕事がない時の対策を紹介

訪問介護の求人にある「登録ヘルパー」。
普通の介護ヘルパーと何が違うのか、疑問な方も多いでしょう。

当記事では、登録ヘルパーの働き方を解説しまとめました。

登録ヘルパーの仕事内容、時給や有休などの基本情報。
「仕事がないと聞くが大丈夫か？」という、実態の事にまで触れお伝えします。

登録ヘルパーとは

登録ヘルパーとは、訪問介護における介護職員の働き方の1つ。

自分の希望した時間で、訪問介護事業所から仕事を紹介され働く職員です。
事業所の労働者であり、雇用契約もありますが、パート社員とも少し働き方は異なります。

登録ヘルパーの働き方

登録ヘルパーの働き方は、出退勤の時間を自分で決められるのが特徴。

働ける時間を指定し、仕事の紹介をしてもらう形ですね。
自分と利用者の希望時間が一致すれば、仕事が入ります。

パート社員と比べ、より短時間で仕事が出来る雇用形態です。

また訪問介護事業所に出社する必要はなく、自宅と利用者宅間の直行直帰でOKです。
パート社員は事業所に出社する必要があるので、その点も異なります。

登録ヘルパーの職場は、訪問介護事業所です。
主に利用者宅で働きますが、サ高住などの高齢者向け住宅でサービス提供する事もあります。

登録ヘルパーの仕事内容

登録ヘルパーの仕事内容は、主に下記2種類に分けられます。

生活援助とは、調理や洗濯などの家事、薬の受け取りや買い物のサポート。
身体介護は着替えや排泄の介助など、利用者に触れての介助の事を言います。

これらの仕事内容は、一般的な訪問介護員と変わりません。

⇒訪問介護員の仕事内容とは？

登録ヘルパーの特徴は、出社せず「自宅と利用者宅間の直行直帰」で働ける点ですね。

登録ヘルパーに必要な資格

登録ヘルパーとして働くには、介護職員初任者研修が必要です。
※上位資格にあたる「実務者研修」「介護福祉士」も対象です。

訪問介護全般において、働くなら初任者研修はほぼ必須と考えて良いでしょう。

参考までに、下記はよく登録ヘルパー求人に記載される介護資格です。

実務者と介護福祉士があれば高評価ですが、初任者研修があれば仕事には十分です。

車の運転免許が必要な事も

もう1つ注意したいのが、車の運転免許です。

訪問介護では利用者宅で働く事もあり、地域によっては車が必須という場所もあります。
地域や交通手段次第では、働ける範囲や仕事が絞られてしまう可能性に注意ですね。

「有給取得」「社会保険加入」はある？

登録ヘルパーでも、有給の取得や社会保険への加入は可能です。

まず有給ですが、所定労働日数が少ない方でも年次有給休暇が与えられます。
週1日程度の勤務でも、年1回の年休が発生します。

※参考「厚生労働省（社会保険適用拡大特設サイト）」

ただ登録ヘルパーは、出勤日数や勤務時間。
給料額の少なさから、あまり多くは望めない事が多いです。

何にせよ有給や保険の内容は、事業所にも直接確認しておいた方が間違いないでしょう。

登録ヘルパーの給料額（平均時給）

登録ヘルパーは、仕事内容により時給が異なります。
主に「生活援助」と「身体介護」に分けられ、身体介護の方が時給が高い傾向にあります。

登録ヘルパーは仕事内容により時給が異なり、働く時間も人により大きな差があります。
他パート職員もいるため、平均月給・時給等の収入データは見つけにくい状況です。

そこで求人をいくつか調べてみたところ、登録ヘルパーの平均時給は下記が目安。

身体介護の場合、時給2,000円を超える求人は掲載が多くありました。

登録ヘルパーの時給相場は、同職種と比べても高め。
仕事時間が短いですが、上手く働けばコスパよく稼げる一面もあります。

さらに登録ヘルパーでも、資格による手当・時給アップもあります。
実務者研修や介護福祉士があれば、さらなる収入アップにも期待できます。

また処遇改善加算手当は、登録ヘルパーにも支給されます。

登録ヘルパーとして転職するには

ここからは、実際に登録ヘルパーとして働く時の事を解説します。

上記内容について、確認します。

登録ヘルパー求人の探し方・応募条件

登録ヘルパーの求人は、求人チラシや転職サイトなど様々な所にあります。

ただ介護系転職サイトでは、施設等に比べて訪問介護の掲載数は少なめ。
特に登録ヘルパーとなると、掲載はかなり少ないです。

ただ転職サイトは利用登録は無料であり、掲載求人数自体は多め。

非常勤含め、希望条件によるマッチングもあります。
登録ヘルパーだけにこだわらないなら、活用してみると良いでしょう。

ここでは訪問介護の求人も多い、マイナビ介護職をご紹介します。

⇒マイナビ介護職の評判口コミと使い方

登録ヘルパー求人の応募条件

登録ヘルパー求人の応募条件は、先に話した通り「初任者研修」があればOK。

職場によりますが、下記は一般的な応募条件です。

基本的に「初任者研修の保有」以外は、条件は緩いです。

出勤は「週1日、1～2時間」程度で可、年齢や経験はあまり問われません。
副業やWワークもOKです。

登録ヘルパーは仕事がない？

登録ヘルパーとして働く方からは、「仕事がない」という声もあります。

傾向としては訪問介護の仕事量より、希望時間に仕事がない事に原因がある事が多めです。

その時間に働きたいヘルパーが多く、仕事の取り合いが発生している。
仕事の少ない時間であるなど、希望とのミスマッチが起こってる事が考えられます。

「掛け持ち」「勤務時間見直し」などで対策を

登録ヘルパーは子育て中の女性に好まれる事もあり、時間被りが発生しやすい可能性が高め。

さらに訪問介護は、利用者と職員によるマンツーマンで提供するサービスです。
人間同士の相性・適性など、思わぬ理由で仕事が回ってこない事も珍しくありません。

副業や掛け持ちOKなので、複数の事業所に登録しておくのも有効です。
それでも難しければ、曜日や時間などの希望を見直してみるのも対策となります。

仕事がない時は「介護施設の短時間勤務」もアリ

登録ヘルパーは仕事がない可能性がある以上、収入が安定しない事もあります。
希望時間に働けないなら、登録ヘルパーのメリットを感じられない方もいるでしょう。

代替手段として、介護施設でも下記の様な勤務ができる職場があります。

24時間不定期のイメージが強い介護施設ですが、子育て中のパート職員も多く働いてます。

非常勤の勤務時間は「応相談」とされており、実際はかなり融通は効きます。
訪問介護より1回の勤務時間は長くなりますが、出勤回数は少なくてもOKです。

仕事がない事にお困りで、訪問にこだわらないなら「介護施設のパート」も検討どうでしょう。

介護施設の短時間パートも、施設の人員需要とマッチする必要があります。

しかし訪問より転職サイトでの求人掲載数も多く、希望条件で働ける職場も探しやすいかと。
エージェントからの紹介にも、期待が持てるかもしれません。

さいごに

今回は「訪問介護の登録ヘルパー」という働き方を解説しました。

最後に要点をまとめておきましょう。

登録ヘルパーは、介護職としては短時間高時給の仕事ですね。

しかし他者との競合が発生しやすく、仕事がない状況にもなり得ます。
掛け持ち登録などを駆使し、上手く収入を確保したいですね。

記事中では触れませんでしたが、高時給が目当てなら介護派遣で働く方法もあります。

こちらは施設勤務を中心とし、高時給で稼ぐ働き方ですね。
単発での仕事もありますし、興味があれば関連記事をご覧ください。