忙しいイメージの強い介護士ですが、職場により大変さはかなり違います。
現役の介護士達からも「介護は楽」「仕事がしんどい」と、様々な意見が挙がってます。
今回は「介護士の仕事が楽で働きやすい介護施設」というテーマでお話しします。
始めに言ってしまうと、誰しもが楽な職場は少ないです。
個人の感性や適性も異なるし、何がどう働きやすいかは人により違います。
それでも職場による良し悪し、仕事量の差は確実にあります。
当記事では、私の転職経験から「働きやすい介護施設」を見つけるヒントをお伝えします。
介護職が働きやすい介護施設は?
長年介護職として働いてますが、働きやすい介護施設の条件は下記。
- 仕事が楽
- 人間関係が良い
- 給料や休みが多い
働きやすさは人それぞれですが、上記の様に共通する望みも多いはず。
転職経験から言うと、実はこれらにもある程度の傾向はあります。
該当する施設種類、特徴などを順番に解説します。
仕事が楽な介護施設はある?
働きやすい介護施設の条件には、やはり仕事が楽である事も含まれます。
仕事が大変だと、疲労や身体を痛めたり、残業や休日出勤にも繋がります。
介護士の過剰負担が問題になってる今、決して無視できない要素です。
平均介護度が低く、自立した人が多いほど介護士の仕事は楽です。
個人的には、有料老人ホームが比較的楽でした。
特養などキツイ現場を経験してる方は、同じ感想を持つのではないでしょうか?
仕事量の差はありますが、せめて自分にとって楽な仕事ができる施設を選びたいですね。
施設規模による傾向と特徴
ここで施設種類による特徴を簡単に解説します。
今回は「通所」「入居施設」「施設規模」に分け特徴を解説します。
施設の種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
小規模施設 (グループホームなど) | 利用者数が少ない 介護度が比較的低い | 1人夜勤が多い 他職種のサポートが少ない |
大規模施設 (特養や有料、サ高住) | 複数人夜勤の可能性有 他職種のサポートが充実 | 利用者数が多い 施設により平均介護度が高い |
通所施設 | 土日休みや夜勤のない施設が多い | 通いなので、送迎業務がある レクリエーションが活発で、 好みが分かれる |
大型施設でも、住宅型有料老人ホームなど自立度の高い施設もあります。
どこも一長一短ですし、傾向なのでこの限りでもありません。
自分が望む仕事内容や働き方も考慮しつつ、職場を選んで下さい。
経験から言うと、大型施設の方が施設内の介護に集中でき、安心かつ楽ですね。
特に介護付き有料老人ホームが全てにおいてバランスよく楽と感じました。
オススメを挙げるなら、自立度の高い大型施設になります。
個人的な「仕事が楽な介護施設ランキング」
どこも大変と言いたいところですが、正直言って仕事が楽な施設はあります。
色々な施設を経験しましたが、知るほどにその差には驚かされます。
参考までに私が経験した中から、働きやすく楽な順に介護施設をランキングしました。
- 有料老人ホーム
- サポート付き高齢者向け住宅
- グループホーム
- 特別養護老人ホーム
楽だと感じたのは、サ高住と有料老人ホーム。
その理由は、自立度の高い人もおり複数人夜勤の職場が多いため。
介護度も様々で、元気な人から全介助まで多様な人が利用されます。
全く手のかかからない人がいれば、それだけで介護士の仕事量は少なくなります。
ホワイト介護部様の記事でも、「働きやすい施設特徴」「楽な施設ランキング」を紹介下さってます。
私には無い視点の様々な話や解説も見れるので、ぜひご参考ください。
仕事がキツかった介護施設
逆に「仕事がキツイ」と感じたのは、特養とグループホーム。
私自身は身体介助が好きですが、それでも特養は忙しくキツかった。
精神的には楽ですが、身体はしんどいですね。
利用者数が少ないのは楽ですが、看護師がいない施設も多く不安もあります。
上記施設は個人的にキツかったですが、これら施設が好きな他職員もいます。
こればかりは、自分との相性が大きいでしょうね。
人間関係が良い職場
働きやすさに関わる要素で1番重要なのは、人間関係や雰囲気。
仕事が楽で給料が良くても、人間関係が悪ければ台無しです。
しかもこればかりは、入社しないと分からないのが辛いところ。
私の経験からアドバイスするなら、下記職場がオススメ。
- 古い施設より、新しい施設
- 面接官の印象が良い
新しい施設の方が人間関係が出来上がっておらず、新人職員も入り込みやすいです。
新しい方が人間関係も雰囲気も開放的で、陰湿な雰囲気にもなりにくいです。
特にオープニング求人、あるいはオープンから5年以内の施設がオススメ。
面接でも「施設の雰囲気」は分かる
面接では、面接官の印象も重要。
面接官は管理職や施設長など、施設の顔ともいえる人が務める事が多いです。
という事は、その人のカラーが職場の雰囲気に反映されがちです。
コロナで職場見学の機会が減りましたが、キレイで清潔な施設の方が雰囲気も良いです。
暗く汚い施設は、人間関係や忙しさの面で危険度が高いので止めておきましょう。
給料や休みが多い
収入や休みの多さも、働きやすさに繋がる要素です。
ここで覚えておきたいのは、待遇の良さと仕事の大変さは必ずしも比例しないという事。
大変な仕事で給料が低い事もあれば、その逆もあり得ます。
また介護職が働きにくくなる要因には、職員不足も挙げられます。
待遇条件が良い職場であれば、やはり職員の集まりも良くなります。
キツイシフトも避けられますし、有給消化もしやすくなります。
自分にとって働きやすい介護施設を見つけるコツ
介護職といっても、施設により仕事の違いはあります。
職場選びで大切なのは、自分にとって働きやすい施設で働く事です。
- 苦手分野は避ける
- やっても良い事を見つける
- 自分が望む条件を明確にする
こうした自分の適性や希望を考え、自分が働きやすい条件を考えてみましょう。
その為に介護職が覚えておきたい事を紹介します。
苦手は避け「自分が楽な施設」を選ぶ
働く施設種類を決める時は、なるべく苦手な事をせずに済む職場を選びましょう。
- 「レクリエーション」や「車の運転」が苦手
⇒デイサービスは避ける - 移乗やオムツ交換など、身体介助が多いのはキツイ
⇒特養や老健は避ける - 大人数が苦手
⇒大型施設は避ける
やりたい事、やりたくない事で働く施設種類を絞ると良いですね。
要するに、自分の適性に合った職場を選ぶという事。
自分にとって楽な仕事が出来る介護施設で働きましょう。
多くの場合、「レク」と「身体介助」で好みが分かれますね。
自分がどちらが好きかで考えてみても良いと思います。
ちなみに自分はレクが苦手で、完全に身体介助の方が好きですね。
それで特養にいましたが、今は介護付き有料に落ち着いてます。
⇒「レクが苦手」でも介護は出来る!レクが無い施設や働き方は?
平均介護度が低い施設を選ぶ
「身体介助が好きだ」という方でも、楽に働くなら平均介護度が低い介護施設が良いです。
ただ生活の中で利用者の介護度は少しずつ上がっていきます。
その為、下記の様な介護施設を選びたいですね。
- 介護度の低い人も入居できる施設
- 利用者に対し、職員数が多い
転職活動では、平均介護度より「自立度の高い方が入居できる施設」で選ぶ方が失敗は少なめ。
夜勤に入るのであれば、ユニット型施設は避けた方が無難です。
ワンオペ夜勤では休憩がないので、仮眠が取れる複数人夜勤の施設が良いです。
未経験者でも働きやすいと思います。
非常勤で「働きやすい条件」を実現する
もう1つは、非常勤として自分が楽で働きやすい条件で働くことです。
近年は介護業界でも、正社員で柔軟な働き方も選べる様になってきました。
しかし、それはまだまだ一部の職場に限られます。
現在も下記理由により、総合的には非常勤が働きやすい状況です。
- パートや派遣の時給相場が良く、待遇も改善してる
- 自分で出勤日数・時間帯を指定できる
- 人手不足による負担は、主に正社員が被っている
介護業界の雇用改善は、どちらかというとパートを正社員に近づける動きが目立ちます。
正社員は基本給が低く、ボーナスの旨味が少ない施設が多いですね。
例えばパート社員でも、保険や年金などの福利厚生もあります。
パートの勤務条件のまま、正社員に近い待遇を受けられる職場も増えてます。
待遇が良くなってる今、自分で働き方を希望できる非常勤の方が強いと言えます。
派遣社員ですが、地域差はある物の時給相場がかなり高いですね。
夜勤専従などで稼げば、下手な常勤より高収入を目指せます。
転職活動では「求人の比較」をする
あとは「転職先を適当に決めない」ことですね。
こまめな情報収集と求人内容の比較を繰り返せば、少しずつ良い職場も見えてきます。
求人情報を調べるなら、介護系転職サービスが便利です。
掲載求人が多く、「高収入」「オープニング」等で条件検索も出来ます。
希望条件を伝えれば、コンサルタントによるマッチングも受けられます。
無料で利用できますし、待遇の良い「非公開求人」の紹介を受けられる可能性もあります。
内部情報に詳しいコンサルタントもいるので、活用すると良いでしょう。
まとめ
最後に、今回の要点をまとめておきます。
- 介護度が低い施設など、仕事が楽な職場もある
- 身体介助やレクなど、「苦手な事」「やりたい事」で施設種類を絞る
- 給料や休みなど、労働条件の良い職場を選ぶ
正社員だけに絞らず、幅広い視点で働き方を選ぶ
当記事を書いたきっかけには、自分が転職して職場の差を実感したから。
ちらっと書きましたが、私は身体介助を黙々と行うのが楽なタイプ。
特養で働いてましたが、人手不足により体力の限界がきて有料に転職。
特養の仕事は好きだし、自分に合ってましたが、それでも仕事は楽だと思いました。
適性などを抜きにしても、働きやすい介護施設は存在します。
大変さばかり強調される介護業界ですが、働きやすい介護施設もあります。
「介護はどこも同じ」とぜひ諦めず、より良い職場を探していきましょう!
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