介護職で働きたいと思っても、「大変」と聞くとつい躊躇してしまいますよね。
そこで今回は、「介護職に転職するメリット・デメリット」を詳しく解説。
介護職の特徴について、仕事のやりがいも含め、お伝えします。
仕事のメリットやデメリット、やりがいを本音で語りたいと思います。
介護職に転職するメリット
介護職はその需要の高さから、転職活動を有利に進めやすいのが特徴。
またキャリアアップも分かりやすく設定されており、未経験者も入り込みやすい業界です。
転職活動を有利に進めやすい
介護職に転職するメリットとして、まず「求人数の多さ」と「採用率の高さ」が挙げられます。
皆様の知る通り、介護職は人手不足です。
そのぶん売り手市場であり、転職活動を自分の有利に進めやすい面があります。
また後述するように、介護職にも沢山の職場種類・働き方があります。
さらには介護職としては高収入な職場でも、意外と採用が得られる事も。
再現性が高く、以降伝えるメリットも多くの人が感じ取れるモノとなります。
キャリアアップを実感しやすい
介護職はキャリアアップが分かりやすく、実感しやすい仕組みがあるのもメリット。
介護職には初任者研修や介護府福祉士など、給料評価や業務に関する主要資格があります。
実務経験年数に合わせこれらを取得する事で、分かりやすくキャリアアップが可能です。
下記は、主要な介護資格の一部です。
- 初任者研修(入門)
- 実務者研修(応用)
- 介護福祉士(国家資格)
- 介護支援専門員(相談援助)
経験年数により上記順で取得する形となり、介護福祉士までは3年が目安です。
介護施設なら無資格から働けますが、1年以内の資格取得が求められる事となりました。
初任者研修でOKなので、初めての方はこちらの取得を目指しましょう。
国家資格の取得後は、資格を活かして生活相談員になる。
さらに経験を積み、ケアマネになるといった事も可能です。
経験を積んでいけば、現場の介護以外でも活躍する事ができるのも魅力ですね。
様々な「仕事内容」「働き方」を選べる
介護職員の働く職場には、様々な種類があります。
- 老人ホーム等の「入居施設」
- 通いの「デイサービス」
- 自宅で介護サービスを受けられる「訪問介護」
職場種類により、対象の利用者やサービスなどが異なります。
これらをよく理解すれば、自分の適性ややりたい介護に合った職場を選べます。
例えば、「老人ホームで身体介助をメインに働く」。
「デイサービスでレクや介護予防の活動を行う」などですね。
キャリアアップに合わせた職種選択も合わせると、幅広い働き方が選べるのがメリット。
派遣やパートの時給が高め
介護職は給料が安めと言われる一方、非常勤の時給は高いとよく言われます。
人手不足による需要の高さもあり、正社員より年収の高い介護派遣も珍しくありません。
私もパート社員として働いてますが、ボーナス以外は正社員と変わらない待遇です。
非常勤で働くメリットとして、不定期なシフトを回避し、休日確保しやすい事があります。
- 子育て中に「日勤のみ」で無理なく働く
- 「夜勤専従」でひたすら稼ぐ
- 空いた時間に「短時間勤務」で収入を得る
忙しく不定期に働くイメージの介護職ですが、ライフスタイルに合わせた働き方も可能です。
先に述べた時給の高さもあり、非常勤で働きやすいのもメリットですね。
職場・職種選択もあわせると、働き方の自由度が高いのも魅力。
介護職に転職するデメリット
介護職という仕事にも、やはり転職するデメリットはあります。
自分で様々な職場を経験した結果、未経験者に伝えたいデメリットは下記。
- 人手不足や施設種類の多さから、「職場の当たり外れ」がある
- 人を選ぶ「仕事内容」
- 夜勤に入らないと、収入が少なくなりがち
長所と短所は、表裏一体というか…、
見方を変えれば、違う結果に見える事もあります。
メリットの説明と併せ、介護業界の特徴としてご参考下さい。
人手不足で職場の当たり外れがある
介護職で転職を繰り返して分かったのは、職場による当たり外れの差が激しい事です。
- 仕事が楽で、給料も良い
- 給料が安いのに、業務がきつすぎる
- 毎月有給が取れる職場もあれば、退職時にしか取れない職場もある
上記は、いずれも私が働いてきた職場です。
「仕事の大変さ」「職員数」、「給料」の差は結構あります。
そして大変だから給料が良いとも限らないという事。
介護職は人手不足である為、過度な負担を強いられる職場もあります。
売り手市場で有利に転職活動ができる反面、良い職場を探すのが難しいデメリットがあります。
職場種類が多く「自分の適性」を見極めにくい
介護職も意外と仕事内容でのミスマッチが起こりやすい職種です。
介護事業所の種類が沢山あり、利用者の質や仕事の感覚も異なります。
介護職の仕事内容へのイメージも、人により異なる事でしょう。
- 元気な高齢者のサポート的な援助をする
- レクリエーションや体操など、娯楽提供や介護予防の活動をする
- オムツ交換や入浴介助など、身体介助を行う
これらはいずれも介護士の仕事ですが、何がメインとなるかは施設や利用者で異なります。
さらには働いてみないと分からない、自分の適性もあります。
「自分のしたい介護」と、それを実現できる職場種類は理解しておく必要がありますね。
下記は、働く目線で「介護職の職場」を解説した書籍。
未経験者にも分かりやすく説明されてるので、興味があればご覧ください。
仕事内容が人を選ぶ
介護職は多くの人が就ける仕事ですが、誰でも出来る仕事ではありません。
他の仕事がそうであるように、介護もまた人を選ぶ仕事です。
参考までに、下記は「介護職に就いて失敗した」という人から聞かれる言葉です。
- 認知症対応が難しく、イライラしてしまう
- オムツ交換やトイレ介助での「排泄臭」が苦手
- 人前でのレクリエーションが苦痛
これらは慣れが解決する事がほとんどであり、職場選びで回避できる方法もあります。
職場により、「不潔」「清潔」という差も結構あるように思います。
⇒「レクが苦手」でも介護職は務まる!レクが無い施設や働き方
お年寄り大好きというタイプは意外と少なく、自然に人と話せるぐらいならば問題ないかと。
「どうしても臭いを克服できず、断念した」という声もあった事を伝えておきます。
夜勤なしでは低収入になりがち
介護職に多い不満として、収入が少ない事が挙げられます。
介護職、特に介護士は基本給が低く設定されています。
それを各種手当で底上げしている形がほとんどかと思います。
特に収入に関わる手当として、下記があります。
- 夜勤手当
- 処遇改善手当
- 資格手当
この中でも、夜勤手当の有無による違いは大きいです。
夜勤に入らない場合、月の手取りが20万円いかない事も珍しくありません。
国から支給される処遇改善も、職員に分かりにくく、求職時にイマイチ計算しにくいです。
ボーナス感覚で支給する職場もあり、月々の収入としては不満に感じる方が多め。
⇒介護職が転職で高収入を得るには?【月30万円以上を稼ぐ転職アドバイス】
転職活動では、慎重に求人を比較する必要があるでしょう。
各種手当もあって収入を分かりにくくしてますね。
給料の良い職場があっても、転職前に比較計算しにくいのはデメリットです。
介護の仕事で感じた「やりがい」「いいところ」
ここからは、「介護職の仕事内容」を補足して紹介します。
私はやりたくて介護を始めたタイプではないですが…、
10年も働いてると、「介護で良かったかも」と感じる瞬間は色々ありました。
仕事内容から、もう少し転職の判断をしたい方はご参考下さい。
感謝の言葉をもらえる
ありきたりですが、介護士で嬉しい時は感謝の言葉を貰った時ですね。
- 今日夜勤?あなたで安心した
- あなたが来てくれて嬉しい
- あなたで良かった
色々不満はあっても、自分はこうした言葉を貰った時「介護も悪くない」とよく考えます。
高齢者は心身の様々な不安、生活の悩みを抱えて生活してます。
特に入居施設の方にとって、1番身近な存在は介護職員です。
だけど、言いにくい人がいたり遠慮してしまう時もあります。
こうした複雑な事情もあり、本心から感謝や気遣いをしてくれてるのが分かるんです。
私は仕事にやりがいは求めない方ですが、「あなたじゃなきゃ」は刺さるモノがありました。
今でも仕事に対する自信と気力を与えてくれる言葉です。
介護現場は「人間ドラマ」も魅力
介護士は、相手の生活・人生に深く関わる仕事です。
その為、仕事の中で数々のドラマを目にします。
- 久々のビデオ面会で涙を流す
- 少しずつ現実を受けいれ、前向きになっていく
- 若い時の暮らしや仕事の話を聞く
その人それぞれの想いを見た時、感謝の言葉1つから大きな何かを感じ取れるはず。
介護士の仕事は人間相手ですので、毎日様々な事があります。
そんな方にもオススメしたい仕事ですね。
チームワークを活かして働ける
介護の仕事は1人でなく、チームで行うのも特徴です。
他の介護職はもちろん、相談員やケアマネ、看護師など…
様々な職種・職員と一緒に働く仕事ですね。
しかし、チームで働けるからこその良い面もあります。
他職員に助けられたり、仕事の悩みや不満を話して支え合う。
問題を皆で解決したり、一緒に働いてくれる存在に安心感を覚える事もあります。
人間関係で躓く事もありますが、他職員に助けられる事も多いですよ。
気が合えば、長く付き合える友人ができる事もあります。
「快適な環境」かつ「気楽」に働ける一面も
これは実際に働いて感じた事ですが、介護施設の中は快適です。
介護施設の話ですが、冷暖房が完備され、夏は涼しく冬は暖かい環境で働けます。
夏の猛暑で体調を崩した人のニュースを見てると、恵まれていると実感します。
もう1つ、一般的な介護士は営業や売り上げ等の数字に悩む必要はありません。
仕事が終わらなかったり、介護拒否がある事もありますが、「仕方ない」で済む事が大半です。
私はこれが非常に気楽であり、メリットだと考えてます。
そんな環境・内容で働けて、問題なく生活できるレベルの収入を得られる。
さらには転職先・働き方に困らず、機械AIに仕事を取られる事もない。
さいごに
今回は、「介護職に転職するメリットとデメリット」を紹介しました。
介護は様々な職場・働き方があり、自分の希望条件に合わせた転職活動がしやすいです。
採用率が高く、未経験者もキャリア形成しやすいのがメリットですね。
給料やボーナスの待遇差も激しいので、失敗の無いようこまかく求人比較しましょう。
また介護の仕事内容は、チームワークでの対人援助。
やりがいや魅力は、「人との繋がり」に集約されてます。
とはいえ、「コミュニケーション大好き」である必要はありません。
人との会話を自然にこなせる程度であれば、問題なく務まる仕事かと思います。
介護機器の登場や職員の意識変化もあり、働きやすい環境が増えてきてるよう感じます。
転職するメリットは確かにある仕事ですので、魅力を感じたら挑戦してみて下さい。
もしこれから転職するのであれば、初任者研修の取得から始めるのもオススメ。
仕事で必要な資格であり、誰でも取得できる介護の入門資格です。
実技の学習もあり、介護の仕事イメージも掴めるかと思います。
コメント