介護業界でも、「1日だけの仕事で働きたい」という声もよくあります。
単発バイトやスポット派遣、あるいは日雇いと呼ばれる働き方ですね。
当記事では「介護で単発(スポット)で働けるか?」というテーマで解説します。
介護派遣で働く場合、日雇い派遣は原則禁止されており注意が必要です。
その為、単発で働く際には直接雇用の形となる事も多いです。
給料の日払いを目的とする方へ、対応した介護派遣会社もお伝えします。
介護士の仕事は単発で働ける?
単発の仕事というと、「日雇い(スポット)派遣」を思い浮かべる方も多いと思います。
しかし現在は日雇い派遣が原則禁止となり、介護派遣で単発で働くにはいくつか注意があります。
また単発バイトのような直接雇用の場合、問題なく働く事は出来ます。
介護士でも「日雇い(スポット)派遣」は原則禁止
介護派遣では、単発の仕事で働くのは難しい状況です。
…というのも、改正労働者派遣法により日雇派遣が原則禁止とされた為です。
これにより、労働契約の期間が30日以内の日雇派遣は原則禁止となりました。
介護で日雇い派遣として働くには、下記いずれかの条件を満たす必要があります。
- 60歳以上の者
- 雇用保険の適用を受けない学生
- 本業の収入が500万円以上で副業として行う場合
- 世帯収入が500万円以上であり、主たる生計者以外ではない
ここでいう労働契約とは、「労働者と派遣元会社間」の契約の事です。
※派遣先ではない点に注意
上記に該当しない人でも、派遣会社と31日以上の契約があれば日雇い派遣に該当しません。
※参考「厚生労働省(クローズアップ 知っておきたい改正労働者派遣法のポイント)」
しかし、これにも少し注意点があります。
厚生労働省等では、「31日以上の労働契約でも、就労日数1日程度では社会通念上妥当と言えない」。「週の労働時間が20時間以上ある場合、31日以上の契約締結が妥当」等と言われてます。
日雇い派遣に該当しなくとも、ある程度の勤務時間や連続性を望まれるのが分かる言い回しです。
※参考「厚生労働省(改正に関するQ&A)」
こうした前提のもとであれば単発の仕事は受けられる事になります。
直接雇用の「単発バイト」でも働ける
もう1つ単発で働く方法として、企業と直接雇用を結ぶ単発バイトの形もあります。
先に日雇い派遣禁止の話をしましたが、直接雇用であれば問題ありません。
パートやアルバイトであれば、単発で仕事をする事も可能です。
また派遣会社でも、「日々紹介」の形で仕事を受けられる事もあります。
日々紹介とは、1日単位などの短期間の人材紹介。
これも派遣元でなく、勤務先の企業と直接雇用を結ぶ仕事となります。
「介護士の単発の仕事」で働くメリット・デメリット
次は「介護職」という視点から、単発で働くメリット・デメリットを説明します。
介護職で働く身としては、短時間で多くの職場を体験し、雰囲気や自分の適性を知れる点。
求人が見つけにくく、安定して稼ぎにくい点が特徴だと考えてます。
メリット【気楽に多くの職場を経験できる】
介護で単発で働くメリットには、下記があります。
- 短時間で様々な職場を経験できる
- 合わない職場でも、すぐに離れられる
- 好感触の職場が見つかる可能性も
施設種類もはじめ、介護では数多くの職場があります。
そのため自分の適性を見極めたり、自分に合った職場を見付けるのは難しいです。
単発で働けば、短時間で様々な職場を体験できます。
介護職としての経験を高めつつ、その後の転職活動にも活かす事が可能です。
また雰囲気や人間関係が合わない職場でも、その1日で離れる事が出来ます。
ブラックな環境が多い介護職では、入職後に「失敗したかも」と感じる事も多いです。
そんな時でも、無理して働き続ける必要はありません。
デメリット【求人数が少なく仕事を得にくい】
単発で働くデメリットとしては、下記があります。
- 資格や経験を求められる可能性がある
- 不慣れな環境で働き続けなければならない
- 次の仕事を探すのが難しい
まず挙げたいデメリットとして、単発案件の少なさがあります。
人手不足で知られる介護職ですが、単発条件では求人数がぐっと少なくあります。
転職サイト等でも、取扱いが非常に少ないのが現状です。
また即戦力を期待される事も多く、資格や経験を求められる可能性も高いです。
利用者対応をはじめ、施設毎の業務方法など、不慣れな環境で働く事になります。
コミュニケーション等も含め、かなりの適応力も必要になりますね。
そうした働き方を続ける必要もあり、「合う」「合わない」は人によって分かれます。
介護士にできる「単発バイトに近い働き方」
先述の通り、介護では単発の仕事は見つけにくい状態です。
ただこれで終わっては面白くないので、それに近い働き方をいくつか紹介します。
- 曜日や時間を指定しての短時間勤務
- 登録ヘルパー
- 日払い対応の介護派遣会社
「介護で単発バイトは難しそう」と思った方へ、これらを代替案としてお勧めしたいと思います。
非常勤で時間や曜日を指定して働く
まずオススメしたいのが、パートや介護派遣などの非常勤で働く方法。
忙しい介護職でも、非常勤であれば比較的自由な条件で働けます。
人手不足もあって、短時間や少ない日数でも需要があり採用を望めます。
- 時間や曜日を指定しての勤務
- 少ない出勤日数での採用
- 短時間での勤務
上記の様な勤務も可能ですし、施設種類を選べばある程度は仕事も選べます。
「日勤のみ」「夜勤専従」など、目的やライフスタイルに合わせた勤務もOKです。
合わない職場でも、介護派遣なら契約更新をしなければ離れられます。
仕事も得やすく、少ない出勤日数で継続的な収入を得る事も可能。
非常勤という事もあり、正社員より責任や役割も少なく気楽です。
正社員と単発バイトの間の選択肢として、非常勤も検討いかがでしょうか?
登録ヘルパー
登録ヘルパーとは、訪問介護における働き方の1つ。
働ける時間を指定し、事業所より仕事の紹介を受ける方法です。
仕事内容は「生活援助」「身体介護」など、普通の訪問介護員と変わりません。
職場によりますが、登録ヘルパーは「週1日の1~2時間」程度からでも働けます。
仕事を得るには希望と需要のマッチも必要ですが、単発より仕事も見つけやすく現実的。
パート社員に比べ、より短時間ピンポイントで働けるのも特徴ですね。
日払い対応の介護派遣会社
単発で働きたい方には、「給料の日払い」が目的の方もいると思います。
介護派遣では、給料の日払いに対応した派遣会社がいくつかあるので紹介します。
かいご畑
かいご畑は、ニッソーネットが運営する介護職の求人紹介サービスです。
人材派遣も行っており、未経験や無資格OK求人に強いのが特徴。
派遣社員への資格取得支援も行っています。
かいご畑では、スマホを使って給与日払いサービスを利用できます。
ただし就業先がWeb勤怠でない場合、週払いとなるのでご注意を。
レバウェル介護派遣
レバウェル介護は、レバレジーズメディカルケア運営の転職支援サービス。
レバウェル介護派遣として、人材派遣にも対応。
有給休暇や健康診断など福利厚生も充実しており、条件を満たせば社会保険に即日加入もOK。
こちらではPaymeを使い、給料の日払い・週払いに対応してます。
paymeとは、給料日を待たず働いた分の給料を受け取れるサービス。
スマホ等を使い、希望額の申請をする事が出来ます。
1日や週単位で給料は受け取れますが、即日でない点には注意ですね。
まとめ
今回は、「介護職で単発の仕事はあるのか」というテーマで解説しました。
ここまでご覧いただき、ありがとうございます。
さいごに、簡単に当記事の要点をまとめておきます。
- 30日以内の労働契約の派遣は「日雇い(スポット)派遣」に該当、原則禁止
- 31日以上労働契約での派遣勤務、直接雇用の単発バイトで働く必要がある
- 介護で単発求人は見つけにくい
短時間や日数を抑えた非常勤勤務など、代替案の検討も推奨
人手不足で需要の多い介護業界でも、単発(スポット)での仕事は見つけにくいです。
単発求人に強い介護人材サービスも少なく、安定して仕事を得るのは大変かと思います。
ただ現職の身としては、非常勤で働くメリットを多く感じてます。
もし単発勤務に興味があれば、介護派遣で勤務時間を控えめに働くのもオススメ。
印象が良ければ契約更新すれば良いし、ダメなら少し耐えて更新終了すればOK。
人材不足もあり、労働者側に選択肢の多い働き方かと思いますよ。
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