介護職で働いてると、人間関係の悩みはなかなか尽きないもの。
特に現場の介護士からは、「イジメられた」という声もよく挙がってます。
介護ではやはり感情や言葉による理不尽なイジメが多くあります。
イジメの被害は、立場の弱い新人職員が対象になる事も多いです。「現在イジメられており辞めたい」「転職先でイジメられないか不安」という方もいるでしょう。
今回は「介護職におけるイジメの内容と対処方法」をテーマにお話しします。
悪質なイジメのターゲットにされたら、心の健康を第一に無理せず逃げて下さい。
介護職にはどんなイジメが多い?
介護はチームで働く必要がある仕事です。
職員同士で上手く協力関係を築く事が望ましいですが、やはりその逆もあります。
人間関係の悩みが出てくる事もあるし、酷いとイジメが発生する事もあります。
やはりその対象は、新人職員など立場が弱い人が標的になる事が多いです。
介護職によくあるイジメの内容
現場やネットでの声を見ていると、下記のようなイジメがよくあります。
- 威圧的・感情的に注意をする
- 嫌味や悪口を言われ続ける
- 仕事を教えない、無視する
- 大変な仕事ばかり押し付ける
細かな事を言えば、「挨拶を返さない」等もそうですね。
派閥やグループ争い、あるいは上司からのパワハラ。
酷いものだと、皆が見てる前でわざと激しく怒鳴るなどもあります。
どこまでをイジメと考えるかですが、理不尽や故意的に人が嫌がる事をするのはイジメです。
新入職員に対するベテラン勢のイジメ
内容はやはり女性社会特有のものというか…、感情的かつ理不尽なモノが多いです。
さらには同調する職員も出てきますし、言うまでも無く働きにくい職場ですね。
こうしたイジメは、介護歴や勤続年数が長く、権力が強いベテラン組によるモノが多いです。職場での立場が強いお局様がよく行いがちですね。
逆にイジメを受けやすいのは、立場の弱い新人職員。
あるいは、「言っても平気」と無害認定された職員などがよく被害にあってしまいます。
利用者を交えたイジメも
介護職の特徴としては、職員だけでなく利用者と接する機会も多い事。
悪質な例になると、利用者を交えたイジメもあります。
- 利用者に他職員の悪口を広める
- わざと大変な利用者ばかり担当させる
他職員の陰口を利用者に話し、人間関係を乱し、仕事をさせにくくしてくる職員もいます。
あるいは苦手な利用者の対応を、わざと他人に押し付けるケースもあります。
介護職同士だけでなく、他職種や利用者も含めた複雑な関係性が介護の難しい所ですね。
介護現場でイジメが発生する原因は?
介護現場を実際に見ていると、イジメの原因には下記の様なモノが考えられます。
- 人間関係によるトラブル・好き嫌い
- 仕事の不満・ストレスを弱い物にぶつける
- 自分が楽したい為のズル・手抜き
まず介護業界の特徴として、30~50代の女性が多い事があります。
感情が先に出てしまう人、自分と比較して気に入らない等の対抗心。
女性同士のトラブルは多くあります。
しかし、介護業界の男女比や年齢層を考えると、無視できない要素です。
もう1つが、仕事の不満やストレスのはけ口にされるケース。
仕事の覚え始めで馴染めきれてない新人職員が標的にされがちですね。
例えば、忙しさや利用者とのコミュニケーションなど、介護では身体・精神的ストレスも多いです。チームの仕事で相手が見えるからこそ、不平等感や不満も出てきます。
そうした職場環境に原因があるとも言えますが、イジメをして良い理由にはなりません。
イジメだけじゃない「新人介護職員の苦労」
仕事を教えて貰えず、放置される。
いきなり即戦力として扱われ、無茶な仕事を任されるなどの新人イジメ。
これは結構判断が難しいところ。
…というのも、悪意でなく「職員の指導レベル」が低い事でも起こり得る事だからです。
- 経験者だから、いきなり利用者対応を任せてOK
- 新人職員の教え方が分からない
- 「自分は教える立場じゃないから」と放置する
こういった職員は一定数います。
ただ悪意あるイジメかどうかは、新人職員が1番分かるかと思います。
また職員の指導力が無い事は、教わる側には関係のない事です。
介護業界は入りやすいですが、新人が馴染むための敷居は高いとも言えますね。
「ズル」や「責任逃れ」
誰しも「苦手・やりたくない仕事」はあります。
例えば、こうした利用者対応は大変に感じる方も多いでしょう。
- 介護拒否がある
- 暴言や暴力がある
- オムツ交換など、ケアに手間がかかる
そのため自分が楽をしたい、失敗したくないからと、仕事を押し付けるケースもあります。
やはり言いやすい相手はいますから、仕事をさせる職員はいつも同じなんて事も。
責任や失敗を恐れ、立場の弱いものに押し付ける人間もいます。
自分の為のズルい人間もいるので要注意ですね。
介護職でイジメにあった時の対処方法
もし現在職場でイジメにあってるのなら、迷わず逃げて下さい。
異動や転職、何でも良いです。
お金や仕事よりも、自分の心の健康を第一に動いて下さい。
相手を変える事は難しいので、無理に付き合う必要はありません。
「逃げるが勝ち」我慢はしない
いじめが辛い時は、無理に耐える必要はありません。
大人になってまでイジメを行うような相手を変える事も難しいです。
同じ環境で解決策を考えるよりは、自分が逃げる方が上手くいくでしょう。
「それも難しい、嫌だ」という時は、退職して次の職場を探しましょう。
悔しいですけど、イジメを行う様なレベルの職員と付き合っても良い事は無いです。
イジメや悪口のある職場は、いるだけで心が荒みます。
「自分も嫌がらせしたい」「仕返ししたい」などの感情も湧いてくる事もあるでしょう。
まずは上司に相談する
イジメの相談をするなら、まずは上司に相談して下さい。
現場で事を動かしてくれるのは、やはり主任やリーダー等の上司です。
直属の上司に原因がある場合、さらに上の役職者に話して下さい。
「一緒の勤務を減らす」等のシフト配慮が得られる可能性もあります。
また相談できる相手を持つのも、メンタルケアの為に必要な事です。
まずは家族や友人など、職場外の人に話してみる事をオススメします。
イジメが原因で辞める時は事実を話すべき?
イジメの事実を周囲に言いたくない時は、無理に話す必要はないです。
- 雰囲気が合わないので、異動させて欲しい
- 一身上の都合で退職します
これで良いです。
人間関係の話は広まるのも早く、話す相手は慎重に選ぶべきです。
もし話すのであれば、”上司のみ”とするのが得策です。
他の職員に相談する場合、本当に信頼のおける相手だけにしましょう。
ただ退職が決まってるのであれば、騒がずやり過ごすのも方法の1つ。
「あの人にイジメられた」と話すと、騒ぎになり注目を集めてしまう事もあります。
それで居心地が悪くなってしまうなら、黙って去るのも手です。
⇒介護職が円満退職すべき理由と方法
上司が辞めさせてくれない、行きたくない時は?
イジメを行ってるのが上司で、引き止めやパワハラが酷いケースもあります。
そんな時は脅しなどには動じず、辞めますとだけ伝えればOK。
それでも難しい時は、退職代行などに頼るのも方法です。
またイジメられると分かってる時は、辞める前にそもそも行きたくないですよね。
本来であれば退職は数か月前に話し、順を追って進めるべきですが…。
イジメによって心身が限界なら、個人的には無理に出社しなくても良いと思ってます。
心境的にそれも辛い時は、上記の退職代行などを頼っても良いと思います。
介護職がイジメにあわない為に出来る事
個人の力ではイジメを完全に無くす事は難しく、職場全体での取り組みが必要です。
しかしイジメにあわない、回避する為に出来る事はあります。
最後にイジメにあわない為に個人が出来る事をお伝えします。
仕事に集中する
職員との会話は無難な留め、まずは仕事に集中する事です。
会話は仕事や連携に必要な内容に留めるのが無難です。
仕事に集中すれば余計なトラブルも回避できますし、職場でのスキルや知識も向上します。よく動く人として評価も上がりますし、仕事に自信がつけば自然と立場も強くなります。
ちょっとズルい話ですが、イジメを避けるには自分の立場を強くする事も大切です。
例えば、下記要素ですね。
- 周囲からの評価や人望がある
- 仕事が出来る
やっぱり仕事が出来る人は、職場での立場も強くなります。
沢山動く人がいると他職員も助かりますし、人望や評価にも繋がります。
無駄口や派閥争いも避けられますし、一石二鳥。
情けは人の為ならず、自分の為に仕事に集中しましょう。
「そんな相手はいない」という職場は問題外なので、退職すべきです。
会話は「聞き手」に徹する
一緒に仕事をする以上、職員同士のコミュニケーションが求められる事もあります。
必要以上に職員を避けていては、それはそれで人間関係に悪影響を及ぼします。
職員同士の会話では、聞き手になる事を意識しましょう。
大切なのは、相手を否定せず、かといって過度に同調もしない事。
上手く相手を立てつつ、余計な事を言わない事を意識しましょう。
余計な一言で相手を刺激せず、敵を作らない賢い立ち回りが重要です。
たとえイジメられてなくとも、皆さん苦手な職員はいると思います。
嫌な相手を上手く味方に出来れば、職場での働きやすさも変わってきますね。
⇒介護士の人間関係は悪い?面倒なトラブル回避や関係改善のポイント
近すぎず遠すぎない距離感を意識しましょう。
オープニング施設で働く
次はオープニング施設で働く方法。
これも人間関係を重視したい時、私がよく勧める転職先です。
その理由は「仕事・人間関係」が出来上がっていない為。
オープニング施設では、仕事も人間関係も完成していません。
その後はどうあれ、最初は立場の強い意地悪なお局様もいません。
仕事内容もこれから作る段階なので、既存の施設で教えて貰う苦労は少ないです。
新人職員だからと、必要以上に弱い立場にさらされる事もありません。
ブラックな介護施設に転職しない
転職活動の際は、慎重に職場を選びましょう。
ブラックな職場とホワイトな職場。
良好な人間関係に期待できるのは、当然後者です。
面接の際は、職場環境や面接官をよく見て下さい。
特に面接官は、介護課長や施設長などトップに近い人間が行います。
直接一緒に働く事は少なくとも、施設全体の雰囲気に大きな影響を与えます。
イジメや人間関係の問題などから、職員を守ってくれそうな相手が理想ですね。
威圧・高圧的など、信頼できないと思ったら避けましょう。
またオススメしたい転職サービスとして、マイナビ介護職があります。
マイナビ介護職では、定着率が著しく低い求人は掲載されません。
少しでも良い職場を考えるなら、嬉しい一言ではないでしょうか。
オープニング求人の募集も見る事が出来ますよ。
さいごに
今回はイジメがテーマだけに、これから介護を考えてる方は不安になったかもしれません。
しかし、イジメ行う職員は本当に極一部です。
人間同士上手くいかない事はあっても、悪質なケースは多くありません。
介護士同士が上手く協力してる職場の方が多いので、ご安心下さい。
しかし、もしイジメの被害にあったら無理せず逃げる事。
そして貴方を必要とし、大事にしてくれる職場もあるという事。
今回はコレだけ覚えていってもらえたらと思います。
他には、下記記事も転職活動の参考にどうぞ。
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