グループホーム介護士の仕事内容が知りたい。
他の介護施設とグループホームって、どう違う?
そんな方の為に「グループホームの仕事内容」をお伝えします。
記事の内容
- グループホーム介護士の「仕事内容」と「1日の流れ」
- 他施設と比較してのメリットとデメリット
- 必要資格などの転職アドバイス
グループホーム介護士の仕事内容を中心に、他施設と比べての特徴を解説。
家庭的な雰囲気の少人数の施設なので、未経験の方にもオススメです。
認知症対応の多い施設ですが、元気な方も多く働きやすいですよ。
私も介護士デビューはグループホームでしたので、未経験者の方にも参考になるかと。
グループホームの施設特徴
まずグループホームとは、どんな施設かを説明します。
グループホームは、高齢者が24時間そこで生活する入居施設。
認知症の方が安心して暮らす為の小規模施設です。
- 認知症の方が利用
- ユニット型の小規模施設
(最大2ユニット、1ユニットにつき8名まで) - 比較的、自立度が高い方向け
グループホームは、「認知症」の診断を受けた「要支援2以上」の方が入居できます。
その為、認知症の方が暮らせるよう、なるべく家に近い作りになってます。
「ある程度動ける認知症の方の対応」がメインの仕事ですね。
「認知症対応」中心の小規模施設
先の通り、グループホームは認知症の方が入居する介護施設です。
その為、介護士としては認知症対応は避けては通れません。
記憶や動作を忘れてしまった利用者様を、声掛けや介助でサポートするのが仕事ですね。
ユニット型施設とは?
グループホームはユニット型施設とも呼ばれ、小規模で家庭的な雰囲気が特徴です。
利用者が混乱しないよう、なるべく家庭的な雰囲気を再現した形ですね。
介護士は、下記の様な場所で仕事を行います。
グループホームは最大2ユニット(計16名)で、職員はどちらかに配属されます。
配属先の担当フロアで、利用者最大8名の対応をするのが仕事です。
利用者も職員も、基本的に配属ユニットは固定です。
介護度が低い方向けの施設
グループホームの利用者様は、「認知症があるが身体は動く方」を中心に想定されてます。
- 着替えや食事などの生活動作が分からない
- 自分の部屋が分からない
- 認知症はあるが身体は元気
こういった方が多い介護施設ですね。
認知症の方が安心できるよう、家に近い作りなのも特徴。
自分で動ける方を想定した作りなので、施設の機能はご家庭とほぼ同じです。
グループホーム介護士の仕事内容
グループホームでも、介護士の仕事は他と大きく変わりません。
食事や排泄、入浴の介助が中心です。
下記は、グループホーム介護士の主な仕事内容です。
- 食事、入浴、排泄の介助
- 食事の準備(調理や盛り付け、買い出し)
- レクリエーション
- 介護記録の作成
- 洗濯物やシーツ交換
主な仕事内容は、食事・入浴・排泄の3大介護と呼ばれる内容です。
それに加え、グループホームならではの仕事内容もあります。
基本業務も含め、「グループホームでは」という視点で仕事を紹介します。
食事介助と準備
グループホームでは、専用の厨房がありません。
食事の調理・準備や盛り付けは、基本的に介護職員の仕事です。
料理をするというのは、グループホームならではの仕事ですね。
調理だけでなく、献立や買い出しも業務に含まれる施設も少なくありません。
他介護職員の話では、「職員が調理する機会は減っている」との話。
身体が動く方が中心と話しましたが、食事介助を必要とする方もいます。
また高齢者ですので、嚥下などの様子を観察し、安全を見守るのも仕事。
食後には、服薬介助も行います。
排泄(トイレ誘導やオムツ交換)
排泄介助は、トイレ誘導やオムツ交換の事を指します。
ふらつきのある方に付き添い、ズボンの上げ下げを手伝う。
リハビリパンツやパットの交換をする、等の仕事です。
またグループホームでも、オムツを使用する方はいます。
ただ全体的に介護度は低めなので、トイレ誘導が中心と考えて良いでしょう。
入浴介助
入浴介助は、お風呂に入るお手伝いです。
洗髪や洗身、着替え、浴槽を跨ぐといった動作をサポートします。
また転倒が無い様、移動なども補助します。
利用者8名なので、1週間で16回の入浴介助があります。
グループホームの特徴は、個浴と呼ばれる「家と同じ浴槽」で介助を行う事。
他介護施設にある「機械浴」等の入浴設備はありません。
医療的な事も含め、重度化により転居となる方もよくいらっしゃいます。
介護記録の作成
介護施設では、日々の介護記録も作成しています。
- 食事や水分量
- 入浴の可否
- 生活様子の文章記録
こうした記録作成も、介護士の仕事。
近年はパソコンやタブレットを使い、介護ソフトで作成するのが主流ですね。
こうした生活記録も、少人数である故に個人への気付きも多くなります。
結果的に、大きな施設より個人に寄り添ったケアが行いやすいのも特徴です。
レクリエーションの実施
イベントやレクリエーションなど、娯楽提供も介護施設共通の仕事です。
グループホームでは、認知症に配慮した分かりやすい内容。
少人数である事を活かした内容が多くなります。
- ラジオ体操
- 散歩
- トランプ遊び
職員が高齢者と一緒に散歩してる、なんて光景を目にした方もいるんじゃないでしょうか?
グループホームのレクは、小規模で個人に寄り添った内容も多いのが特徴。
大々的に構えず、その場の思い付きで楽しめるモノが中心ですね。
その人に合った内容を配慮したり、役割や居場所を作ってあげる事も考えたりしてます。
グループホームの1日のスケジュールと出勤シフト
今度は、グループホームの生活スケジュールを紹介。
介護施設では「利用者様の生活の流れ」に合わせ、介護サービスを提供します。
介護職員の1日の流れや出勤シフトなど、時間毎の動きを解説します。
グループホームにおける1日の流れ
まずはグループホームでの仕事スケジュールをご紹介。
施設により異なりますが、大まかな流れや雰囲気は同じです。
グループホーム介護士の1日の流れ
- 7:00
- 朝食準備、起床介助
- 8:00
- 朝食介助
- 9:00~12:00
- 排泄や入浴介助、口腔ケア、水分補給、昼食準備など
- 12:00
- 昼食介助
- 14:00~16:00
- レクリエーション、おやつ、記録作成
- 18:00
- 夕食介助
- 19:00~20:00
- 口腔ケア、排泄介助、就寝介助
- 夜間
- 定時での「オムツ交換」「トイレ誘導」、巡視
介護施設と自宅生活の違いは、昼間にお風呂に入る事ですね。
入浴介助は、主に朝食後の午前中に行われます。
その他については、私達と大きく変わらない生活です。
出勤シフト毎の仕事内容
グループホーム介護士の勤務時間は、1日8時間です。
「実働8時間+休憩1時間」なので、拘束時間は9時間。
また毎日シフトが決められており、シフトにより出勤時間は異なります。
各シフトの時間は、一般的には下記ですね。
- 早番
- 7:00~16:00
- 日勤
- 9:00~18:00
- 遅番
- 11:00~20:00(13:00~22:00)
- 夜勤
- 16:00~9:00(22:00~7:00)
シフト時間は、2交代と3交代で違います。
主な違いは、夜勤が8時間か16時間かという点。
それに合わせ、遅番者の出勤時間なども変わってきます。
基本的には、各シフト1名ずつの人員配置です。
「利用者8人」を「職員2~3人」位でみる感じですね。
※夜間は8人を1人
1日の流れに沿って、具体的な動き方を見ていきます。
日勤帯の仕事例(早番や遅番)
まずは起床から就寝まで、日勤帯の仕事です。
早番や日勤、遅番者の動きになります。
起床介助 (早番出勤) | 起床の声掛けをし、着替えて整容をする。 トイレを済まし、共有フロアへ行く。 |
---|---|
午前中の仕事 (日勤・遅番出勤) (夜勤退勤) | 朝食を済ませたら、歯磨き・ラジオ体操をする。 トイレ誘導後は、フロア見守りと入浴介助に分かれて仕事開始。 フロア側は、昼食準備や10時の補水等を行う。 |
午後の仕事 (早番退勤) | 昼食後は歯磨き、トイレ誘導を行う。 入浴の洗濯物をしつつ、介護記録を作成。 15時にはおやつを提供し、夕食準備 |
就寝介助 (夜勤出勤) (日勤・遅番退勤) | 夕食後の歯磨き、トイレ誘導。 パジャマに着替え、ベッドで横になってもらう。 フロア清掃や介護記録を済まし、終了。 |
大まかな動きは、他の介護施設でも同じです。
就寝介助はその逆で、居室ベッドへ誘導します。
午前中に入浴を終わらせ、午後は記録や余暇提供が中心。
フロアでは利用者の安全を見守りつつ、排泄介助や食事準備等を行います。
夜勤帯の仕事例
利用者の就寝後、夜勤帯の仕事内容は主に下記。
- 定時での巡視、オムツ交換
- 起きてきた方のトイレ誘導
- 朝食準備
施設により異なりますが、就寝消灯は大体20時頃。
巡視は大体2~3時間おき、オムツ交換は3~5時間おき位に行います。
細かい時間等は施設により異なります。
私の職場では、調理自体は早番が来てから行ってました。
グループホームへの転職アドバイス
最後に、グループホームへ転職する際のアドバイスをまとめました。
有利になる資格や求人の探し方、オススメな施設の特徴などを紹介します。
グループホーム介護士に必要な資格
グループホーム等の介護施設は、介護職員なら無資格でも働けます。
ただ求人により資格を要する物もあり、採用率にも関わります。
もし資格を取るのであれば、介護職員初任者研修を取得して下さい。
また無資格で採用が決まっても、入社後には初任者研修を取得する事になります。
仕事に集中するのであれば、事前の取得がオススメです。
初任者があれば免除になるので、現状と構図は変化しないとは思われます。
未経験者でも働ける?
施設の介護職員なら、未経験者でも就く事が出来ます。
特にグループホームは、利用者数も少ないので未経験者にもオススメ。
介護の仕事は利用者の理解が大切ですので、仕事も覚えやすいかと思います。
また料理など家事に近い仕事も多く、主婦のパートタイムに良いですね。
⇒未経験者が働きやすい介護施設の種類
他介護施設と比較しての「メリット・デメリット」
改めて、グループホームへ転職するメリット等を確認します。
グループホームは他施設と比べ、下記特徴があります。
- 少人数制のユニット型
- 施設設備が少ない
- 認知症対応が多い
認知症については、他の介護施設でもあまり対応量は変わりないです。
特徴を語るとなると、やはり人員基準と設備ですね。
良くも悪くも、小規模で家に近い作りとなってます。
「少人数制で働きやすい」のがメリット
グループホームのメリットは、利用者が少なく働きやすい事。
利用者の特徴や介助方法など、仕事を覚えやすいのがメリット。
施設や病院より、家に近い雰囲気なので、穏やかに安心して働けます。
入居者の状態次第ですが、人数が少ない分、仕事負担も少ない可能性が高いですね。
設備人員的に「利用者の重度化に弱い」
グループホームのデメリットは、利用者の重度化に弱い点。
入浴設備や調理業者もなく、対応が難しくなる事があります。
また看護師の配置基準もありません。
介護職員が働くには、設備や他職種が充実してる方が安心です。
そうした点が弱いのは、注意点。
これから仕事を始めるなら、そうした施設への転職を目指したいですね。
転職するなら「こんなグループホーム」がオススメ
グループホームに転職するなら、経験から言って下記の様な施設がオススメです。
- 給料や賞与が高い(待遇が良い)
- 看護師や補助員など、他職種がいる
- 資格取得サポートがある
まずは給料や賞与など、待遇条件が魅力的である事。
収入に関わるのはもちろん、応募が増えるので人材不足を防ぎやすいです。
職員がいないと、休日出勤や残業に繋がります。
介護は売り手市場で高待遇求人も採用を得やすいので、その点は問題ないでしょう。
グループホームは仕事が楽な方ですが、調理業務の忙しさで相殺されてしまう面があります。
調理補助員がいる職場なら、余裕を持って業務出来るので探してみましょう。
また資格取得サポートがあれば、資格費用の補助が受けられます。
無資格から働き始めるなら、狙ってみると良いですね。
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