「介護関係の資格が欲しいけど、できれば独学で自力で取りたい」。
「初めて介護で働くけど、資格は独学で取るものなの?」など、疑問のある方もいるでしょう。
そんな方のため、「介護資格は独学で取れるのか」をテーマに下記内容を解説します。
- 独学で取れる介護資格はどんなモノがある?
- 初任者研修や実務者研修は独学で取れる?
- 独学のみで取れるオススメ介護資格
先に言ってしまうと、初任者研修等の仕事で使う資格は独学で取得できません。
介護資格の多くは、介護スクールの講座で取得するモノが中心です。
しかし独学のみで取れる介護資格もあり、中にも有用なモノもあります。
介護資格は独学で取れる?
一般的な資格と違い、介護資格の多くは「介護スクールでの講座受講」で取得します。
学習難易度の問題でなく、そもそもの取り方として研修参加が必須です。
しかし中には、検定試験の合格のみで取得できる資格も存在します。
そうした資格であれば、独学で取得する事も可能です。
「仕事用の介護資格」は独学で取得できない
先の通り、「介護職として働くための資格」は独学での取得は不可となってます。
例えば、下記の様な資格です。
- 初任者研修
- 実務者研修
- 介護福祉士
- 福祉用具専門相談員
これらの様な業務に関わる資格には、研修が必要となります。
具体的には、介護スクールの対象講座の受講ですね。
通信講座の利用も可能ですが、通学も必ず必要となります。
初めて介護職員として働くのであれば、まず初任者研修が必要です。
これは昔でいう、ヘルパー2級に相当する資格。
こちらも独学で取得できない資格ですが、取得難易度は決して高くありません。

介護福祉士は独学で取れる?
介護福祉士は、国家試験を受け合格する事で取得できます。
しかし下記の受験条件が設定されています。
- 実務経験3年
- 実務者研修を修了
実務者研修はスクールでの学習が必要ですので、厳密には独学のみで取得は不可能です。
ただ国家試験対策という意味では、十分に独学で取得可能です。
かくいう私も、介護福祉士は独学で取得しました。
「独学で取れる介護資格」は経験者向け
介護資格の中にも、独学のみで取得できるモノもあります。
冒頭で説明した通り、「試験の合格のみ」を取得条件とする資格ですね。
これらは介護職の主要資格ではないですが、中には業務に関わるモノもあります。
こちらは2級以上の合格で住宅改修が必要な理由書の作成が可能になる。
ただ試験合格のみで取得できる資格は少なく、学習資格の域を出ない物もあります。
どちらかというと「主要介護資格を持つ方のスキルアップ」を目的とするモノですね。
初めて介護に触れるのならば、初任者研修の取得が無難な選択になってしまいます。
仕事での評価が高い介護資格は、その多くが通学を必要とします。
また独学での資格取得を狙う際は、テキストや教材の豊富さも事前にチェックしましょう。
テキスト類の入手が難しく、実質「通信講座が必須」という資格もあるので注意。
次項では、「学習しやすさ」も含めオススメ資格を紹介します。
「独学のみで取れる介護資格」の紹介
数ある資格から、独学のみで取れる介護資格をいくつか紹介します。
「テキストの入手しやすさ」や「有用な内容か」。
「資格の評価」などといった観点から、介護士や介護事務向けにオススメ資格をご紹介します。
看護助手実務能力認定試験
看護助手実務能力認定試験は、試験合格のみで取得できる資格です。
身体介助など、仕事内容では介護士と共通するモノもあります。
本資格は、そんな看護助手の能力証明となる資格です。
在宅試験も可能ですし、マークシート方式の試験なので難易度も高くありません。
独学で取得できる資格の中では、介護関係の実務に関わる学習・評価もある内容です。
病院等での勤務も視野に入れるなら、検討すると良いでしょう。
介護口腔ケア推進士
介護口腔ケア推進士は、その名の通り「口腔ケア」に関する資格。
口腔ケアの技術や知識を学び、自分で食べる事を支援する目的の資格です。
当資格も試験合格のみが取得であり、独学で取れる介護資格です。
上級資格もあり、さらなるスキルアップを目指したい方にもオススメ。
また公式テキストが入手しやすいのもメリット。
勉強用の環境も整っており、学習を進めやすい資格ですね。
福祉住環境コーディネーター
福祉住環境コーディネーターも独学で取得できる資格です。
これは「高齢者や障がい者の住環境」に関する資格。
3~1級まであり、検定試験に合格する事で取得できます。
これは住宅改修で介護保険による助成を受ける為に必要な書類です。
⇒福祉住環境コーディネーター検定試験とは?合格難易度やテキスト・過去問紹介
こちらも各級でテキストや問題集が発売されてます。
他種類とも学習領域が被りにくく、評価や知名度も高い資格です。
独学で取得できる資格の中では、取得する価値は高いと言えますね。
介護事務系の資格
介護関係で独学取得しやすい資格といえば、介護事務もあります。
介護事務員には資格が必須ではありませんが、レセプトなど専門知識も多数必要です。
転職に向けた学習という意味でも、有用かつ需要の高い資格といえます。
介護事務系の資格には、下記の様なモノがあります。
※資格名クリックで解説記事へ
いずれも在宅試験に対応しており、試験合格のみで取得できます。
学習内容も大きく変わらず、種類を問わなければ年に複数回の受験も可能です。
ただ各資格用の専用テキストは出回ってません。
独学で取得を目指す場合、「介護報酬」や「介護事務」と名の付くテキストに頼る事となります。
転職前に独学で少しずつ勉強し、力試しとして挑戦してみると良いでしょう。
認知症ケア専門士
認知症ケア専門士は、認知症ケアの知識・技術を証明する介護資格。
認知症関連の資格では、受験者も多く知名度もある資格ですね。
こちらも通学等は必要なく、試験合格のみで取得できます。
環境面でも独学で取りやすい資格ですね。
ここまでで紹介した資格と違い、受験資格がある点には注意。
過去10年間の間で、3年以上の認知症ケアの実務経験が必要です。
また更新制の資格であり、継続的な学習も求められます。
こちらは未経験の方でも受験できます。
終末期ケア専門士
終末期ケア専門士は、医療職や介護職に向けた資格。
その名の通り、終末期や看取りといった内容に関する資格です。
看取りに関わる機会の多い介護職にとって、学びの多い内容となるでしょう。
公式テキストもあるので、独学も捗ると思います。
こちらも更新制の資格であり、取得後にも継続的な学習が必要となります。
受験までのハードルも高い事から、学習意欲の高い経験者向け資格ですね。
さいごに
今回は「独学で取れる介護資格」についてご紹介しました。
仕事での評価が高い資格は、どうしてもスクールでの研修が必須です。
独学のみで取れる介護資格は、学習やスキルアップ用といった側面が強くなります。
ただ「通信学習のみ」で取れる資格もあり、妥協すれば取得できる種類もかなり増えます。
下記でオススメ資格も紹介してるので、ご参考下さい。

また研修で取る実務資格も、実際のところスクーリング日数はそこまで多くありません。
通信学習と併用すれば日数も減らせますし、費用を抑えるサポート制度もあります。
勉強や試験面での取得難易度は低いので、意外と簡単に取れます。
「独学では目的の資格が取れない」と思った方も、スクール情報も見てみて下さい。
初任者研修なんかは、働きながらでも取得しやすい資格ですよ。
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